第38話「ルーキーテスト」
数年後。
奏汰は部活を引退。
高校も卒業した。
それからはTGR-WRTに帯同し、世界各地を周り、ラリーの世界を学んだ。
クロアチアラリー後、ここでルーキーテストが実施される。
TGR-WRT Rally 2 Teamから奏汰もルーキーテストに参加となった。
ここでも奏汰は高校で鍛えたターマックでの技術が輝いた。
好タイムを記録し、各チームから注目の的だった。
サービスパークでチームのメンバーと談笑していた時だった。
「おっ、ここにいたか。」
「あ、篠宮さん」
「調子はどうだ?」
「もう絶好調っすよ!」
「じゃあ、負けねぇぞー!」
「望むところっす!」
テストなのに、2人だけは競争をしていた。
2回目の走行を終え、フィーリングを伝えていたときだった。
サービスパーク内を駆け抜けていくシトロエンのスタッフたち。
救急車や救助車両も駆け抜けていく。
「まさかな…」
嫌な予感がした。
「ちょっと借りてく!」
すぐにレッキ用のGRヤリスに乗り込み、走り出す。
そこには何かが突き破ったガードレールがあった
ヤリスを降り、そこから下を覗く
かなり下の方に赤いマシンが見えた。
シトロエンワークスカラー。
実は、篠宮がマシントラブルで曲がりきれず、ガードレールを突き破り崖下に転落してしまった。
その後、車両が回収され、同時にドライバー、コ・ドライバーも救助された。
篠宮は精密検査のため、日本に帰国することになった。
奏汰もテストを終え、ちょうど帰国することになった。




