アメリスアード世界編シーン33
アルテリオ本部についた俺達は。
俺達は、アステリオの本部へと到着したんだ。
そして、入り口にいたのは。
ジェイクが組織にいた頃に、仲良くしていたであろう巨漢の男の姿だったんだ。
「ジェイクーーー!!本当に久しぶりだな!皆はジェイクが死んだとか言ってたけど俺はお前が生きている事を信じていたぜ!?」
「ありがとよ!心配かけて悪かったなベルーガさん!俺が組織にいなくてもベルーガさんにだけは挨拶に来たかったんだよ!」
「おおっ!嬉しい事言ってくれるぜ〜!さぁ!ジェイク!ゆっくりしてけ?なにか食うか??それとも酒でも飲むか??」
「いや…俺は…っていうか!そんな事じゃねぇんだ!?いいか?ベルーガさん!落ち着いて聞いてくれ!」
「お!おう?なんだ一体??」
「実はな…でかい声立てんなよ??」
「お?おう!分かった!!」
そして、ジェイクはベルーガさんに耳打ちをする。
「って訳なんだ!ベルーガさん!事は一刻を争う!!」
「あ!ああ!あ!エルザックはどうした??会ったのかい??」
「あ!ああ!会ったぜ!でもアイツは一足先に行っちまったんだ!」
ベルーガさんは顎に手を当て考えながら言葉にする。
「まあ、この俺は元々エルザックとはあまり気が会わないが…アイツは、まあ腕は確かだ…で??ジェイク!お前はどうするんだ??BOSSを救う為ならお前が兵を動かす事も問題ねぇぞ??」
「いや…BOSSはな…あの爆弾魔『ペリオッド』に捕まっちまったんだ…。」
「なっ!?奴に!!??くっ…因縁か。」
「なぁ?ベルーガさん!しかもBOSSを連れ去った場所が俺達には掴めねぇんだ!」
「なるほど…そしてエルザックは自分の魔神の能力で追えたって事か。」
「その通りだ…俺にはそんな能力はねぇ…だからここへくれば何か分からないかなと思ってさ?」
するとベルーガさんは、ふぅっと一息つく。
そして…にこりと微笑んだ。
「いいな!それは、やっぱりエルザックと違う俺のジェイクの好きな部分だ。」
「ん?どういう事??」
「ああ…お前は昔からちゃんと人に弱みを見せて助けを求められる奴だった。」
「えっ!?」
ジェイクは不思議そうな顔をしてベルーガさんの顔を見る。
「そう…このアステリオって組織だってそうだ…一人の力なんてたかが知れてるんだ…だから皆の力を合わせて協力して皆で勝利ってのは皆で勝ち取るもんだ!」
「それは…今の俺には分かります!」
「ん?お!おおっ!!!」
ジェイクのその反応にベルーガさんは、ニッコリ笑顔を浮かべる。
「ど!どうしたんですか?ベルーガさん!?」
「ジェイク!!お前……本当に強くなって俺の前に現れたんだな??」
大喜びのベルーガさんは、ジェイクの変わり様に凄く嬉しそうだ。
「ベルーガさん!俺が強くなったってどういう事ですか?」
「ん?それはな…。」
ベルーガさんは、にこりと語りだす。
「いいか?ジェイク?人はな…自分が強くなる!!!って言って強くなる人はある程度までは強くはなれるだろう…その強さってのは例えるならアイツだ…エルザックだとも言えるだろう。だけどな?本当の強さってのは誰かの為に出せる力…それが俺は一番の強さだと思ってる…俺はジェイク…お前の今の仲間たちはお前の為にこうしてここまで来てくれて、こんなにお前の力になろうとしてくれている…これは昔のお前にはなかった力だ。だから俺はお前が本当に強くなったと思ってるぞ?」
「ベルーガさん……。」
「さぁ…お前とそしてエルザック…そしてBOSSの為にここで、この俺もお前に力を貸すとしよう。いいか?これがジェイク…強くなったお前の力!なんだ!」
するとベルーガさんは小瓶を取り出す。
「俺はお前達のように魔神具を使える訳では無い…だがこの獣人としては十分戦い…そしてその力を使う事ができるのだ。見てろ。」
ベルーガさんは小瓶の蓋を開け投げ捨てる。
「これがこの俺の力の解放…俺の正体とは…熊の獣人…熊の嗅覚は人の……。」
小瓶の中のものをガラガラっと口の中に放り込むベルーガさん。
ムクムクと彼のムキムキの筋肉の体から剛毛が生え揃ってくる。
そして。
見る見るうちに彼の姿は。
熊の獣人へと姿を変えたのだ。
「ワッフ!この姿の俺の嗅覚は人の二千百倍そして犬の……二十一倍だ!!!!」
「ベルーガさん!?」
「ここからBOSSの匂いを辿る。ジェイク…そしてジェイクの仲間達よ…俺についてこい!!」
ベルーガさんは走り出す。
「ベルーガさんっ!!」
「よし!いくぞ!!!!!」
こうして俺達はアステリオのBOSSの足取りを掴む為走り出したんだ!!!
◇
◇
◇
アステリオのBOSSは一体どこへ捉えられているのか!?
そして先に向かったエルザックは!?
クロノ達はどうなるのか!?
お読みくださりありがとうございました!