自主製作映像「女人禁制軍隊内の愛憎劇」脚本
今年の新入生だった1年生も、もうじき2年生
初々しさが薄れ、本性が出だしてくる
そんな一年生の唯一の女性サークル員
(と言っても外見が男らしい強そうなので ”ジャイ子”
と呼ばれていて誰も女だとは思っていないが)
が脚本を書いてきた
これを映像にしてサークルのフィルムとして残したいと言う
中身は・・・
これ? どこの動画配信サイトでも駄目だし無理じゃねな内容な
腐女子の一部が面白がりそうな物語
昔、戦争中に軍へと放り込まれ最前線へと送られた兵隊
普通に女に興味を持っていたが
女房子供を抱えるような甲斐性は無かったので独身
とある小隊に配属される
男ばかりの内輪でも、明日死ぬかもしれないという前線に放り込まれ
色んな感覚が歪み「昔の侍は衆道という名目で男とも、まぐわっていた」
と言い出した兵隊が同じ部隊内で女顔の二等兵を
殴る蹴るをしながらのDVゲイレイブ
「なんだ、なら俺にも、やらせろよ」
と部隊内での売春夫状態になっていく女顔の二等兵
小隊長自体が一緒になってレイプに参加していたので
誰も止めないし、歯止めはきかない
客観的に見たら異常な世界が当たり前になっていく
終戦後、数年が経過して
DVゲイレイブする側だった小隊長と
売春夫状態になってしまう女顔の二等兵が再開する
女顔の二等兵が上司で、小隊長が部下という立場で・・・
そして狂気の世界が繰り広げられる
加害者による被害者への復讐劇
それに巻き込まれる周囲の人々
という物語。読んで新部長となった3年生が言う
「これはー、ちょっと、題材がイジメかー。その復讐?
もし撮影して仕上げても公共の場所で上映できないよなー
しかもー、この性被害イジメな DVゲイレイプシーン・・・
この書いてある通りには・・・ちょーっと無理だろ
誰が? やるんだ? これ?
誰も やりたがらないだろうから
このシーンは、ナレーションになるだろな
よく、こんな鬼畜変態 病者 いや 描写を書けたな?
しかも、復讐する被害者が加害者を逆に
とんでもない変態ジジイのオモチャに嵌め込むくだりの
変態ジジイ役? 誰に頼むんだ? いないよーコレ
こんな気持ち悪い ゲヘヘ デヘヘ笑いが似合う
変態SM趣味ジジイ?
「嬲り者にした若いオモチャが壊れていって
自分が誰かを壊して遊べるほどに偉い立場なのを実感する時
生きているという実感が感じられて楽しい
自分が、どうとでもできる存在がいるというのは
とてつもない快楽だ」
とかいう歪んだセリフが似合うのって・・
あー、OBに いるけど、やって・・・くれないだろうなー」
『あー、ならー、ゲイレイプじゃなくて
普通に同じ軍隊内の男女にします?
再会した時、その屈辱的なレイプ体験のフラッシュ・バックで
逆襲した後に
”男は面子ってモノがあるから、言い出せないでしょ?
みっともないものねぇ? こーんな 晒し者にされるような
馬鹿げた事を女に、やらされた。なんて、ねぇ?”
というようなセリフを言えるほどの
二人だけの秘密にしていてもらえるはずの晒し者な姿に
女がするとか?』
「んだから、そういう過激な晒し者な姿ってのが駄目だってば
そうだな、でもなー、こういう性被害イジメの当事者間だけが
相手に抱える狂気な感情を、もう少しオブラートに
包んだ感じにした方がいいよね
そう、苦い材料をチョコレートやクリームでデコレーションする感じで」
『そうですねー、でも毒のある過激な感覚が伝わるから
一時期のパンクロックの歌詞みたいな
狂気じみた世界のシナリオがいいって言うから
内輪の人づきあい、集団行動のためには仕方ないじゃないですかー
必要悪ですよー いーじゃないですかー 他人事 他人事
って感覚が蔓延した内輪の性暴力イジメと
それに対する復讐劇を書いたのに
過激さをとったら、スカスカになりませんか?』
「いや、だから、スカスカにならないように
そうだなー、重厚趣味な御年輩のOBにウケそうな
差別主義者な保守支配層の加害者
よくいそうな労働者層家庭の被害者
ってな家庭背景を書いて、加害者の一族が破滅して
被害者の一族が成り上がって立場が逆転するってな内容な
シンデレラ物語にすれば、スカスカには成らないんじゃないかな」
『そうですかー、じゃっ、そういう事で、明日ー』
毎年、大学祭が終了すると消費者研究会に戻る時期なのに
今年度は珍しく大学自主製作映画祭に製作した映像を出そうという事に
いつのまにかなって
脚本書きとなって、一番、文才がある一年生が脚本
脚本監修は、来年3年生になる部長が監督
間に合うのかなぁ? 記録係として参加しながら想った一日だった。




