85 命と父親の愛情①
前半シリウス、後半ローズ視点です。
こもる熱がいやおうにも俺を支配し、イライラがつのって何かが切れ、その瞬間、俺はクウガさんに叫んでいた。
「┄退けクウガ、俺はラーナリアを助けに行く‼」
結界で守ってもらっているにも関わらず、このときの俺は、もう我慢の限界だった、フォルトロンはおかしくなるし、ミラとラーナリアが親子だし、なんか色々と俺をおいていくし頭がごちゃ混ぜだったのだ
そんな俺をクウガさんは、1度だけ目を見開きながら驚いているようだったが、妙に思案顔をし、はあ~と息を吐いて
「┄親子だな。まったく┄いいよ、やるだけやりな、そのかわり無理したら止めるつもりなんで、頑張れ!」
と応援され、一瞬力が抜けるが、頷いた。
そして歩き出そうとしたとき、ミラが俺の服を掴む、振り返るとミラの顔は心配そうな表情と不安を一緒にしたような感じで、ミラらしくないなと思う
だからこそ俺は
「ラーナリアのこと絶対に取り戻すよ、ミラのお母さんだもんな」
と告げて、ミラの頭を撫でる
するとミラは首を振り、俺を見るなり「┄無茶しないで」と俺の安否を心配しているのだと気づいて、嬉しくもあり複雑さもあった。
ただ、俺は頷いてあげられないと思い、ミラに笑み、ゆっくりと踵を返して歩き出した。
◆◆◆
その頃、ローズとジルビオは対峙していた。
「┄お前が先輩の身体に乗り移ってるのを知って腸綿煮えくりかえりそうになったぞ」
「ははは、そうか。道理で色々と邪魔してきたわけな」
「当たり前だ、邪魔せねば先輩のしてきた威厳も地位も危うくなる。だからこそ、今回も止めさせてもらう」
「やれるものなら、やってみろ」
ラーナリアの花が芽吹くなどすれば、命の保障は危うく、助けるなど困難となる。
私に一応の気を引かせておけば、シリウスとミラはクウガが助けることが出来る
そう思って、ジルビオ(仮)の人物を止めるため挑発したが、やはり先輩の言葉は当たりかとほくそ笑む
しかし、それが私の誤算だったと気づく、何故ならば┄
互いに向かいあい戦闘体勢をとる瞬間、ジルビオ(仮)の様子がおかしくなり始めた。
頭をおさえ、呻き
「なんで、邪魔しやがる、くそーーー‼」
と叫んだとき、ジルビオ(仮)の意識がない胡論な眼差しで、私を見つめ、次の瞬間にはニヤリと笑み、私に襲いかかってくる
両手には光と雷の魔力を込めて、スピードを上げ、私に打ち込んできた。
私は咄嗟に防御体勢をとり、ジルビオ(仮)の攻撃を防ぐが、魔力の質量の違いか、端々に力が刃となりダメージを受けた。
「┄チッ、先輩の力を使ってるせいで、攻撃魔法が桁違いか、それにこいつ意識がないせいか、私と対峙したときより威力が違うか、たちが悪いなっと!」
つい観察しながら防いでいたせいで、ジルビオ(仮)の魔力ある蹴りをくらうところだった。
危ない、危ない。油断大敵ですかね
チラッとラーナリアを見れば、まだ芽吹いてはいない、しかし┄埋め込まれたと言うよりは、中の種を成長させられたと見ていいでしょうね。
早く対策を考えねば、彼女の意志をそぐなわせてしまいます。
私はジルビオ(仮)の方向へと向き直り、瞬間的に武器を顕現させ、持ち、ジルビオ(仮)の方向へと防御魔法と攻撃を仕掛ける
スピードは万全たる風の如く、無数の攻撃をする。
しかしジルビオ(仮)は私の攻撃に対し、不敵に笑い、防御結界を駆使しダメージは無傷に近い
「面倒にも頭を使われているようですね。ふうー」
奴よりも飛距離をとり、私は息を吐いて、一人ごちる
「ですが、なんでしょうね。不可解にも、手加減されているような」
そう思ったとき、ジルビオ(仮)の後ろに黒い髪に黒いドレスを着た、冷めた表情と赤い目をした女性が舞うように降り立つ
そして┄ジルビオ(仮)の方へと手を翳し「フォルトロンの種は、二つ、さあ侵食しなさい己れのままに」と背中へと闇が染まり奴の身体は、カタカタと動き、もうスピードで姿を消した。
否、消えたように見えて、私に見えないスピードで動いたのだ。
チッ何処に行った⁉
周囲の気配を探り、目を動かすが、気配や土を蹴る音すらなく、気配を遮断していた。
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