第八十六話 到着 リキャプチャ市
「到着!リキャプチャ市!」
俺は車から降り、目的地の超高層ビルの前で叫ぶ。
周囲にあまり人が居なかったので、その声は微妙に響いた。
このリチャプチャ市は、非常に発展している都市だ。
超高層ビルが至る所にある。
その数は、カルミナ市の何倍かというぐらいだ。
なのに、特にこことかは全然人が歩いていなかった。
今は午前11時ぐらいだから、皆仕事をしているのだろうか。
後、ついでに潮の香りもした。
近くに海もあるっぽい。
「••••おい。大空とホワイト。あとはオレらに任せておけよ。任務は終わりだ。お前ら、来い。仕事頼むぜ」
師匠が車を降りるやいなや、黒服の男女が大量に現れる。
全員、目の前の超高層ビルから出てきたのだ。
「あ、あーー。私がアホ勇者共の腰巾着共に連れ去れていくー。ホワイトー。助けてー」
その男女に、イリスは持ち上げられる。
こうして、超高層ビルの中に連行された。
さっきまで乗っていた車も、彼らの運転でどこかに行く。
「、どうする。大空とホワイト。このビルは一応勇者連盟の寮でもあって、お前らの分も用意してある。だが、嫌なら、オレらが好きなホテルの予約を取っておくぜ」
師匠は目の前のビルを親指で刺し、こう言う。
師匠曰く。
このビルの中に、勇者連盟の寮もあるらしい。
ということは、つまりだ。
「もしかして、この寮に姉ちゃんも泊まっている感じですか!?」
「お、おう。ここに泊まっているとは聞いているぜ」
「そうなんですか!ありがとうございます!」
姉ちゃんとは、本当に久しぶりだ。
まるで、別れてから何十年も経ったかのように感じる。
懐かしくて、いえい!
「ホワイト!寮に泊まってもいい!?綺麗で良い感じだし!嫌ならホワイトだけでも別の所に泊まってもらっても良いよ!」
「••••わかった。わたしもとまる」
—-
あれから、ビルに入り。
黒服の人の案内で、エレベーターに乗り。
俺達は7階にある寮の部屋に来た。
が、俺はすぐその部屋に荷物を置いて、俺は勇者連盟のビル内を探索し始める。
これに、何故かホワイトも着いて来ていた。
丁度良くて、いえい!
「来たぞ!戦闘ゾーン観戦ゾーン!」
俺はガラス製の自動ドアを近付いて開けながら、こう叫ぶ。
近くの黒服の人から聞き込んだ所、姉ちゃんは今戦闘ゾーンにいるらしい。
だから、15階の戦闘ゾーン観戦ゾーンに来た。
戦闘ゾーンは予約を取られているから、部外者は入れないっぽかったから。
「••••ちはるの姉?あれ」
俺達のいる安直な名前のゾーンは、地面以外ガラスで出来ていた。
だから、俺たちのいる場所からは、闘技場っぽい場所である戦闘ゾーンを見渡せる。
そこには、姉ちゃんがいた。
他にも、何か五人にいる。
全員、何かしはじめた。
「正義を執行!!火ごとく!」
「水、のような、海のような、広がり、変える強い心で?」
「激しく!!爆発する曲!!風のごとく!!広がる!!」
「あらー。無垢で育てる地のごとく?」
「空のごとく、?はるか広がる、中で、?」
「お、オレも?齎す、、力は、、光の如し?」
六人は、それぞれ何か言い出す。
その後、皆いそいそと決めポーズを取った。
「「「「「勇者シスターズ!ここに参上!!」」」」」
暫くし、背後から爆発が起こる。
砂煙が、姉ちゃん達を襲った。
「いい爆発だ!!素晴らしい!!刺激的で!!破滅的ぃぃ!!天才の僕が時間をあげた甲斐あり!!!」
「必然!正義執行に使いますから!当たり前です!」
「やった、上行った、あたり」
真っ先に、三人の少女が動き始める。
仲良く話し出す。
「、なんでオレまで、、追加戦士枠ってなんだよ、、呼びに来ただけだってのに、、つか言いたかないが、やるにしも女子用のやつにしろよ、」
「、、士気を上げる役割、かな?これにする意味ないだろ」
「あらあらー。可愛らしいじゃない~~。このぐらい~~」
次に、他の三人が動き出す。
二人は微妙な顔をしていた。
だが、姉ちゃんはいる。
いえい。
そして、何故か師匠と、会計もいた。
とりあえず、師匠とはさっきぶりだった。
「皆んな!練習はもう一回しましょう!!まずテンポが悪いです!現状で行くと!人前で恥をかいちゃいますよ!」
まあ、姉ちゃんは忙しそうだ。
••••。
••••。
再会は一旦後しよう。
この市で俺が更に良い気分にもなってから!
また来よう!
ゴー!!!