表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
113/377

#113 捜索


 結局のところ、出陣式でシャリヤを見つけることは出来なかった。隊列は過ぎ去り、音楽団、合唱団が兵士たちの後ろに続いたところで見る必要性を感じなくなってその場を去っていた。イェスカは去る翠に対して何にも言うことはなかった。


 家に帰り、リビングのテーブルに書類を広げる。

 窓から伸ばした大きいアンテナがケーブルを通してリビングのテーブルに置いてある無線機と繋がっていた。スクーラヴェニヤから手に入れたフェンテショレーの周波数帯、文章を探して大体の予測がついたイェスカたちが利用する周波数帯、情報は揃いつつあったがただ一つ重要な情報が抜け落ちていた。シャリヤが参加している部隊の作戦開始時刻が分からないということだ。こればかりは、部隊使う周波数を突き止めてしまう以外にやり方はない。しかし、一人であれもこれもやっていれば、事故に繋がる。一人で出来なければ、多人数で役目をしっかりと割り振り、活用する。

 そのために信用できるメンバー二人に集まってもらった。


"Cenesti, deliu mi es harmie'i?"

"Mi set qune niv mels infenderl, cenesti."


 既に家の中で待機してもらっていた二人――エレーナとレシェールが答える。二人とは事前に作戦を共有している。翠の目的を理解して、信用できるイェスカ関係者でない知り合いといえば、この二人くらいしか居なかった。しかし、二人とも翠の目的に快く賛同してくれた。かかる危険性に関してもシャリヤの死の可能性の前では小さいものだと言ってくれた。そうしてここに集まっている。

 エレーナは右手で前髪を弄りながら、心配そうにこっちを見ている。レシェールはというと待ちくたびれたとばかりにあくびをしていた。


"Mi celes niv snietij iulo qa'd larta'c zu es coss. Selene mi celes senosto elerna'st jeska'd lertasala'd elmersse'd olfeso. Mi kanti lusel olfyl'it."


 エレーナに向けてテーブルの上にあった無線機のヘッドセットを持ち上げて、見せる。彼女はそれを認めて頷いた。


"Firlex, pa senost mal es harmie'i?"

"Als elmersse'st elmil'i qune mal mi vasperlkurf. Ete'd liestu io es fqa'i mal fqa is niv vynut."

"Mal, ers mi?"


 エレーナに説明している途中で、レシェールが口をはさんできた。自分が何をやるべきかさっぱり分かっていない様子だった。大丈夫、絶対に機械の操作なんてさせないから安心してくれ。


"Mi'st vasperlkurfil io co pusnist tydiester fhasfa'st fqa'lt."

"Zu, mi sesnud cen?"

"Ja."


 動詞が良く分からなかったが、頷いておくとレシェールは"firlex, fgir es mi'd duxieno."と納得してくれた。

 翠の演説が始まった時点でイェスカの側には誰が何をしているのかが速攻で伝わるはずだ。翠の家の位置を知っているイェスカは手を出そうと思えば、すぐに通信機を破壊するなり妨害が可能なはずだ。外部に誰かを配置して守りを固めることも重要だと思い、レシェールを呼んだ。


"Letix fqa."


 テーブルの上に拳銃を置く。レシェールはどこぞの司書さんとは違って小銃などを常に持っているわけではないだろうから貸し与えることにしていた。もし、イェスカが自分を襲撃させようと思うのならば銃でも何でも使うだろう。対抗できなければ、この作戦は失敗に終わる。


"......"


 レシェールは黙って拳銃を受け取り、無造作にポケットの中に突っ込んだ。

 レシェールには家の玄関の入り口付近で見張りを行うことを説明し、エレーナには無線機の基本的な使い方を教えた。そうして、エレーナはイェスカ側、翠は異教徒側が使っている周波数の特定を始めた。


"Harmie?"


 特定を始めた直後、エレーナは不思議そうに低い声で無線機に向けてそうつぶやいた。何かを見つけたのか、不安そうな顔をしてこちらにヘッドセットを渡す。翠はそのヘットセットを付けると頻繁に通信をする音を聞くことが出来た。


"Siss xelvin elm!"


 エレーナの顔は恐怖に塗れていた。軍事とは全く関係のなかった友達が戦場に送られて兵隊をさせられているのだ。自分だって怖い。彼女の死、そしてここに居る人間に悲劇を繰り返させないことがこの作戦の重要な目的だ。


"Ja, mi vasperlkurf."


 そういって、翠は無線子機を片手にとった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Xace fua co'd la vxorlnajten!
Co's fgirrg'i sulilo at alpileon veles la slaxers. Xace.
Fiteteselesal folx lecu isal nyey(小説家になろう 勝手にランキング)'l tysne!
cont_access.php?citi_cont_id=499590840&size=88
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ