エピソード7
それから。
今後についてステリュネとフリヘート共に、話し合う事になった。
そこには、協会のほかのメンバーも同席すると言われ、アシェは困惑した。
元々、閉鎖的な村で生きてきた上、今、背中には魔剣がある状態のため、人を極度に恐れてしまうのだ。
それを理解した二人は、アシェに向かってこう告げた。
――君の重荷を減らすために、仲間がいるんだ。
(重荷……?)
その言葉の意味を理解するのに、数秒かかった。
何故ならアシェが今まで生きてきた環境自体が、既に重荷であったからだ。
夢を見るのは自由、だが現実は過酷で、両親のために働き、家族に尽くし、そしてそのまま死ぬ。
将来なんて、生まれた時からそんなものだと決めつけられていた。
そんな状況から、更に運命は捻じ曲げられ、恐ろしい魔剣と契約してしまったことで、その心理的負担は膨れ上がり……アシェの認識を完全に歪めてしまったのだ。
「重荷……僕の運命ってこんなものなのかな……」
思わず漏らした本音に、ステリュネとフリヘートが顔を見合わせる。
暗く沈んだ表情のアシェに、フリヘートが静かに……だが優しい声音で告げた。
「運命っていうのは、案外変えられるものだよ。アシェ」
「え?」
「宿命だとか、運命だとか、色々言うけれどね? 自ら望み切り開くことこそ、人生って思っているのさ。あくまで持論なんだけれども。だからこそ、アシェ。諦めない事だよ。それこそ、空を変幻自在に動く雲のように、自由気ままに生きたいって思えば、出来るものさ」
「フリヘートは、まさにそれを体現しているものね? ふふ。何せ、エリートコースの騎士団員を辞めてしまうくらいなんですから」
「そこはあえてノーコメントかな? さぁアシェ。俺達に着いてきておくれ! 仲間達との顔合わせと行こう!」
どこまでも明るく、そして自由を謳歌しているようなフリヘートにも、過去なにかしらあったのだろう。
だからこそ、その言葉はアシェの心の奥に刺さった。
そして、改めて決意した。
(僕は……この魔剣と心中なんてしない……自由を手に入れてみせる……そして、いつか! 飛空艇乗りになるんだ……!)
例えそれが、どれほど苦難であったとしても。
災厄と向き合い、戦う運命であったとしても。
アシェの人生は——誰かの所有物ではない、アシェ本人のものなのだから。
このホープの街で、確かにアシェは感じたのだ。
希望という光を。
未来を望む……願望を。
そして、自由を得るため、呪縛からの解放されるため、抗うと——




