44 夢が見せる絆②
父上に対して調べていた事柄の疑問点を3つほど話す
①国に対する裏切り行為
②誘拐、殺人、密輸
③脱税
そして最後に近衛兵の副隊長より、話してもらったことなどを話していくが、そこで┄何故か父上の事を名指しで出てきた事も追加しておいた
「なるほど┄そこまで調べていたのだな」
「┄┄あんたの事を恨んでたし、罪を償わせたかったからな、いまだって┄本来なら、ローズ宰相に報告すれば、良かったんだが┄┄┄」
「いまのあんたなら、話してくれると思えてしまったんだよ」
ちょっとした動揺が出てしまい、思えてしまった事に悔しさと甘えが出てしまい、複雑な気分になる
すると父上は┄何故か俺の言葉を聞いて、目を見開き、驚いた表情をしたもののクスクスと笑みを浮かべ
「昨日の少しだけの会話だけで、信頼されてるとは、何だか嬉しいな」
素直のまま、恥ずかしげもなく言う父上に、余計に恥ずかしさと、悔しさで舌打ちが出てしまう
「┄┄褒めてねえ!」
「┄ふふ、我が息子は素直じゃないが、可愛いな」
とか言いながらクスクス笑われるものだから、イラッとして文句を言おうと口を開いたとき
さっきまで笑っていた父上は、スッと笑みを消して、俺を見る
「┄あまり息子をからかい過ぎてはいかんよな。本題に入ろうかシリウス」
「少し前に話しておったよな、私の中にもう一人の人格者のグラビアスがいると」
「あ┄ああ」
「それでだな、そのグラビアスと言う奴は無駄に悪知恵が回るくせに、子供のする事ばかりをする奴なんだ」
「┄子供もがする事? あれがか⁉」
いままでの事柄に対して、俺の中にある人格を思い出していけば、あの暴力や暴言、金銭に対する要求が子供の範囲内に入るのか? と疑問がわく
「┄┄あの金銭に対する要求や、愛人との絡みは子供とは言えない気がするんだが」
「確かに┄それに対しては、心から胸糞悪い気分だったが、どうにも愛人と言うよりは、娼婦と遊んでいたようだったがな」
「そっち方面は、おさかんだったと」
いくら父ではないと言っても、肉体は父上だと思い、じと目を向けてみれば
「あいつ┄後で殴ろう」
ボソッと父上が呟くなり、俺を見ると苦笑気味な表情をし弁解の言葉を告げてきた。
「そのことは私の監督知らぬ事とは言えぬが、後でシメるから気にするな」
「それよりも、話を戻すが┄最近は大人しくしていてな、変に子供っぽくはなってきたな」
「┄┄┄ふ~~ん」
何だか変に面白くないな、俺に向けてくる時よりも┄慈愛があるような物言いは、少しイラッとした。
グラビアスって奴は、どうにも父上からは好かれてるんだよな、ちょっとうらやま┄┄┄┄┄って違うからな!
俺は別に父上から好かれたいなんて、思ってないし、まあ┄いまの父上は嫌いじゃないけど┄
ぐあ~だから、違うっての!!
などと一人で呻いていれば、父上がクスクスと笑う声がして、俺の頭を撫でてくる
なっ! 撫でるなっ!
と怒鳴りたい気持ちでいたが、何故だろう┄┄いま、何か温かい者が頭を過った
「┄なあ、シリウス。私はお前もグラビアスも大切な息子だと思っている、だからこそ罪を探してくれ、私がしたかどうかではなく、真実をな」
「短絡的だ、主語を入れろ」
「いまは、これぐらいしか言えぬ。少しばかりグラビアスに力を使いすぎたからな」
「いや、だからな。短絡な┄┄あ~もう、いい、また明日ぐらいに聞いていいか?」
「ふっ┄いいぞ。では┄互いに情報交換をしよう次の機会にな」
父上はそれだけ告げたあと、もう一度軽く俺の頭を撫でたあとに柔らかく笑みを浮かべたあと
互いに戻ることになったが、少しばかり距離を開けてしまうと、チラッと俺を見て複雑そうな表情をされたり、寂しそうな表情をするのは、なんだか狡い気がする
そんなにすぐ、父上とのいさかいなど払拭できるほど、俺の気持ちは硬くなに複雑なのだった




