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魔女に救いを  作者: リーゼスリエ
洗脳の魔女

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10/10

ハレッサのプレゼント

健司、ルメ、シーリンは、暗闇の魔女ルナを退け、暗闇に覆われていた街ダサンを元通りにし、南の山ノースリエを目指して、歩いていた。


 健司は、シーリンに次の目的地について尋ねた。


「シーリンさん、南の山に向けて、あとどれくらいなんですか?」


 シーリンは南の山を見ながら、


「南の山はノースリエといいます。ノースリエに着くには、まだ2つの街があります。最初の街は、レッジランドと言う街です。レッジランドは、のどかな街ですごく平和な街と聞きます。」


 シーリンは東大陸マールンドを旅していたので、ある程度の街には詳しかった。

 頭もいいので、1度通った道でも忘れないほどだ。


 ルメはシーリンに対して、褒めて、


「さすが、シーリン。頼りになるね。そこには魔女がいるの?」


 シーリンは、少し諦めた顔で、


「ちょっと、ルメ。何も考えないで旅をしていたんですか?少しぐらいは調べたらどうですか?」


 ルメは、ちょっと笑いながら、


「ごめんごめん。私、適当だからさ。それで、女はいるの?」


 シーリンは、ため息をつきながら、


「魔女はほとんどの街にいましたね。私は関わらなかったから、魔女も私のことを認識している人はいないでしょう。」


健司は、そんなシーリンを頼もしく思い、


「さすがシーリンさんです。レッジランドにも魔女はいるんですね。シーリンさんがいれば、安泰ですね。」


 シーリンは、頬を赤くさせながら、


「ありがとうございます、健司さん。」


 そんな様子を見たルメは、舌打ちをさせながら


「チッ。気をつけたほうがいいよ、健司。シーリンは、全て計算でやってるから。」


 そんな言葉を聞いたシーリンは、


「ルメと違って、準備をしてから動くタイプですから。」


 2人の間には、不穏な空気が流れた。

 今にも、喧嘩をしそうな雰囲気だ。

 健司は、慌てて2人の間に入った。


「まぁまぁ、次の街に行きましょうか?」


 こうして3人は、次の街レッジランドに向けて、歩き始めた。

 歩き始めてから30分ほど経った頃、1つの街が見えてきた。その街は今まで見てきた街と違い、異変すら感じさせない普通の街だった。

 ここがレッジランド。

 のどかな街で、いかにも平和そうな雰囲気が漂ってきた。


シーリンは、この街レッジランドを不気味に感じた。


 おかしいですね。魔女なら大体、力の誇示をするものですが、この街にはそれすら感じさせない。

 おそらく魔女はいるとは思いますが、もしかしたらこれが魔女の魔法!


「嫌な雰囲気を感じますね。一見普通の街には思えますが、魔女なら力の誇示をするもの。それすら感じさせないのか1番不気味なところですね。」


 ルメは少し感心しながらも、


「これが暗闇の魔女ルナが言っていた精神系の魔法。確かに厄介だね。平和そうに感じさせるけど、精神に影響させる魔法か。確かに、これは実際に魔法見てもわからないね。俺が精神系の魔女か。」


 健司が不安そうに、2人に聞いた。


「ルメ、シーリン。どうしますか?この街レッジランドに入りますか?もしかしたらいきなり、魔法を食らうかもしれませんけど。」


 ルメ、シーリンが深く考えてるところに、なれないしい声が聞こえてきた。


「やっほー。やっぱりここにいた。健司君、ルメ、シーリン。やっと会えてうれしいよ、健司君。」


 ルメとシーリンは、その人物見た瞬間、少し嫌そうな顔して、ため息をついた。

 その人物は、髪は桃色のロングヘアーで服装は、どっかのお嬢様という感じがした。

 その人物は、健司とルメとシーリンと一緒に暮らしていたハレッサだ。


 健司はぱぁー、と明るい顔して、


「ハレッサさん、どうしてここに?」


 ハレッサはすぐさま、健司に近寄り、抱き寄せて、


「健司君のこと心配してたの。ルメと旅に出たって言うから、私も行こうと決めたの。」


 ルメとシーリンは、そんなハレッサを見て、少しいらつきながら、


「健司が嫌がってるじゃない。離れたらどう?」


 ハレッサは健司を離して、ルメとシーリンに対して、


「愛し合ってるっていい言葉だよね。第3者から見た相思相愛だものね。でもそれって、健司君に確認したのかしら?」


 ルメは、ギクっとし、


「何のことかなぁ?わからないよー。」


 ハレッサは少し微笑みながら、しかし目は笑っていない。


「健司君、旅って何の目的でしてるの。私が思うに、ルメが共通の思い出を作りたくて、旅をしてるに感じるの。どうかなぁ?」


 健司は今のハレッサを見て、少し怖いと感じながらも、


「えっと、ルメが魔女を救いたくて、旅をするって言われました。だから、僕はルメの願いを叶えたくて、一緒に行くことに決めました。」


 ハレッサは満面の笑みで、


「さすが、健司君ね。ところで、人を好きになれてどういう時だと思う?」


 健司は、一瞬、何を聞きたいのかわからなかったが、


「んーと、何か特別な出来事がその人とあったときにですかね。特別だと思った瞬間が人を意識し始めるかなぁと思います。」


 ハレッサはそこでルメに向き合い、


「で、ルメは、本当に魔女を救う旅だけに動いてるのかしら?」


 ルメは観念した感じで、


「わかったよ。健司と共通の思い出をつくりたくて、旅をしているの。」


 そこにシーリンが疑問に思ったことを聞いた。


「ところで、どうやってこの場所が?結構時間が経ってると思いますが?」


 ハレッサは、自信満々気に、


「私の魔法ラキュートでね。愛してる人の方向がわかっちゃうの。」


 シーリンは諦めた感じで、

「はぁ。相変わらず、ふざけた魔法ですね。」


 ハレッサは何かを閃いた感じで、


「そうだ!みんなに渡したいものがあるの。はいこれ。」


 ハレッサはみんなに1つずつ、あるものを渡していった。

 ルメは、バナナ、シーリンは、リンゴ、健司は赤い薔薇だった。


 すぐにルメとシーリンは、健司が赤い薔薇を手渡されたのを見て、言い返した。


「ちょっと、なんで健司が赤いバラなの?」


「さすがにそれはどうかと思いますよ。赤い薔薇は、愛してるという意味じゃないですか。」


 ハレッサは、ちょっといたずらっぽい笑みで、


「だって、健司を愛してるの。何か不満?」


 ハレッサとルメ、シーリンの間に喧嘩をするような雰囲気が流れた。

健司はまずいと思い、すぐに止めた。


「まぁまぁ、ハレッサさんも来たことだし、これでこの街レッジランドに入れますね。」


 シーリンは、納得した感じで、


「それもそうですね。では、行きましょうか?」


 健司、ルメ、シーリンは、この街に入り、そして、ハレッサは何が何だかわからず、ついて行った。


 健司はどんな魔女に会えるのか、楽しみでしょうがなかった。

 しかし、この街にはもう1人魔女がいることを知らなかった。その魔女の正体も。


 

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