54 相談事とチルトからの願い③
はあ~と呆れからの溜め息を吐いてから、俺は卑猥にならないなら売れるだろうと頭をフル回転する
この形は男の男性器に似ているから、チョコレートという奴が厭らしく見えたのだろう
ならばカラフルに氷菓子のような
「例えば砂糖のような粒をカラフルに色づけてまぶすようにトッピングをすればどうだろうか?」
絵をみながら、脳内にて想像する
「カラフルな色合いに厭らしさはなく、可愛いし、女性受けには良いだろう」
「あと試食ように小さく切り分け、店の前にいる客に食べさせ、色とりどりの色の粒を選んでもらい購入して貰えば目を楽しませ、参加するような楽しみも受けにはなる」
「他にも、客層を見ての割引や期間限定のサービスなどの商品をするのは、良いだろうな」
何となく自分ならば、こんなやり方をするだろうことを説明的なアドバイスをしていけば、チルト達は呆然と驚愕の入り混じった表情をしているようで
「おーい、聞いてるのか⁉」
あまりにも硬直化しているのは、少しばかり困るため、声をかけてやると、ハッ‼ と意識が戻ったらしく俺を見るなりテーブルに勢いよく頭にあて
ゴーーーン!
と良い音が、周囲に響き渡り廻りの人物達が何事かと視線が一斉に注目を浴びてしまう
おい! こらっ‼ 何をしてんだ、お前らは!
「隊長は、素晴らしいです」とチルトが考え深く感謝の言葉を告げ
「考えるだけ、無題だと諦めていましたが、希望が見えました」とジマが嬉しげに告げ
「さすがです、ありがとうございました‼」とガイスが大声で感謝を告げてくるため、余計に周囲から、「おお~」とか、「シリウス隊長って部下に慕われてる」とかの称賛が辺りより聞こえてくる
「┄やめい! お前らに褒められると気持ち悪いわ!」
「「「うわっ!酷い」」」
「悩みが解消したなら、さっさとこんな所で時間潰してないで仕事しろ、もうすぐ王国誕生祭も近いんだからな!」
「「ほいほい、戻りますよ」」
ジマとガイスは互いに席をたつが、ふとチルトを見つめて
「あ、チルトは隊長に他にも話があるんだろ、いい機会だから聞いたらどうだ?」
と告げていた。
するとチルトは「ああ、そうする」と短く返事をすれば、ジマとガイスはヒラヒラと手を振り、俺には会釈と共に歩き去っていった
◇◆◇◆
「チルト、俺に他にも用があるような事をジマとガイスが言っていたが、何かあるのか?」
ジッとガイス達がいなくなった後、考えるような姿に、何となく聞いてみれば、チルトはすぐに反応し、俺を真っ直ぐに見ていた
「実は┄シリウス隊長にお願いがあったんです」
「俺にか? なんだ、チルトが真剣な表情で懇願するのだ、ふざけた内容ではないのだろう?」
「はい、この前にクリスタ様とルーヴェンス殿下により、俺の弟が生きていると言われたんです」
チルトの弟って、クロードが話してくれたミクトって奴だよな。
1度対面していたとクロードより聞いているため、あのものかと推測はたつが、何故にクリスタとルーヴェンスからチルトに話が来ていたのかと疑問が沸いた
まあ、いい余計な事は、ルーヴェンスを問い詰めれば、どうにかなるだろうしな
「それで┄チルトの弟が生きているのと、俺への願いがわからんが、きちんと話してくれないか?」
と思ったが、ここは公衆の場であり、何処に広まるか、わかったものではないと考えた
チルトの件は極秘事項の案件であり、俺が守らねばならない部下だと思い至り、話そうとしていたチルトを制した
「ここは┄場所が悪い、都合の良い場所がある移動するぞ」
「え! 何で?」
「┄少しばかり困るんだよ、今は反論せずにいいな」
スッと目を細めて、声音を低く告げれば、俺の意図を汲み取ったらしいチルトは、黙って立ち上がってくれたようだった
それを確認した俺は、こっちだと移動を開始した
◆◆◆
このとき、シリウスの行動は正しく、周囲の一部に、此方の様子を窺い舌打ちしたものがいた
「チッ、よりもよって、移動するとはな」
「ああ、白騎士隊長だけはあるってか」
「不愉快ですよね」
ボソボソと小さく呟いていたが喧騒と共に、その声は消えてしまうのであった




