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揺れる獣
どうにもできないときがある
私のこの気持ちは何だろう
私は 自分のことが分からない
身体にだけ反応してしまう私は
あさましい怪物にでも なってしまったように感じる
相手が誰であっても
心が揺れることはなく ただ欲だけが消費されていく
でも
誰かに聞くこともできない 私のこの衝動は
まさに手が付けられない怪物そのもの
理性で抑えているけれど
その鎖は きっと容易に引きちぎられ
本能をむき出しにしたその獣が
私自身を食い尽くすのだろう
獣を飼いならすために
今日も私は 自分を慰めるのだ




