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だらけたい白騎士隊長と苦手な侍女は内緒の和平を結ぶ  作者: ユミエリ
第一章 だらけたい白騎士隊長は苦手な侍女と内緒の和平を結ぶ
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14 閑話 闇が潜む者を食らうージルビオ視点ー 前編

夢を見る、暗い暗い道を私は歩く、光すらない道を、ただ┄ひたすらに┄┄


私はジルビオとしての人格とグラビアスという人格をもっている


グラビアスの人格は、あのときに誰かに出会い、そして何かを埋め込まれ産まれた


性格はいまの私とは反対で、冷酷で無慈悲、冷たく人を人とは思わない人格であり、殺戮や浮気、窃盗などの犯罪を喜んで好む


私は、この人格に押さえ込まされ、動けず、最愛の息子を傷つけ、あの子の母親を手にかけ殺してしまった。


悔やみ、嘆き、絶望するとグラビアスは私を見て恍惚に笑い、残酷な言葉を投げ掛ける


貴様のせいだ! やったのはお前だ、血に染まる手をずっと背負え、これは闇にお前の欲望が見せて実行させたのだ!


一生涯、忘れぬ罪を十字架と、ともに永遠に


グラビアスはハハハと笑いながら目の前からいなくなる


黒い闇に取り残された私は、見えない空を想像し、少しでも気持ちを保つ、シリウスにあの子に約束したからな


◆◇◆◇◆


シリウスが産まれたあの日、私はサリエナに出産祝いを届けるために、新品を発注した店から帰っていた。


そんなときだった、わざとだろうが、私にぶつかるなり、軽くすまないと言う青年が立っていた。


白い髪を立っていて、怪しげな人物


見るからに警戒を解くなと、私の精霊が警告する


わかっている、こいつの目は凶器を孕んでいるからな 


懐刀を取り出し、精霊に力を借りて纏うなり、その人物に刀を向ければ


「謝ったのに酷いな、まあ、そのほうが都合がいいから、いいけどね」


男はニタリと嫌な笑いを浮かべたあと、手には怪しげな透明な球体が瞬時に浮かび上がり


「┄今回の実験に協力してもらうよ、起死精霊の魔将軍、ジルビオ・コード殿!」


と呟く言葉に、俺は嫌な汗が背中を伝う


何故にこいつは、俺の昔の名前を知っている


その動揺と油断かは、わからないが、この瞬時に私は、球体がスピードを上昇させ身体へと吸収されていった。


そして俺は気を失い、目を覚ます頃には、どうにか無事で、身体にも変化はなかった。


だからだろう、無事ならいいかと何故か冷静な私は、変に軽い気持ちのまま、治療して貰うことを放棄していた。


もし、ここで治療していれば、私の運命は変わっていたのかもしれない


◆◇◆◇◆◇


私は屋敷に返り、サリエナにおめでとうと、産着の服を渡せば、サリエナは恥ずかしげに礼を言って抱き締めてくれ、私は嬉しくなりキスをした。


そしてシリウスを見れば、私とサリエナの力と私の禁忌の力を上手く配合されていて、力強い鳴き声に、可愛いなと思えた


名前は、シリウス・コードにした


シリウスが2才になる頃までは、私は普通に日常を過ごすことが出来た。


しかし、異変は唐突に起きる


最初の異変に気づいたのはサリエナだった


「ジルビオ、どうしたの‼」


うずくまり苦しげな私に気づき、声をかけられ、私は首を振り


「ハハハ、どうにも君に話した、こと┄が、起き始めた┄みたい┄なんだ」

「バカです┄私が、言ったではありませんか⁉ あのときに、彼に会って取り除いて貰いなさいって!」

「う~ん、でもなあ、彼には仮があるし、どうにかなるさ」

「┄バカ、バカバカバカ、私は貴方が貴方でなくなるなんて嫌なのに、私を息子を悲しませるのですか⁉」


私はサリエナの頭をポンボンと優しく撫でると、軽く額にキスを落として


「私が、私のままで、必ず戻るよ、あいつに君を息子を傷つけさせない。でも、君は耐えられるかい、私じゃない人物といて」

「┄耐えます、私は貴方が狂うなら同じ罪を十字架を背負うと、あのときに出会い、貴方の妻となったときに決めたのです、演技┄上手いの、知っているでしょ」

「そうだね┄君はトップ女優のサリエナだったね。シリウスには辛い道を歩ませるが、きっと、私達を罰してくれる。一緒に地獄に付き合わせてすまないね」

「いいえ、貴方がいるから、私があるの」


そうだね、サリエナ。

私は私でいるために耐えるよ、大好きな家族を出来るだけ不幸にさせないためにも、内側から必ず助ける


決意を固め、サリエナを抱き締めた


◇◆◇◆◇◆


「ねえ┄とーたん」

「うん?┄なんだい、私の大好きなシリウス」


ぎゅーっと抱き締めて言えば、キャッキャと笑いながら、小さな手が私の腕にしがみつき、可愛いなあ~とか思っていたら


次の息子の言葉にドキッとする


「おとーたんは、どこもいかない?」

「え?┄ど、どうして、そう思うんだい?」

「おとーたんと、僕と、おかーたんと一緒に、幸せだあから、ずっと、いたいの」

「うん、そうだね。私も一緒にずーーっといたいかもね」

「いて、くれる?」


首をコテンと呟く、シリウスに私は素直に頷くことが出来ず


「なあシリウス、お父さんと秘密の約束しないかい?」

「やーとく?」

「そう、約束だよ。お母さんに内緒で男同士の約束だ、どうする?」


う~ん、う~ん、と唸りながらも、チラリと私を見るなり何かを決めたらしい息子に、もう一度、聞いて見れば


「うん、おとーたんと、ひーいつのやーとくする!」

「そうか、なら約束はな┄┄┄」


約束はな┄強く生きて自分だけの幸せを掴め、そして大事な人を命がけで守れ


そう私は息子と約束した。


そして約束の次の日、私は心の奥底に招待される、グラビアスとの対面だ


◆◇◆◇


奥底には闇が回りを支配して、周囲を包み、音や風も何も感じない


ただ、そこに私はグラビアスと相対する


「┄貴方がグラビアスですか?」


私にグラビアスを埋め込んだものとは違うものの、黄緑の髪を束ねたつり目の顔つきに、精悍な顔立ちで、雰囲気は私に似てはいた。


「ああ、そうだ。俺は嫌な奴に何年も前に封印された魔神だ、起死スキルの使い手には┄俺の封印の寝床としては最高だからな」

「ベラベラとよくしゃべる方ですね。まあ、話して下さったのなら、都合がよいでしょう」

「いますぐ、私の力により、消えていただきます」


私は両手より精霊の名の元、力を解放する


この力は封咒ふうじゅ、ローズ君の開発してくれた方法です、同級生の天才に教えてもらったのに、こんな所で使うことになるとは、思いませんでしたが‼


私はスッとスピードをあげて、グラビアスに近距離より封咒を叩き込もうとしました。


しかし、グラビアスも反撃してこないわけもなく、私は彼の体術と魔神の魔術により、捩じ伏せられ、グラビアスにより闇に包まれる


「┄くっ、離せ‼」

「大人しく主導権を俺に寄越せ、そうすれば楽に闇と同化できるぞ」 

「嫌だね、私は息子も、嫁も、お前の思い通りには、させないからな、くっ」


身体に闇が絡み出した場所が痛みが走るが、俺は抗い、抗い続けていくうちに、グラビアスは私を苦しめて遊ぶようになる


それから3年がたち、出来るだけ意識だけは保ち続けた私は、奴の隙をつき精神だけでも、一時的にだが、妻との時間をとるために力を使い、身体を取り戻せるように動くようにした


グラビアスは夜には寝る事もある


だからこそのチャンスは、生かし続け妻との邂逅と身体を重ねていくことが出来た。


私が逢い引きをするため、グラビアスの隙をついて私が妻と身体を重ねていたことに気づいてないため、子供を授かったことを愛人としたのだろう


そう感じるような態度が、グラビアスの中にあるようで、無言でサリエナを睨んでいた。


そんなグラビアスの態度に


『あら、貴方が愛人と閨を共にしているのだし、私が誰と身体を重ねても、別によくありませんこと』


と扇を口に当てて、サリエナは笑って言い返す


彼女の演技は、確実にざまあみなさい、的な態度に、私がちょっと同意したくなったのは、許されるだろう


まあグラビアスの態度よりも、私の子供はどんな感じなのか?


それらを思うと、楽しみだと感じていたが、妻が子供を産んだ頃、まさかの再会があった。


私と妻との親友、ラーナリアが乳母として来てしまったことで運命は動いていく


◆◆◆◆


ラーナリアは執事の妻だった女性だが、執事のラーシュは少し変わった家系なため、ラーナリアを妻に迎え入れて貰えず反対された


ラーシュは憤りを感じているようだったが、ラーナリアは最初から┄わかっていたように笑い、ラーシュに何かを告げて


次の日には姿を消したとラーシュから聞いていたが、詳しくは聞かないでおいた


そんな記憶を思いだし、画面の向こうにいるラーナリアを見る、姿を変えて髪色や瞳の色まで変化させるのは彼女の種族なら容易いのだろう


まあ┄ラーシュはどうにも気づいているような感じだが、乳母として、使用人の態度を変えないラーナリアの姿は、ラーシュにとって普通に気にならないようだ、なんとも変な光景だな


それからも時間は過ぎていく中で、事件が起こる


グラビアスの奴に息子が、とうとう反論している姿が視界に映る、私が時おり意識がなくなりかけたせいで、何があったのか?


一瞬わかりかねたが、すぐに状況を確認しようとした矢先


「フフ、俺は人が死ぬ姿が一番綺麗なんだよな、このガキを殺したら、お前の人格壊せるよな?」


と私の方向にグラビアスはニヤリと笑う姿があった。


その言葉の意図に、私は身体が動けないのを忘れ、怒りが沸き起こる!


「ふざけるな! 私の息子に手を出したら、許さん‼」


ぶわあ~と湧き出る力を纏う感覚を研ぎ澄まし、グラビアスを睨みつければ、奴は私の反応を見て、今までより一番、楽しげな表情を浮かべている姿に


私はしまった! と思ってしまう


こいつは私に対して苦しめ、身体の主導権を握ることを考えていたことを


そして動けない自分に私に見せつけるように、グラビアスは動き出す


人格は支配されたせいで、あのこの母親が、私の手により息を引き取り、私が息子に手をかけて死なす瞬間、無意識に力を使い


息子の身体に私の一部の力を余計に濃くさせた


すると、どうにか身体は助かってくれた


「┄へえ、そんな使い方も、あるのか?┄慈悲深いな、昔は悪魔と呼ばれてたのに、ククク」

「煩い、黙れ! ゲスが!」

「あれ~、それ褒めてんのかい?┄嬉しいよ、俺は貶されれば、貶されるほど力に変えられるんだ、もっと褒めていいよ宿主殿」


ニヤニヤと笑う、その姿に私は視線を逸らして黙れば、つまらんと言いたげな表情を浮かべた


◇◆◇◆◇◆


年月が過ぎた頃には、グラビアスは何故か、妙に大人しく気味が悪いが、原因は理解していた


ジ~っと、外にいる風景に退屈らしい


どうにもシリウスが成長したお陰で、グラビアスが領内にて、閉じ込められたからだ


愛人など作り、身体を重ねている姿は、マジで、グラビアスの首を絞たくなった。


いや絞めるがな、いつか


それにしても、たまに見るサリエナが、女優過ぎて、ちょっと怖いよな、愛人はフェイクであっても、見てる分には胸が痛むんだけどな


でも、何処か寂しそうな姿は、私のせいだが、それにつけこんで、グラビアスが手を出そうとしているため、サリエナが本気で嫌がる姿にちょっとざまあみろ! とか言ってやれば


「いつか、サリエナを寝取ってやるからな!」


とか指をさして言われ、お前は子供かと呆れたが、実際問題、本当に手を出されては困るため

精霊に僅かな交渉と、力をサリエナに通達させていくことにした。


伝言は常に、愛してるとか、色々と口に出すときりがないため、口説き文句などと思って欲しい


でも、こうも闇に取り込まれてると身体が鈍るな、俺は僅かながら、正規と違う力を解放させれば、意外にも自由を取り戻せた。


するとグラビアスは、主導権は俺の物だと、また拘束されかかるが、どうにか紙一重にかわしてやれば、ムキになるため、ちょっと面倒になり


「大人しくしといてやる、だが、よからぬことをすれば、止めるからな」


と子供の我儘を大人の俺が言ってやれば、頭がガキらしく承諾する


やっぱり子供か?┄いや、態度が子供でも、遣り口や閨を知っているし、力も強いからな油断は出来ないか


ならば、出来るだけ大人しく、そして考えよう、俺が俺のままでいられる方法を


◆◇◆◇◆◇


それから一年後、私は瞑想の中で自由を求めるために考えているときだった


急に誰かの声が聞こえた


誰です?


私は声のする方向に念話を送る、グラビアスはまあ、いまは寝ている、こいつは何故か夜には寝るのだ、良い子かと突っ込みたくなるが、実際問題、暇だからだろう


念話を送り、数秒後に声が帰ってきた。


『えっと、私の名前は教えられませんが、貴方が置かれている状況を知っているものと言っておきます』

『ほう┄面白いですね。何となくですが、私の知り合いに似ている気配がしますね。まあ深く追求するのは好みではありませんので安心して下さい』

『う~ん、私が励ましてあげようと思ってたのに、ですが┄まあ、いいや。では、これはきっかけ、なのですが、白樹鈴はくじゅりんのお酒を今度、王都にて出ます、それを飲んで下さい』

『それを飲むと、どうなりますか?』

『封印の緩和効果を含んだものです、その効果により、数時間ですが、表に出てこれます。かのかたを欺いて』

『フフ、そうですか。いい情報をありがとう』

『いえ、ただの助言ですから』


優しく相手を思うような言葉に、信頼にたる先見はある人に似ていて、私はクスクスと小さく笑い


『助言であれ、私にとって先に進むべき道が見えたのです、感謝を述べるのは道理、ありがとう』

『┄┄えっと、どういたしまして』


それだけを告げて、少しの会話のあと声は途切れることになる


この彼女と邂逅により私の運命は動いていく


それは光か闇へ落ちていくかは、このときの私には┄わからない


もし、叶うならば、もう一度、息子と会話したいと願う

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