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記憶消失の俺が英雄になるまで  作者: 秋桜ノ樹
第2章「記憶をなくした少年と一千年の巫女」
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第25話「三大欲求って言うけど、性欲が一強すぎる件」

投稿かなり遅れました。すいません。


タイトルとはかなり関係のない内容となっております✌︎

 


 俺達はかなり長い時間、探し歩いたが、

杖が見つからず、途方に暮れていた。

 俺も落ち込んではいたが、

アリスの落ち込みは俺の比では無かった。


「もし、見つからなかったら新しい杖を買おう。

金はそこそこあるしな」



「…………イヤよ。これだけは譲れないの……」

 絶対にね、と呟くアリス。



「そうか……」


 なにかあるな、とは思いつつもそれ以上聞くことは出来なかった。





 気がつくと、市場の人混みはいつの間にか消えていた?


 さっきまでの混みようは一体なんだったんだ? と言いたくなる。


 霧が漂い、そこら中に嫌な感じを振りまいている。


 背中を冷たい汗が伝ったが、気のせいだろうと気に止めなかった。




「とりあえず、昼食を摂ろう。それからでも杖を探せるだろ」

 まだ杖を探しに行く、と言い張るアリスに向かってそう言う。



「……アンタだけ食べに行けばいい。私は探すわ」



「食事を摂ってからでも探しにいけるだろ? なにをそんなに焦ってるんだ?」



 お腹が空いてイライラしていたのだろう。


 頑なに探しに行く、と言い張るアリスに少し強い言い方をしてしまった。


「……いやよ! 私はアレを失うわけにはいかないの! だって――アレは……」



「……アレは?」



「……やっぱりなんでもないわ。とにかく探しに行くの。私は……そうしなくてはならないの」


 そう呟き、俯いたアリスの瞳は哀しみの色を(たた)えていた。



「……わかった。探しに行こう。俺もつき合う」



「ホントに!? ありがと……ヤマダ」


 バッ、と顔を上げたアリスの表情は飛びっきりの笑顔だった。

 うん……守りたい。この笑顔。

 そんな笑顔でこられると頑張るしかねぇじゃねぇか。




「でも、落ちてないとすると、どこに行ったのかわかんないな」



「うん。それは私も思った。だから私の杖は誰かに持ち去られた可能性が高いって思ってる」



「盗られたってことか……」



「そうなると、街の外に出られると私達はお手上げになるから、急いでたってわけ」



「先に言えよ! 俺が馬鹿みたいじゃん!?」



「こんなことも気づけないなんて普通に馬鹿だし。……うん。間違いでは無いわね」


 わかってたけど!! わかってたけど、改めて言われると辛いものがある!!



 自分の馬鹿さ加減に呆れ、ため息をつきつつ前を向いてみると霧が一つに凝縮され、そこから人が現れた。



「なんだ...アレは」

そう呟きながら、俺はゴルザップ兄弟を討伐した報酬金で買った剣を背中から抜き取る。



霧が凝縮したものはやがて濃くなってゆき、人型へと様相を変えた。




「フッ...誰かと思えば、汚物にまみれた闇魔術師じゃないの!はやく、杖返しなさいよ!ブス!」



さすが、アリス先輩。先制口撃を放っていくゥー。




「ナンダト...ユルサヌ」

そういうと闇魔術師(?)は魔法陣を展開していく。



「来るわよ。ヤマダ」



「えっ!来るってどうすれば!?」



「盾になりなさいよ!アンタは今から私のマジックシールド!」



「あぁ、くそっ!」

お姫様を護るのは奴隷の務めってか!



俺は観察眼を使用する。



「深き闇より出でよ」



「我が名はハーデス」



「影を増幅するものなり」



「未来を失いし、光を包め」


「闇の洗礼(ダークラビリンス)




おれたち の めのまえ は まっくら に なった!




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