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『ラウンド1から世界へ。』  作者: 龍崎
第3章 CHRONOS STRIKE PRO LEAGUE

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第6話 開幕戦

CSPL開幕当日。


東京の大型アリーナには朝から多くの観客が集まっていた。日本最高峰のチームリーグ、CHRONOS STRIKE PRO LEAGUE。その新シーズンが今日から始まる。


会場中央の大型モニターには参加十二チームのロゴが映し出され、観客席からは次々と歓声が上がっていた。個人戦の世界大会や五大大会とは違う。ここで問われるのはチームの力だ。


実況席でも開幕ムードが高まっている。


「さあ始まります。CHRONOS STRIKE PRO LEAGUE開幕戦です」


「注目の開幕カードはORBIT対PHOENIX。新規参入チームと伝統の古豪、その対決ですね」


大型モニターに両チームのロゴが映し出されると会場が沸く。


「そしてホームアンドアウェイも発表されました」


「今回ホーム側はORBIT、アウェイ側はPHOENIXです」


観客席が少しざわつく。


CSPLではアウェイ側が先にオーダーを提出する。その後、ホーム側が相手のオーダーを確認した上で出場順を決定できるため、ホーム側が有利と言われていた。


「ORBITとしては良いスタートですね」


「ええ。ただしホーム側は選択肢が増える分、判断も重要になります」


配信コメントも流れ続ける。


『ホームORBITか』

『いきなり有利』

『PHOENIXどうする』

『オーダー気になる』

『神楽シン出る?』

『誰が大将だ』


その時、大型モニターにPHOENIXのオーダーが表示された。


先鋒 朝陽


中堅 迅


大将 紅蓮


会場が大きく沸く。


「PHOENIXのオーダーが公開されました!」


「紅蓮選手が大将ですね」


「やはり来ましたか」


「レオン選手を外してきたのは少し意外ですね」


『紅蓮大将』

『やっぱりか』

『迅中堅きた』

『朝陽先鋒か』

『レオン温存?』


実況席でも考察が始まる。


「PHOENIXとしては紅蓮選手で確実に二十ポイントを狙う形でしょうか」


「十分考えられますね。紅蓮選手はリーグ経験も豊富ですし、大将戦向きの選手です」


場面はORBIT控室へ移る。


モニターにはPHOENIXのオーダーが映し出されていた。


朝陽。


迅。


紅蓮。


予想から大きく外れてはいない。


ACEが最初に口を開く。


「紅蓮選手大将は予想通りですね」


「まあそこは全員分かってた」


REIGNが椅子へ深く座りながら言う。


「問題は先鋒と中堅だな」


ZEROもモニターを見る。


「朝陽先鋒は少し意外」


「勢いを作りたいんでしょうね」


ACEが答える。


「若手ですし、先鋒向きではあります」


MINATOも画面を見つめる。


「迅選手を中堅に置いたのは嫌ですね」


「分かる」


REIGNが頷く。


「どっちにも流れを持っていける」


PHOENIXらしいオーダーだった。


派手さはない。


だが穴もない。


長年上位に居続けたチームらしい堅実な並びだった。


スタッフが部屋へ入る。


「ORBITのオーダー提出まで残り五分です」


全員の視線がモニターへ向く。


ホーム側の特権。


相手のオーダーを見た上で出場順を決められる最後の時間だった。


「じゃあ決めるか」


REIGNの一言で空気が変わる。


CSPL。


ORBIT最初の戦いが、いよいよ始まろうとしていた。

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