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第3章『赤の祈りと黒の記憶』
【プロローグ】
魔導の塔に、祈りの季節がやってくる。
それは、精霊と魔導士が契約を交わす儀式。
かつて神代に生きた者たちが、世界の根源たる精霊と繋がる唯一の機会。
名を持ち、記録され、契約を結び、力を引き出す――
それが魔法の本質。
だが、その中心にいる彼女は、名を持たず、記録されず、契約を拒む存在だった。
澪=クローデル。
赫刃・無明の主。
記録を斬る者。
そして今、精霊すらも“跪く”異端。
新たな章が幕を開ける。
祈りの中で。
記憶の外で。
世界は、彼女に定義されることを許し始めていた――




