10 夢現の中で、君を知る②
「┄礼はいいから┄さっさと頼め! そして食事が終ったあと用件を話せ、いいな」
淡々と俺が無駄な遠慮はせず頼め、という意味を含ませてロイに告げてやると
すぐに店員に決めていたらしい料理を注文していた
◆◇◆◇◆
ロイの料理は、そんなに時間もかからず来たことにより、食事を開始することにした
ミラ嬢は先程まで俺の和食セットを悔しげな表情で見ていたけれど┄頭の切り換えが早いらしく、黙々と食事をする
俺はいまは食事へと集中し、食べているが、ロイの方向をチラリと視界に入れたとき、胸焼けが起こりそうになり
すぐに視線を自分の料理へと移せば、ホッと落ち着く
何故に俺がこんな反応なのか?
それはロイの料理が主にデザート尽くしで、甘ったるい品々を多く、皿の上に鎮座しているからだ
俺も甘いものは食べるが、とてつもない甘い物は苦手なため、見ているだけで、気分が悪くなり、胸焼けが起こる
よくもまあ~あんだけ食べられるよな、幸せそうに
俺は少々┄呆れながら、お茶碗のご飯を口の中に含み、ロイにそんな感想を抱いたのだった
◆◇◆◇◆◇
食事は二十分ぐらいたった頃には終了し、目の前には二枚の書類が置かれたものを俺とミラ嬢が見ていた。
書類内容の1枚目は、俺の両親が帰還する期日の日程が記されているが
通常であれば3日位の距離を、どんな手を使ったのか? 今日か明日には確実に帰還することが決まっている知らせだった
2枚目は、言葉にするのも憚かられる内容があり、胸くそ悪くなる文書の内容だったので、省略させてもらう
チラリとミラ嬢を見れば、表情筋は動いていないけれど、不愉快さは滲み出ていた
こんなこと女性には、腹が立つもんな、俺もだが┄┄┄
「┄これを┄何処で知ったんだ?」
「┄新人のチルト達が俺っちの付き添いの任務にて同行している道中、町へと行ったんすけど、どうにも┄これが、運が悪いのか、良いのか? 薬屋の主人が┄いかにも怪しい人物と言い合いをしている所に遭遇しやして」
「そこの主人とはチルト達が知り合いらしく、人を殺さん勢いで、怪しい奴をボコリ始めたんです、まあ俺っちが止めたんで犯人は、どうにかなったんですけど」
「┄回りくどい理由はいい、簡潔に話してくれ、後はレポートにて出してくれれば┄わかることだしな」
「レポートっすか。それ┄面倒なんですが、ここは我慢します」
「まあ話すと長くなるんで割愛しますが、どうにも店の主人を狙っていた雇い主が、貴族のバルテロッサという人物らしく、犯罪に手を染めていると」
「それとバルテロッサと、ジルビオ殿と共謀していたと調査のさいにわかったですぜ」
ロイの報告を簡単に話せとは言ったが、またもや、両親絡みというわけかと呆れた。
ここまで犯罪ごとを持ち込み、よくもまあ捕まらないものだな、つくづく
「なるほどな┄、ロイ! このことをチルト達と一緒に調査報告書を作成し纏め上げ、明日までに仕上げ、提出しろ┄いいな」
「げっ! それって、いまからですかい⁉」
「ああ┄いまからだ。迅速かつ簡潔に動くべきだと思うんでな、頑張れよロイ」
フフッと悪い笑みを浮かべてロイを見てやれば、うぐっ! と呻きつつも、諦め気味に息を吐き、立ち上がる
「隊長┄いつか、また驕って下さいよ」
いまからのことを思い気分が下がっているロイの願いに、俺は「頑張ればな」とだけ付け加えれば
ロイの表情はやる気を取り戻したように明るくなり、敬礼をしたあと、一礼して立ち去っていった。




