insider
☆クローバー☆
「ヨシュア・ショーンよ。親愛なるロイン・フッカ首席に伝えてくれ。
ナウティルスは月を離れ火星に向かう。
ここでな、あの人口管理局のメジャー・アドマイア・パァーヴ局長の曾孫の、航宙軍遊撃大隊の士官メジャー・パーバート・パァーヴ少佐が、ワシを心配して可変機で追いかけて来おった。
来たそうそう搭載のコロンの模擬戦の相手を務めて、乗員の練度を上げてくれて大変助かった。
あれは模擬戦だ。
それでだな、ありがたいことにメジャー少佐はこのまま同道してくれるそうだ。
それをパァーヴ局長に伝えておいてくれ。
曾孫がこの艦にいると。
そのメジャー少佐の提案した、月利用のスイングバイが成功して、日程が加速度的に進行しているともな。
それから、ロイン閣下の集めてくれたクルーが姫君の歌を組み上げた。
この後送る楽しみにしておれ。
では、ヨシュア・ショーン、ロイン・フッカ首席によろしくたのむ」
ワシの話しの後に姫君の歌を流した。
ワシもこのくらいの事はひとりで苦もなくできるのだよ。
【……遠い地で見た懐かしい場所の
蒼く輝く水の惑星は
すべてを受け入れ愛を咲かせてる
想いの示す未来の先へと………】
しばらく聴いていよう。
心地よいな……。
………………………………。
「艦長。姫の歌、いくらなんでもエンドレスすぎ」
突然の声に目を開けると、簡易スペースパイロットスーツ姿のメジャーが滑るようにブリッジに飛んできていた。
「ほう?そうか?」
「終了予約せず、休まれたんだよ」
「すまんな、耳に心地よすぎて、ついな」
良い様に子ども達との関係を持ったらしいメジャーは、この数日で子ども達には少佐、少佐と慕われているし、ワシのよいサポートをしてくれるようにもなっていた。
労働者の子どもには悪影響しかないが、やはりゴリ・ラリアンは必要であったかと今更ながら思う。
「本題だクローバー艦長。姫の歌のあのノイズ、映像データらしい」
「そうか?そういう報告はどの機関からも届いておらんがな」
「この艦の、旧式の再生機の中にに、再生出来るのがあるかも知れないんだそうだ」
旧式?あれはでかすぎて、持ち運びが出来なかったりと、使い勝手が悪いのだが?
「とにかく、見たい。案内に来てくれ」
と飛び去る。
わしは、ロイドにデータを入れようと考えながら、メジャーの後を追った。




