98 君との約束③
ブックマークありがとうございます。今回はミラとシリウスの仲直りです。
ミラ嬢に俺は正直にありのままを嘘偽りなく説明と謝罪を含み話していき、話し終えた頃には彼女の表情は痛みを堪えるような顔をしていたものの、ふう~と息を吐いた後には俺をまっすぐに見つめる。
「理由はわかりました。だいたいの事情はローズ様より伺い知ってましたけど、シリウス様の失われた記憶に関する事は教えてもらえなかったのです。ですが┄いま知って私は、とても腹が立っています」
「俺にかい?」
ワナワナと震える拳に、もしかしてもう一撃が俺に降りかかるかと聞いてみたのだが、ミラ嬢は首を振り
違うと呟き俺に抱きついてくる。
唐突な彼女の行動に驚いて固まってたら、ミラ嬢はただ
「力のなさが嫌だったの、私は貴方が離れてしまうほどの理由を知らずに責めて裏切られた気分でいた」
「そんな私に腹が立ってしまうの、ごめんねシーちゃん」
と懐かしい呼び名でよばれて不覚にもドキッとして赤くなる顔と熱を隠すように抱き返した。
「別にいいんだ。いくら僅かな時間と時をかわそうと人には言えない思いもある」
「┄┄そうですわね」
ギュッと服を掴むミラの手に、言えないことがミラ嬢にもあるんだろうと思うが俺は、もう決意してここにいる。
「でも俺は、俺として心から大事だと思える相手にだけは、もう嘘は言わない、ミラにだけはけして!」
「┄バカなのですか、シリウス様は」
「え⁉」
ミラの言葉に驚き抱きつく力を緩ませたら、ミラはスルッと俺から離れて、悪戯っ子のように笑んだ。
「そこは格好つけるのではなく、私に対して約束してくれたらいいんです。新しい私と貴方の協定の約束を」
「新しい君と俺の協定か、そうだな。安っぽい言葉よりも約束の方が良いかもしれないな」
「そう秘密の協定です。二人だけにしか有効利用がないけれど利益と有益はあるもの。違いますか?」
「そうだな。これからの協定を結ぶか。おいでミラ」
呼び捨てで呼ぶとミラはニヤリと笑い近寄ると俺に近寄り手を差し出した。俺はミラの手を取ると今度はけして破ることのない誓いを紡ぐ。
「┄我は誓いの協定のもと、かのものとの約束を上書きする。俺ことシリウス・コードはミラ・ルーラの約束に嘘偽りはなく、大事にすることを約束する。これからも側にいることを誓う」
言い終えると次にミラが言葉を紡ぐのだが、何故か言葉を言わないことを不思議に思いミラを見れば、珍しくも真っ赤になった表情がそこにはあった。
やばい可愛い。
じゃなくて、ミラに言葉を紡がれねば、術の効力が受諾されないんだよな。
だからもう少し見たい衝動をグッと我慢してから声をかけたら、何故か思いっきり睨まれるも、よくわからないせいか首を傾げるとワナワナと震えていた。
「┄不意打ちとはやりますわね。もう良いですわ、私だって! 我も誓いを上書きするものなり、私はシリウス様に対して嘘偽りなく本音から離れることはなく、大好きな方の側にいることを誓います」
ふふん、言ってあげましたわ!
と言わんばかりに俺へドヤ顔でいわれたが、俺はそれを気にする余裕はなかった。
いまミラの口から大好きとか言われなかったか⁉
まさか、まさかまさか
俺の耳は幻聴を受信したのかもしれない。いや、でも確かにミラは大好きって。
やばい嬉しいです。ありがとうございます。
じゃなくて!
じわじわと頭から足まで一気に血流が良くなったように熱がこみあがりボンッと良い音がしたかもしれないほどに赤くなったと思えた。
「┄シリウス様、ふふ早く終わらせませんと、術がきれますわよ」
ニマニマするミラの顔にしてやられた感が否めず、まさかの反撃はグリーンヒットしたせいか苦笑するしかなかった。
そして術の終わりの言葉を紡ぎ終えると、俺とミラは互いに笑い合う。
「協定はなった。これで本当に信じてくれるか?」
「はい」
読んで下さりありがとうございます。




