57 ミラ嬢への思い②
まるで覗きを発見したような3人に低重音で声をかければ、3人して立ち上がるなり俺を見て楽しげな表情を浮かべていた
その様子にじと目を向ければ
「すまんすまん、でも┄お前も悪いんだぜ、こんな人が通りやすい通路で、抱き合ってたんだから」
「そう┄シリウスが悪い、僕も、そう、思う」
「だな、いくらミラ嬢が好きだからって、仕事をせずに秘密の逢瀬をするなんて、やるよな!」
ミクライスは忠告気味に、ヴェルスは皮肉げに言い返してきたが、ルーヴェンスに限ってはこの状況を楽しんでいるようでイラッとしてしまう
だいたい好きってなんだよ、俺は別にミラ嬢に対して、そんな感情なんてもってないってのに
いや┄でも、ミラ嬢を見ていて、よくわからないが、胸がドキドキはして早鐘がいまだに収まらないし
他にミラ嬢が親しいとか言っていたルーヴェンスに嫉妬してはいたな
だが恋愛感情なのかは、わからないんだよな
チラッとミラ嬢を見ると、つい先程の笑顔などまったくなかったかのように、無表情に戻ってしまっていた。
あっもったいないな、もっとみていたかったのに
そう思うが、またクツクツと笑う声に視線は3人に戻りジロッと睨んだら、ミクライスはやれやれと言わんばかりに俺を見る
「まあ、からかったのは悪いが、俺はもとより、ヴェルスもミラ嬢に話があって探してたんだよ、なっ!」
「うん┄報告、ある。重要だから、探してた」
ミクライスとヴェルスは、ミラ嬢に用があるのは、何かを調べているのだろうが、ミラ嬢ともう離れないと行けないのが寂しく感じたものの
独占するのも変だろうと己を叱咤した。ミラ嬢は俺の者ではないのだから、でも┄これだけは言いたくなる
「ミラ嬢、用があるらしいから行ったらいいよ。でも┄なにかされたら、教えてな」
「はい、わか┄┄へ⁉」
「俺さあ、ミラ嬢が誰か異性と一緒にいくの何か嫌なんだ、だから教えてな」
「┄なっ┄なんて顔で言うんですか!┄あ~もうわかりましたよ、でも┄何もされたりしませんから、逆にされたら、暗殺混じりに痛め付けます」
「ふふ、そっか」
「はい」
お互いにニヤニヤと言い合うと、ミクライスとヴェルスは二人して複雑な表情をし、小声にて「「こわっ!」」と呟いていたなど、俺とミラ嬢には聞こえておらず、ただ近くにいるルーヴェンスは同情の眼差しでミクライスとヴェルスを見ていた
◆◇◆◇
ミラ嬢がミクライス達と同行して、歩き去ったのを見送ったあと、ルーヴェンスに向き直る
「ルーヴェンスは、何で残ってたのか聞いていいか?」
「へ⁉ 覗きの件は終わったんじゃないのか?」
「終わるわけないだろう、ルーヴェンスが無断で動いてるときほど、碌な事がないんだからな‼」
単独で動いてるのは、ルーヴェンスの癖だ、常に周囲の問題を自分で見解し、調べあげて、護衛すらも撒くやつなのだ、この友人の王太子は!
するとルーヴェンスは、ポリポリと頬を掻いて、複雑な表情を浮かべているものの、俺の意志が固いことは知っているため、はあ~っと深く息を吐いた
「幼馴染みは侮れんな、わかった話すが、最初に言っておく、覗きに対しては、ただミクライス達を発見して楽しげだったから覗いてだけだからな」
「┄ほう~だから覗きに便乗したわけか、一応はそういうことにしておく。で┄ルーヴェンスの行動はなんだ?」
「え~っとだな┄すこ~しばかり、調べに行きたい所があってな」
「調べに行きたいだあ~⁉ なら、護衛をつけろ‼ お前は馬鹿なのか!」
こいつ自分が王子だって自覚あんのか、守るための護衛だろうが! 単独で動いて怪我したりしたら、問題なんだぞ、こっちがな‼
イラッとしてやんわりと表では小さく文句を言い、胸中では悪態をついてルーヴェンスに言い返した
「いや┄これは、ちょっとしたプライベート的な者だし、無駄骨もありえるんだよ」
「┄無駄骨って、また探してんのか!」
なんだか、もや~っとした言い方をされ、もしかしてと怒りが減少する、最近┄ルーヴェンスはときたまに、自身の結界に触れる相手を探してやると意気込んでいたりするため
見つけてどうするのか? と俺を含め騎士や他の者も呆れていたが、中々に相手は優秀らしく、あのルーヴェンスの転移さえも着く頃には、いなくなり姿がわからないのだ
だからこそ、むきになり探すルーヴェンスに、ここ最近は応援するものまで現れていた。
しかし俺は┄応援どうこうより、友人が怪我するのは、嫌なものだと思っているため
こうして文句というお説教をしているのだ




