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魔女に救いを  作者: リーゼスリエ
影の魔女

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24/24

一時の休息


健司達は、影の街バリッテでデスソシエの魔女たち ローザ達の策略を破り、クロエ達の目的を知った事で、デスソシエが置かれている立場も知った。


 エルフェリアは誰かに見られている感じがしたので、影の街バリッテの中央にある高い監視塔をちらっと見た。


 気のせいか。誰かに見られていた気がしたが。


 エルフェリアはクロエに尋ねてみた。


「クロエ、この街には魔女はあなた達4人だけ?」


 クロエはエルフェリアの言っていた意味が分からず、


「ええ、そうよ。」


 エルフェリアはクロエの言葉を信じて、考えた。


 気のせいか。確かに、もしいたとしたら、この時が一番の絶好の機会だ。だが、見られていたら、魔法を知られたことになる。まぁいい。今は休もう。


 健司はみんなが満身創痍だったので、心配した。


「みんな、ひどい怪我ですね。どうしたら?」


 シーリンはここで、めざといので、突如わざとらしく言った。


「健司さん、その通りです。私が1番頑張ったので、回復お願いします。」


 健司は、シーリンの言葉に驚いた。


「回復ですか?やったことがないですよ?」


 シーリンは健司の耳に息を吹きかけるように、


「健司さん、大丈夫ですよ。イメージすればいいんです。それに、ご褒美あげますよ。何がいいですか?膝枕?それとも、ハグ?」


 健司は顔を真っ赤になっていた。

 その事に気づいたルメ、ハレッサ、エルフェリアがシーリンを制止するように言った。


「1番?活躍したのは私じゃない?」


「バカ言わないで。あなたなんか、また相手を見極めようとして、傷ついただけじゃない?」


「はぁーい、誘惑もそこまでです。」


 4人が喧嘩しそうな雰囲気だったので、離れて、1番負傷したリセルに対して、手を取り、綺麗な手をイメージして、回復をイメージした。

 すると、みるみる内に、手の怪我が治り、元通りになった。

 リセルは自分の手を見て、驚いた。


「え?嘘、手が元通りになっている?何したの?」


 健司は自分の能力について、説明した。


「自分がイメージしたものは、現実の通りになります。」


 リセルの手を離し、後ろを向いた。

照れてしまったようだ。


 リセルさんは美人だったなぁ。魔女はなぜ、美人なのだろうか?


 健司が前を向くと、腕組みをしているルメ、ハレッサ、シーリン、エルフェリアがいた。


「健司は女性との接し方、覚えた方がいいんじゃない?」


「健司君、誰が1番美人だと思う?」


「健司さん、恋しちゃダメですよ?」


「健司の教育が必要だね。」


 健司は、彼女達が怒っているのを感じて、弁明した。


「違います。みんなより美人はいないです。」


 彼女達はにっこりと笑って、許した。


「冗談だよ。それより、クロエの目も治してあげて。」


 健司がエルフェリアの言葉に不思議そうに感じた。


「目ですか?見えているんじゃ?」


 エルフェリアは首を横に振った。


「いや、見えてない。隠れている方の目じゃない。逆の目だ。」


 健司はクロエの左目を触ってみた。確かに、あまり見えなさそうに感じた。

 左目が見えているイメージをして、回復してみせた。

 クロエは左目をパチパチしてみせた。

 すると、うっすらとぼんやりした景色が見えてきた。


 え?ありえない。長年、見えなかったのに。


「あなたの魔法、末恐ろしいわね。まさか、見えるなんて。ありがとう、健司。」


 クロエの左目が見えたことにより、ヴェリシアとリセルも喜んだ。


「クロエ、よかったね!」


「クロエ!本当に良かったね。クロエの勘は素晴らしいよ!」


 クロエは彼女達が喜んだことにより、彼女も嬉し泣きをした。


「本当ね。信じてよかった。」


 ローザは、クロエが目が見えなかったことも、健司がイメージで治したことも驚きを隠せなかった。


 クロエさんが目が見えなかったなんて。そして、健司という男、イメージで治すなんて、ありえない。だが、救われるって、こういうことなのか。


 ルメもハレッサもシーリンも、健司がクロエの目を治したことに言葉が出なかった。


 まさか、時間が経っている傷も治すなんて。


 へぇー。それも愛かもしれないね。


 驚きですね。イメージさえ出来れば、実現するなんて。

 まるで。


 エルフェリアはみんなの心をよんだかのように、


「まるで、神のなせるわざだね。奇跡だよ!」


 ハレッサがここで、エルフェリアに対して、疑問を口にした。


「あら、わかっていたんじゃないの?」


 エルフェリアはハレッサに注目して、


「さぁね。ただ、魔法はひらめきだと思っただけよ。」


 ローザがここで健司達に提案をした。


「皆さん、ここで1晩泊まっていきませんか?」


 ルメはローザに対して、冷たい視線を送った。


「いいの?私達は、デスソシエに心よく思われてないけど?」


 その時、誰かが、ルメに蹴りを喰らわせた。


「痛い!何するのよ?」


 蹴りを喰らわせたのは、エルフェリアだった。


「もう敵じゃないよね?いつまで不機嫌でいるのかなぁ?」


 エルフェリアの言葉はいつもよりも冷たかった。

 ルメはエルフェリアの性格を知っているので、怒っているのでわかった。


「ごめん。悪かった。ローザもごめんなさい。」


 ローザは最初、ビクっと震えていたが、謝られたことにより、ルメに対して怖さがなくなっていた。


「いえ、私もひどいことを言ってごめんなさい。」


 ローザも謝ったのだ。

 ルメとローザの間の雰囲気もこれで柔らかくなったみたいだ。


 健司達はその夜、影の街バリッテの宿に泊まった。

 健司達は傷を癒して、ゆっくり休んだ。

 その時に、健司の魔法で彼女達の傷も治したようだ。


 デスソシエの本拠地までもう少しだ。

 ただ、何ものかの影が見え隠れしてるとは、この時は誰も思わなかった。

 

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