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聖職者ういさん~ 超初心者編  作者: ばっちょ
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ういさんの物語 34話 緑の塔

ういさんたちは、多数の魔物を消滅させた後、本体である塔に向かった。

樹木の魔物であり、緑色の巨大な塔。塔の周囲には植物が絡まり、聳え立っている。


今回で3本目となる塔だ。前回、前々回とは異なる塔にしてきたのは、

我々の行動が読まれて、対策されてしまう事を恐れてのこと。


ちなみに、塔の最上階から見た時は、他に5本の塔が見えた。

つまり、わかっている範囲だけで、全部で同じような塔が6本あるということだ。


「そういえば、他の塔の位置を、地図上にマップした時に、各塔の位置を線で引くと

魔法陣のような六芒星が出来た。それが何を意味するのかはわからないが・・・。」

「さすが、ういさんだな。めざとい。」

シェリーさんが褒めた。

「めざとい?意味が違う気がするが、攻略するなら知っておくべきだろう。」

「ん? ういさんは、知能指数マイナスに振り切ってるから、てっきり、脳筋と同じかと

思っていたよ。」


「・・・。呪いのアイテムを外して、今の知能指数はプラスだよ。」

「うっそー!すごいじゃん。魔法使っても行けるんじゃね?」

「攻撃魔法は習得していないんだ。」

「そうかー残念だよ。」


「して、どうする?この塔の攻略。」

ういさんは、足元に転がっている魔物の残骸から、売れそうなものをカートに詰め込みながら

シェリーさんに今後の方針を確認した。

「前回は、ワイドリザレクションで魔物を蘇生されたり、ディメンションドアで

強制転送されてしまった。」

「また、同じ手を使われるだろうな。」

「今回は、屋上まで登ってみたい。」

「屋上?」

「前回、最上階までは進めたが、屋上へ進む階段はなかった。だから屋上まで行ってみたい。」

「ふむ。まぁいいんじない?」

「では、魔物のいない寂しい塔だが、最上階まで走り抜けよう。」

「おー!」


そして、4人全員塔の内部へ突入し、100階層を全力で登り切った。


「つ・・・疲れた。なかなか良い筋トレだわ、これ。魔物がいなくてもきっつい。」

「少し、休むか。」

4人は床に座り込み、休みを取っていた。

「前回は、ここで塔の化け物に話しかけられたよな。」

「あぁ、気を付けてくれ。ディメンションドアで地上に戻されるのは避けたい。」


「まずは、天井に穴をあけよう。アックスブーメラン!」

斧に付属のスキルで、天井を破壊した。4人ともに一斉に天井めがけて斧を投げつけると、

一部に穴が開いた。穴の開いた場所からは、泥のようなものが大量に落ちて来た。

「よし、アイスウォール!」

氷の壁を生成し、天井に届くようにした。

「これで、氷の壁を斧で削って、階段を作って、天井へ登るぞ。」

「ういっす。」


4人は氷の壁を削り、足場を整えつつ、天井へ穴を抜けた。

ついに、屋上だ・・・。


屋上は、広い・・・が、そこは、鬱蒼と生い茂った森だった。

さすが、樹木の化け物。屋上も木々が生い茂っているのか。

「視界が悪いな。アックスブーメラン!」

4人は周囲の木々を切り倒し始めた。


木々を切り倒し、周囲が見渡せるようになった頃、

奥からガサガサと音が聞こえた。

「この空中庭園を汚す者は誰だぁ!」

木から女の人が生えているような奇妙な樹木が現れた。

「なんだあれ、知ってる?」「知らん。」

「ばななの木?違うな、スキル:モンスター情報!」

ういさんは魔物をスキルで調査した。


「シルヴァパピリア・・・聖属性、Lv190!?」

「やべぇな。魔王さんより、レベル上じゃね?」ミノさんが警戒した。

「とりあえず、戦闘態勢に入ろう!」

「金剛!」「金剛!」「金剛!」

ういさん、ミノさん、コビさんは、防御を固め、シェリーさんは後方へ待機した。


シルヴァパピリアが襲い掛かって来た。

「ワイドソウルドレイン!」

「やべえ、魔力吸われた。」「からっぽになった。」「まぁ元々魔力ないけどな。」

「ワイドコンフューズ!」

「あ、混乱!」「混乱対策してない!」「やべっ・・・。」


コビさんは、一人、どこかへ彷徨い森の中へ入って行ってしまった。

「コビさん、混乱にかかって、どっか行っちまった・・・。」

「金剛かかってるし、まぁ死にはしないだろ。」

「ワイドサイレンス!」

「スキル封じ!」「問題なし!」

「ワイドスリープ!」

「あっ、シェリーさん寝た・・・。」

「クァグマイア!」

「やべぇ、足元が泥沼だ・・・身動きがとれん・・・。」「ぐえぇぇ・・・。」


ういさんとミノさんが大騒ぎしていた頃、

森の奥から、2匹の大きな大きな蝶が飛んできた。

シルヴァパピリア...樹木の魔物は、蝶に呼びかけた。

「私のかわいい、パビラ達・・・この者達に鉄槌を・・・。」


すると、2匹の蝶は、光り輝き、周囲を明るく照らした。

聖属性の大魔法が発動した。

「ぎゃぁぁあああ!」

奥で叫び声が聞こえ、コビさんが見えたと思ったら倒れた。


「コビさんがやられた。」

「金剛しているのに?」「そいつはやべぇな。」

ミノさんと、ういさんは、斧でシルヴァパピリアをぶった切ろうと試みていた。

だが、硬い。

「シェリーさん起きてくれないかな。」

「つか、起こさきゃダメだな!おい、起きろ、おたんこなす。」

ミノさんが、シェリーさんを叩き起こした。


「あ!?」

シェリーさんが不機嫌な感じで起きた。

「あぁ・・・眠い。」

シェリーさんは、起きるとポケットから毒瓶を取り出し、飲みだした。

「なにやってんの?」

ういさんは驚いた。


「ぐぇぇぇぇぇぇ・・・。まずい、死ぬ・・・。」

シェリーさんは悶え苦しいでいる。

「だけど、これで眠気覚ましにはなる。ぐえぇぇぇぇ・・・。」

どうやら、毒で睡眠防止をしているようだった。

ひどい対処療法だ。

「聖属性か・・・じゃ、通常の魔法攻撃では、ダメだな・・・。ぐえぇ・・・。」

シェリーさんは毒で苦しみながら、ぶつぶつ考えている。


「よし、決めた。これだ。ヘルジャッジメント!ぐぇえぇ・・。」

シェリーさんは、強力な闇属性の攻撃魔法を繰り出した。


「キシャー!」

シルヴァパピリアは、猛り狂った。魔法が効いているのだろう。


「お前ら、この呪われた魔の水を使え!ぐぇぇぇ・・。」

シェリーさんは、二人に呪われた魔のポーションを投げ渡した。

ミノさんは、ポーションの液体を斧に垂らし、

ういさんは、このままポーションをシルヴァパピリアに投げつけ、液体を浴びせた。


「キシャー!」

シルヴァパピリアはさらに猛り狂った。


「よし、効いている。仕上げるぞ。ギルドスキル:きこり!ぐえぇっ・・。」

シェリーさんの飲んだ毒は、まだまだ本人を苦しめている。

ういさんとミノさんは、斧を振るスピードが向上し、かつ、力がみなぎって来た。

「きこりとして、本望だ。こんな立派な木を切れるなんて・・・。」

どうやら、ギルドスキルの影響からか、ミノさんに、きこりとしての妄想が現れて来た。

「Lv190の木、素晴らしい。さぁLv190の木材を作り出そう!」

ういさんも、へんな事を口走り始めた。


「聖属性の木・・・切りだしたら、ご神木として売り出そう。ぐぇっぇぇぇぇ・・・。」

シェリーさんは、毒で相当まいっているようだ。

妄想なのか、本心なのか、わからない事をしゃべっていた。

「ヘルジャッジメント! 闇属性魔法で汚したら、汚染されたご神木?ぐぅ・・・。」


すると、奥から巨大な蝶が2匹こちらに飛んできた。

「やべっ、コビさんを倒してた蝶が来たぞ。」

「昆虫め!きこりの邪魔をするな!メテオストーム!」

シェリーさんが大魔法で、蝶を駆除しようと試みた。だが、蝶は平然としている。

「効いてない?ぐえっえぇぇ・・。」

シェリーさんは血反吐を吐きつつ、魔法を駆使していた。


「ワイドコンフューズ!」

シルヴァパピリアは、再び、混乱の魔法を唱えた。

「わぁ~、あっちにお花畑がある~。」

ミノさんはテレポートを使い、どっかへ飛んで行ってしまった。


「こいつはやべぇぜ。」

みると、背後で、シェリーさんがぶっ倒れていた。

「えぇっ?」

「毒がまわりすぎた・・・この毒飲めるの・・もうダメ・・・。」

「こりゃダメだ。一旦、撤退するぞ。」


ういさんは、魔法でシェリーさんの足元に、ワープポータルを設置した。

シェリーさんは、転送された。

「コビさんが・・遠いな、仕方ない。」


ういさんは、シルヴァパピリアと戦いつつ、コビさんの方向へ移動した。

防御をガチガチに固めているため、支障はないものの、かなり強い魔物だ。

すると、蝶が近寄って来た。

再び、蝶が羽を広げ、閃いた。あたり一面が光り輝くと、大魔法が発動された。

ういさんは、魔法の威力で飛ばされ、コビさんの近くまで転がった。

「ぐっ・・・、なんつー威力だ。金剛で防御を増しているのに・・・。」


「撤退するぞ、コビさん・・・。ういさんも、もうもたない・・・。」

ういさんは、必死の思いで、ワープポータルを開き、コビさんを抱えて脱出した。


35話へ続く。

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