4話
「――でっ、あたしが『あっそのいちごみるくキャンディー、あたしも昔よく食べてたんだぁ。ねっ一つもらってもいいかな♡』って聞いたら、あの野郎っ」
「「『あっわりぃ、このいちごみるくキャンディーはりょう専用のだから、他の奴にあげられねーんだわ』」」
「って、どーせ言ったんでしょっけいいちろーのヤツ!!」
「と…おそらくおっしゃったんでしょうね、恵一郎さんは」
「そうっ!! そうなんですぅぅぅ!!! ……えっ、ていうかもしや、ななお先輩とこころ先輩も…」
「モチのロン」
「ええ、言われました」
「!? い、一年時にも同じことが二度も起きてたとか……こっこわっ!! もうほんと怖いんですけど何なのあの男っマジ何なのっ!?」
「ほんっと軽くホラー入っちゃってるよね~トリハダもんだよ~」
「ななお先輩から話聞いた時もアレだったけど、その次のこころ先輩がまったく同じ話した時には、
もう脳内あのサングラスの人進行の番組のテーマ曲が即座に流れてきたもんだわよほんと」
「あの曲よね…わかるわゆのちゃん。そしてまた今、脳内で流れ出し始めたわ」
「高校一年の時から今現在まで、ほぼ毎日あの制服のポケットに例のあの子の大好きなキャンディー常備してるとかマジわけわかんないよねぇ、しかもけいいちろー本人はあの子専用だからとか言ってまったく舐めてないしっ」
「そこがまた、恐怖をより駆り立ててますよね」
「更に言うなれば、おそらく中学、小学時代も食べ物の持ち込みを禁止されてなければ……あの人、恵一郎くんは確実に例のあの子のためにいちごみるくキャンディーを常にどこかしらに常備してたであろうことが容易に想像できるところが、また恐ろしいわよねぇ……」
「あとはアレっ……あいつと…恵と初めてのデートでファミレスにご飯食べに行った時、運ばれた料理をおいしく食べてたあたしを恵が妙にニコニコ……っていうかなんかもううっとりとした表情で見てるもんだから…」
『……えっふぉ、モグ…んっ、どうしたの恵? あたしの顔に何かついてる…?』
『ん? ああ、いや……りょうかってさ、飯食べてる時こうリスみたいにほっぺたちょっと膨らまして食うじゃん?』
『えっ嘘っあたしそんな食べ方してた…!? やだっ恥ずかしいな…』
『あっ隠すなって、めちゃくちゃ可愛いのによぉ』
『っ……そ、そんな可愛いだなんてもうっ恵ったら…』
『ほんとほんとっ、りょうみたいな食い方でめちゃくちゃ可愛いよ♡』
『――は?』
『ん?』
『……りょうって、恵の幼なじみだっていう…涼真くんの、こと…?」
『おうっ、りょうかの食べ方、りょうにそっくりでマジでこのままずっと見てられるくらいだわ~ははっ』
「ははっ、じゃねーからあぁぁぁっ!!!」
「…ああ~…なるほど、そうくるかぁ……いやほんと恵一郎クソじゃん、相変わらずクソじゃん」
「あちゃ~りょうかっち、例のあの子と食べ方似てるんだぁ…それはキッツかったね~…」
「本当災難でしたね、りょうかさん…」
「例のあの子と似てるって言われる部分があるのは超マイナスポイントだよね~りんも死ぬほどわかる~」
「りんちゃんもアレだったものね……何にせよ、本当にお疲れ様だったわりょうかちゃん」
「っ、はい……でも、」
「あたしがその時ちょうど食べてたのも『3種の濃厚チーズエビドリア』っていう、例のあの子の大好物だってその後言われた時は、さすがに胃の中から食べたもの含め何かが勢いよくせりあがってきそうで本当大変でしたね……ははは」
「「「「「いやマジお疲れ様でしたっ!!!!!」」」」」




