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記憶消失の俺が英雄になるまで  作者: 秋桜ノ樹
第2章「記憶をなくした少年と一千年の巫女」
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第21話「一千年の巫女伝説」

第2章の開幕となります。

お願いします。

 


 それは世界がはじまり、人々が生まれて数百年も経たないある日のことでした。



 ある村に人種の番にお尻の付け根に大きなデキモノを持った赤子が生まれました。



 赤子は両親に愛され育てられました。



 しかし、生まれたときにあったおしりのデキモノは年齢を重ねるにつれて大きくなっていきました。



 村の住人はそれを悪霊が取り憑いているとして、その子を悪魔の子と呼びました。



 子どもには不思議な力がありました。



 それは村の子に対して酷い仕打ちをされた時のことです。



 子どもは村の子に悪魔と呼ばれ石を投げられました。



 その中の石が運悪く子どもの目に当たってしまいました。



 子どもの瞳からは真っ赤な血が流れ、誰が見ても、もうその目は使い物にならないと思うほどに深い傷でした。



 子どもは悲しくなりました。何故自分はこんな酷い仕打ちをされなくてはいけないのか理解できなかったからです。



 その事件が起こって数年が経ちました。




 子どもは片目を失ってしまったことに落胆しながらも両親の支えにより立派に成長しました。



 15歳になったある日のことです。



 年齢と成長を遂げてきたおしりのできものに激痛が走りました。




 痛みは何年も続き、子どもは耐えることができずに生き絶えたしまいました。




 子どもが死んだ両親はたいそう悲しみ、子どもの亡骸を葬ることにしました。




 しかし、さっきまで子どもの遺体があったはずのところに子どもの遺体はありませんでした。




 時は流れ、子どもの両親はこの世での最期の時間を過ごそうとしていました。



 両親は最期まで、あの時子どもを守ってやれなかったことを後悔していました。



 気がつくとそこには子どもの姿がありました。

 頭には猫のような耳が生え、おしりには二股の尻尾が金色の毛色で生えていました。そして、潰れた方の片目は透き通った赤色に輝いた瞳が見えました。




 生前とは大きく違った風貌でしたが、両親はそれは自分の子どもであるとすぐにわかりました。



 両親はそれを見て安心すると力なく笑い、最期を迎えました。



 そんな両親を見て子どもは自らの指先を切り、滲んだ血を両親に呑ませました。



 すると、先ほど最期を迎えた両親は生き返り元気になりました。




 両親は子どもに感謝し、3人で末長く暮らしました。


毎朝9時更新を提示更新にしてやる気がある時に不定期更新します。

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