結婚は、フルアクセル
「惚れた女には腹が立たない。」
と言う、颯人のインタビュー記事がバズり、夫婦感について、連載が組まれることになった。
以前の颯人なら、人に自分の領域を侵されることを嫌い、広告のためにインタビューを受けても、プライベートに触れられると、席を立つほどであったが、恋ボケの成せる技である。
「夫婦生活円満の秘訣はありますか?」
「秘訣?ないね。結婚生活をうまくするために努力するとしたら、もう破綻してるってことじゃない?」
恋ボケは、揺るぎない。
「結婚当初と違って、愛情が冷めたり、愛情を維持することは難しいと思うんですが。」
「結婚って、相手の人生を変えることじゃん?
付き合ってる時は、まだその覚悟がないから、気持ちにブレーキを掛けるわけ、でも、結婚したら、ブレーキを掛ける必要ないからね。
毎日、カミさんへの気持ちは大きくなってるね。
結婚して、冷めるヤツがいるとしたら、結婚に憧れてただけで、相手のことを好きじゃなかったってことじゃない?」
どこかで聞いた言葉だ。
「結婚前より、今の方が気持ちが大きいってことですか?」
「右肩上がりだね。」
インタビュアーは、努力なしに、結婚の継続は難しいと食い下がる。
「家事とかされるのは、夫婦円満のための努力じゃありませんか?」
「努力じゃないね。好きでやってる。」
恋ボケは、まだまだ続きそうである。




