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聖職者ういさん~ 超初心者編  作者: ばっちょ
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ういさんの物語 33話 ギルド結成

シェリーさんは、巨大な鉱石エンペリウムに対して、魔法を放った。

「ギルド結成!」

鉱石エンペリウムは、ギルドに深くかかわる守護石と呼ばれる。

不思議な魔力を持ち、ギルドスキル、ギルドメンバーの保護に役立つとされる。


そして、シェリーさんが全魔力をエンペリウムに注ぎ込み、

ギルド結成の秘術を執り行った。

「終わった・・・。魔力は空になったが、良いギルドが出来たと思う。

ギルド名なんだが、木を切るので、ここはやはり・・・。」

「ギルド名、きこりギルドは、やだよ。」

ミノさんが反抗した。

「じゃ、きこり騎士団ね。」

「まじで?」「まじっすか。」「おれら騎士じゃねーっすよ。」

「いいんだよ、ボケナス!」


ひとまずは、ギルドが結成できたようだ。

「もうメンバーは魔法で登録済みだ。お前達含めて4人からなるギルドだ。」

ういさんも入っていた。

「ギルドって、掛け持ちできたんだ・・・。」


「ギルドスキルって何が使えるの?」

ミノさんがたずねた。

「召喚やら回復やらあるけど、そのギルド独自のスキルがひとつだけ習得できるね。

このギルドのメインスキルは、その名も・・・ きこり だ!」

「・・・。」「・・・。」「・・・。」


シェリーさんが、スキルについて解説した。

「きこり騎士団のギルドスキル きこりは、一時的にメンバーを職業:きこりにする。

斧を装備時、攻撃速度と火力が向上し、筋力その他の能力が大幅に向上

樹木・植物に対して、1000%の火力の向上が見込める・・・らしい。

素晴らしいスキルだ。これで、攻略が早くなるぞ。」

シェリーさんは嬉々として嬉しそうにしていたが、

「・・・あっちで、おやつ食べよう。」「あぁそうしよう。」「バナナ食べよう。」

それ以外の3人は、気乗りしていなかった。



翌日、今度は3本目となる別の巨大な塔の前に4人全員斧を持って立っていた。

「ギルドスキル: きこり 発動!」

シェリーさんがスキルを行使した。全員に緑色のオーラが立った。

「切り倒すぞ!オラー!」

シェリーさんのかけ声と共に、4人共に斧を塔に打ち込んだ。


「ぐあぁぁぁぁ。」

塔の上層から声が響き渡り、止まっていた鳥たちが一斉に飛び去った。

「もういっちょいくぞ!オラー!」

ずがーん、という音と共に、塔の一階が水平に割けていき、東側の壁が崩壊した。

だが、倒れるような事はない。

「ワイドディメンションドア!」

塔が魔法を唱えると、ういさんたちが立っている地面に魔法陣が描かれ、

塔からやや離れた荒れ地の上に、ういさん達は強制転送させられた。

「ちっ・・・飛ばされてしまった。」


「ヒール!」塔は、自らの破損個所を魔法で修復していた。

「ワイドディメンションドア!」

もう一度、塔そのものが魔法を詠唱すると、

塔の外に、おびただしい魔物が出現した。

塔の中に巣食っている魔物をすべて一気に吐き出したようだ。


昆虫型の魔物、植物系の魔物、山羊の悪魔、火の悪魔、水の悪魔

全部で10000体近くは居るだろうか?


「まじっすか・・・。」「こいつはやべぇ数。」「ちょっ・・。」

ういさん達は戦慄した。

「こいつは楽しめそうだ。」

シェリーさんだけは楽しそうだった。

「よーし、おまえら全員、天使を落とせ!そして壁になれ。」


「天使さま、聞こえていますか?」

「超初心者のういさんです。」「超初心者のミノさんです。」「超初心者のコビさんです。」

「私達に絶大な力をお与えください。」

ずどーん という音と共に、3人からバリバリと電気が放たれた。

続けて防御スキルだ。

「金剛!」「金剛!」「金剛!」

「ギルドスキル: きこり!発動。」

シェリーさんがギルドスキルを再発動した。


ういさん、ミノさん、コビさん、3人は鉄壁の防御スキルでガチガチに固め、

斧と盾を手に、10000体の魔物に向かって進んで行った。

シェリーさんだけは、後方で陣取り、天使を降臨させた。

「天使様助けて!」

天使達が舞い降り、彼女ら4人に祝福を与えた。


3人はバーサーカーのように、敵の群れに進んで行った。

魔物の群れの中で、ういさん、ミノさん、コビさん、3人が荒れ狂っている頃、

「もうそろそろいいかなー。」

シェリーさんは、何かのタイミングを見計らっているようだった。

「もう頃合いかな。反射の切れるタイミング・・・。」


「では、そろそろはじめよう。メテオストーム!」

シェリーさんは、3人のど真ん中へ無数の流星群を叩き落とした。

何百という流星群が落ちるなか、

「そういえば、火の悪魔もいたな・・・。そろそろ切り替えよう。」

「ストームガスト!」

今度は猛吹雪の大魔法を何度も何度も繰り出した。


あたり一面が吹雪で、雪と氷に覆われた頃、シェリーさんは魔法の詠唱を止めた。

「さて、どうかなー?」

視界が晴れると、雪に埋もれた3人が見えた。

「お、生きてるねー。餌としての訓練の効果があったようだねー。」

シェリーさんは上機嫌だ。


「ひどい目にあった。」「あぁ、ひどかった。」「寒かった。」

ういさん、ミノさん、コビさん3人は震えていた。

「あぁ、悪かったね。ファイアーウォール!」

炎の壁が立ち上がり、3人は魔法の炎によって暖まった。

「回復剤めっちゃ消費した。」「マジで死ぬかと思った。」「ギリギリだった。」


「10000体くらい魔物いたよね。良く耐えられたねぇ。駄目かなと思ってたよ。」

シェリーさんは、気さくに話かけた。

ういさん、ミノさん、コビさんは、感想を述べあった。

「魔物が多すぎて、何がなにやら、さっぱりわからなかった。」

「無我夢中で斧を振ってた。」

「ういさんは、きちんと盾で攻撃防いでいたぞ。倒した数はわからん。」


「さすがういさんだな。ういさんには壁の素質がある。」

シェリーさんは見抜いていた。

「ところでさ、超初心者になった時、何の天使が舞い降りた?」

「えっ・・・ぬり壁の天使・・・。」

ういさんは、小声で回答した。

「はい?」「・・・ぬり壁?」「なに壁?」

「ぎゃはははは。そんな天使あるの?おもしれー。」

めちゃくちゃ笑われた。悔しい。

「おまえらは、何の天使だったんだよ。」


「シェリーは、銭の天使。コビさんは筋肉の天使、ミノさんは何だったっけ?」

「・・・・。」

ミノさんだけは答えない。答えたくないようだ。ういさんはたずねた。

「銭の天使って何さ。」

「銭の天使はね、この世界最強のアイテムを銭の力で買い占める事を守護する天使だ。」

「なんだそれは!」

「はっはっは!いいだろー!譲ってやらないからな!」


「さて、一段落したところで、本体の塔へ挑むとしようか・・・。」

緑色の巨大な塔は、魔物を吐き出した後、静まり返っている。

10000体の魔物は、シェリーさんの大魔法で消滅させられてしまったようだ。

この人の魔力だけは、規格外のようだ。


34話へ続く。

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