第一章1話 なにも見えない
初めて小説を書くので色々甘いところもあると思いますがぜひ考察しながら読んでください
「ここ、、、どこだ」
見慣れない景色。景色というか、、特になにも見えない。
「、、、、また夢か。」
俺はよく夢を見る。そして夢の中ではこの子がいる。
「こんばんはぁ〜。今日も元気ぃ?」
透き通るような白い肌。海のように青く美しい色の髪。可愛い声、、、、、
いや、そんなことはいいとしてこの子は誰なんだろう。名前もわからない。いつも夢で会うけど目が覚めると顔も声も全て忘れてしまう。今日こそは名前くらいは知りたい。
「あのさ、君って、、、」
遠くで音が聞こえる。規則的で機械的な音。ピリリリっと耳に響くうるさい音。
「ごめんねぇ。今日はそろそろお別れみたぁい。また会おうねぇ。橋本〇〇〇くん」
世界が壊れていく。ピリピリと、、、あぁ、、うるさい。黙っててくれ、、、今いいところなのに、、、
「、、、、朝、、、か。」
いつも通り騒がしい目覚まし時計を止める。何か夢を見ていた気がするけど思い出せない。まぁ、いつものことだけど。
「ん、、、?」
時計が8時を指している。俺の学校は家から1時間の場所にある。そして朝のホームルームは8時30から。
まぁ、簡単に言えば遅刻が確定してるわけだ。
「まぁ、、ゆっくり行くか。」
つまらない。部活も入ってない、友達もろくにいない俺にとって学校なんてつまらないのは当然のことだろう。
朝ごはんを食べ、着替えて歯を磨く。支度が終わって時計を見ると8時25分。
ここから5分で学校に行けるはずもないわけで。かといって休むわけにもいかないので学校に向かう。
今日もつまらなかった。学校につき、適当な言い訳で先生を誤魔化し、今日も適当に過ごす。
「はぁ、、、」
ため息が出る。いつもの癖だ。今日は早めに寝よう。
家に着き、ベッドに入る。夕飯は、、、まぁ、起きてから食べよう。
目を閉じる。意識が遠のいていく。
見慣れた光景。そして、、
「また君か。」
後ろ姿でもすぐにわかるほど美しい青色の髪。またあの夢だ。
「これからぁ。すごく辛いことがたくさぁんあると思うのぉ。でもぉ。あなたなら大丈夫よぉ。」
なにを言っているんだろう。辛いこと、、、?別に辛いことなんて起こらないし。というかむしろ退屈が終わるなら起こってほしいとも思う。
「どういうこと、、、?辛いことって、、、、?」
彼女はニコッと笑う
「必ず、、、必ず私を、、、、」
突然風が吹いて聞こえない。私を、、、、?続きが知りたい。いつもはもっとちゃんと彼女の声が聞こえるのに。
あれ、、、あの音は聞こえないのに、、、、世界が壊れていく。
意識が現実へと戻ることがわかる。
「、、、、、、?どこだここ、、、」
目の前に広がっていたのはいつもの景色じゃない。
「なんだ、、、これ、、、」
空にも見渡す世界全てに色がない。というより灰色と言った方がいいかもしれない。
「まだ、、、夢を見ているのか、、、?」
いや違う。そんなわけはない。夢でないことは肌感覚で分かる。
「これは、、、異世界召喚、、、、か、、、、?」
前に妹がリビングで見ていたアニメによくあった設定だ。妹、、、、か。思い出したくもない。
「にしても、異世界にしては暗くないか、、、?もっとこう、、、、あるだろ。」
とりあえず、、、なにもわからない状況ではどうともできないな、、、情報収集は捜査の基本ってな。
とりあえず歩いてみてわかったことは、こんな灰色の世界でも人の笑顔はあるみたいだ。
ん、、、?知っている花の匂いがする。母さんが好きだった花の匂い。確か花の名前は、、、って。そんなことはいい。匂いの方向を見てみる。あれは、、、、見間違えるはずもない。何度も見た美しい青色の髪。
あれは、、、、、
「ちょ、、、ちょっと待って、、、!!!」
大声で呼び止める。今まで出したことない声なので少し恥ずかしい。夢のあの子が立ち止まってこっちを見る。
可愛らしくこてんと首を傾げて
「、、、、?あなた誰、、?私に何か用?」
あれ、、、、夢の中と話し方が少し違うかな、、、まぁそんなことは些細な違いだ。
「俺、、、!俺だよ!いつも夢の中で、、、、」
いや、、俺しかわかるはずもないか。俺が勝手に見てた夢だもんな、、、
「ごめん、、、なんでもない、、、」
夢のあの子は不思議そうな顔で俺に尋ねる
「、、、、?あなた不思議な格好をしているわね、、、それに、、、、、」
何かを言いかけてやめたのがわかる。話を変えて俺に尋ねてくる。
「あなた、この国の人じゃないわよね?どこの人?」
「えと、、日本っていう国から、、、」
少し期待を膨らませる。異世界転移ではなくただ、別の国に来てしまっただけなのではないか。ただ、返ってきた反応は俺が期待してたものじゃなかった
「ニホン、、、、?そんな国あったかしら、、、、私地図弱いから、、、、」
夢のあの子が申し訳なさそうな顔をする。そして嬉しい提案をしてくれる。
「あの、、、もしよければうちに来る?お屋敷すぐそこだし、、、これも何かの縁だと思うから、、、」
確かに、生活できる場所は欲しい。俺は彼女の提案に乗ることにした。
「すごいな、、、これが馬車ってやつ、、、?」
屋敷に向かうための移動手段を見て小並感のあるセリフが出てしまう。すると夢のあの子がふっと笑って
「本当に不思議な人ね、、、普通の人は私の馬車に乗ったら萎縮して喋らなくなっちゃうのよ?」
もしかしてこの子意外とセレブとかなんかな。そう思ったが、特に気にせず俺は今更になって夢のあの子に聞く
「ねぇ、君。名前は?」
夢のあの子は少し驚いた顔をしてすぐに微笑んで答える
「私はオリヴァ。オリヴァ・フラガンテ。あなたは?」
「俺は橋本、、、」
言いかけたその瞬間。馬車がすごい勢いで揺れる。
「な、、、なんだ!」
「わからない、、、ただ、誰かに魔法で拘束されてるわ、、、!」
魔法で拘束、、、、?なんだそれ、、、、というか、、魔法のある世界なのか、、、、
そんなことを考えているとコツ、コツ、と外から足音が聞こえてくる。
「あれぇ?事前のミーティングではオリヴァ姫しかいないって話しだったけど、、、害虫が混ざってるなぁ。」
姫、、、?害虫、、、?ミーティング、、、?なんの話だ、、、、訳がわからない、、、
「ハシモトくんは下がっていて。きっと標的は私だから。」
「いくらオリヴァ姫でもお荷物を抱えたままうちに勝てるのかなぁ?」
そう言って手を出して魔法とやらを打とうとしている。
「あなた1人くらい、このくらいのハンデで大丈夫よ。」
「あはははは!舐められたもんだなぁ。でもぉ、いつうちが1人って言ったかなぁ?」
陰からもう1人の刺客がオリヴァのお腹に刃物を突き立てる。
「……っ!」
オリヴァの体が大きく揺れた。彼女の口から、かすかな声が漏れる。
赤黒い血が滴り落ちるのが見える。彼女の口からも。お腹からも。
俺は、、声も出せずなにもできなかった。ただただ、俺に優しくしてくれたあの子が殺されるのを見ることしかできない。
気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い、、、、、、
目の前が真っ暗になる。なにも聞こえない、、、、なにも見えない、、、、、薄れゆく意識の中で声が聞こえる。聞き慣れたあの声。
「あーあ。私のこと助けてくれなかったんだぁ。ふーん。じゃあ、今度は頑張ってねぇ?」
………………。
ぇ……?
ねえ……?
「ねえ……?どうしたの? 大丈夫? 私に何か用? って聞いたんだけれど……。」
は……?なんだ……これ……?
時間が……戻ってる……。
割と色々考えながら書いたけど、伏線張ったり名前考えたり小説って難しいねってことで。ぜひ次回もお楽しみに。




