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第五章 二十 瓶の行方
留樹緒は思い出した。長身の男から小瓶をもらっていたのだ。あの時は事の重要性を理解していなかったので、捨てたのだ。
あの小瓶の中に弱点の液体が入っている。
一刻も早く、逃走したのではないことを証明したい。それには小瓶を見つけなければならない。
雑草に隠れていて、小瓶は見当たらない。焦るが手さぐりだ。
急がないと大変なことになる。
留樹緒は額から汗が落ちるのが煩わしい。拭いている暇さえない。
投げた方向は間違っていないはずだ。
ない、ない、ない……
と、心の中で叫んでいた。




