第12話:ティアの本心とアルスの決意
お待たせしました! 第12話です!
果たしてアルスはどんな事を決意するのか、はたまた、ティアの本心を知るレフィアはどんな事を話すのか……!
それでは! 本編をどうぞ!
アルスは、実の父親、ゼノンのところへと向かった。
コンコン、と書斎の扉を叩いて中に入ると、大きな机の向こうで父親のゼノンが書類から顔を上げた。
「……アルスか、よく戻ってきた! でも、どうして戻ってきたんだ?」
「父さん、ただいま。現状を直接伝えに来たのと、なんとなく戻って来たくなっちゃって」
「そうか……。ところで勇者パーティはどうしたんだ?」
「追い出されたよ、でも今は俺が勇者だよ!」
「………え?」
父さんは、かなり呆けた顔をした。
無理もない。無能と言われて追放されたはずの息子が、真の勇者になって帰ってきたのだから。
アルスは苦笑いしながら、これまでのことや現状を全て話した。
息子の壮絶な経験と、それを乗り越えた成長を静かに聞き終えたゼノンは、そっと息を吐く。
「そうか……それは大変だったな。すまなかった」
「大丈夫だよ、実際、旅に出たいって言ったのは最終的には俺だから。しかも今は、最高の仲間がいるしね!」
「なら、まずは魔王を倒してきなさい。そこから、旅をするなり魔法を研究するなりして人生を楽しんで!」
「うん! 分かった! 最初の目標は魔王討伐で決定だね!」
「少し長く話しすぎてしまったね、アルスの仲間のところに行こうか」
一方、ティアの方というと――。
レフィアはお茶を差し出しながらティアに問いかけた。
「ティアちゃん、アルスのこと好きでしょ、恋愛対象として」
いきなりのどストライクな質問に、ティアは思わず咳込んでしまった。
「大丈夫?」
「は、……はい、大丈夫です」
「で、好きなの?」
「はい……好き、です……」
ティアはかなり赤面しながら、蚊の鳴くような声で答えた。
「やっぱりね、だって恋する乙女って顔してるもん。アルスが彼女じゃないって否定した時の不服そうな顔、アルスは分かっていなかったけど、私は一瞬で気付くくらいには甘くてとろけた顔してたよ」
「そ、そんなに顔に出ていたんですか? 恥ずかしい……」
「私が、アドバイスしてあげようか?」
「はい! お願いします!」
「アルスはね、押しに弱いのよ、だから少し押したり、引いたりを繰り返してみて、そしたらアルスは落ちるわよ〜」
レフィアは上品に喉を鳴らして笑った。
「はい! 頑張ってみます!」
(よし、これから少しずつ攻めてみよう!)
ティアが心の中でそう決意したとき、タイミングよく客間の扉がノックされるのだった。
ご覧頂きありがとうございます!
第12話はいかがでしたか?
アルスの固まった決意、そしてティアの本心。
それぞれ部屋は違いましたが、お互いに大切なことが決まりましたね!
(レフィアお母さんのアドバイス、ティアは本当に実践できるのでしょうか……!笑)
次回は、そんな2人のフェルタ村での出来事を書いてみます!
実家でののどかな時間、あるいはちょっとしたハプニングが……!?
次回、第13話もどうぞお楽しみに!
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