第10話:新たな仲間との旅
お待たせしました!第10話です!
前話でお話したラブコメを早速入れてみました。
私もこんなにやってもいいのか? と思ってしまうような事を書きましたので、ぜひ読んでニヤニヤして頂けると嬉しいです!
それでは、本編をどうぞ!
翌朝、アルスは寝袋で寝て、ティアはテントの中で予備の寝袋に潜って寝ていた、はずなのだが……ティアがなぜか隣にいる。
「ん……ん? ティ、ティア!?」
アルスが驚いてつい声を出してしまった。
「おはよう、アルス」
甘い声で微笑みながら言うものだからアルスはつい赤面してしまった。
「ティア、なんでここにいるの?」
アルスは優しく問いかける
「んー、なんでだろう。寂しかったから?」
「そ、そうか。とにかく! 朝ご飯食べよう」
「あはは、アルス顔赤い。……うん、お腹空いちゃった!」
ティアはアルスをからかって面白がっている。
(笑顔が可愛いな…………ハッ! 駄目だ、あんまり変な事を考えるとまたからかわれてしまう)
アルスは余計な事を考えずに朝食の準備をした。
昨日買っておいた食材を使って、手際よく簡単なスープとパンの朝食を作り始める。
「わぁ……美味しそう! アルスって料理もできるんだね」
「まぁね。前のパーティにいた時は、料理とか雑用は全部俺の仕事だったからさ」
スープを器に盛り付けながら、アルスはふと苦笑いを浮かべた。
「雑用を全部……? 勇者アランのパーティだよね? あいつら、アルスにそんなことさせてたの?」
スプーンを持ったティアの目が、驚きと少しの怒りで丸くなる。
「今日はちょと俺の過去の話をしてもいいかな?」
「うん……アルスの過去、聞かせて」
アルス達は食事を終えて移動しながら話した。
「俺は、ここからさらに進んだ先にある『フェルタ村』っていう小さな集落の出身なんだ。目的地のところだね」
馬車の御者台で手綱を握りながら、アルスは懐かしむように目を細めた。
「そこで生まれ育ってさ。子供の頃に魔力測定をしたら、見たこともないような数値を叩き出しちゃって。村のみんなからは『将来はすごい魔法使いになるぞ』って、すごく期待されて王都へ送り出されたんだ」
隣でじっと耳を傾けているティアに、アルスは少し自嘲気味な笑みを浮かべる。
「でも、王都の学校やアランたちのパーティに入ったら、俺の魔力は高すぎて普通の魔法じゃ制御が効かないって分かったんだ。火を出そうとしても、魔力が多すぎて自分で制御できなくて、不発で終わっちゃったり、逆に大爆発しそうになったりしてさ。それでアランたちからは『魔力が多いだけの無能』って言われるようになって、勇者パーティを追放されちゃったんだ……でも、王都の冒険者ギルドのギルド長……ダイアさんが魔法の正しい制御方法を教えてくれてさ。おかげでやっと、自分の規格外な魔力を扱えるようになったんだ。国王様に勇者という名誉が与えられて、今に至る、て感じかな」
アルスが話し終えると、馬車の御者台に一 瞬、静寂が訪れた。
ティアを見ると、彼女はぎゅっと拳を握りしめ、ポロポロと大粒の涙を流していた。
「えっ!? ティ、ティア!? なんで泣いてるの!?」
アルスが慌てて手綱を握り直しながら顔を覗き込むと、ティアは涙を拭いながら、震える声で言った。
「だって……アルスは何も悪くないのに……。そんな凄い才能があるのに、無能なんて酷いこと言われて、一人で見張りまでさせられて……。私、アランたちのことが絶対に許せない……っ!」
自分のことのように本気で怒り、悲しんで涙を流してくれるティアを見て、アルスの胸の奥がじんわりと温かくなっていく。
「……ありがとう、ティア。でも、もう大丈夫だよ。こうしてティアっていう最高の仲間にも出会えたし、今はすごく楽しいからさ」
「アルス……。うん! 私、これから全力でアルスを支えるからね! あいつらが見捨てたことを一生後悔するくらい、一緒に最高のパーティにしよう!」
涙を引っ込め、ひまわりが咲いたような満面の笑顔で宣言するティア。
その言葉に、アルスは今度こそ、過去の呪縛から完全に解き放たれたような気がした。
「あぁ、よろしく頼むよ、ティア」
二人を乗せた馬車は、アルスの故郷である 『フェルタ村』を目指し、爽やかな風を切って進んでいくのだった。
ご覧頂きありがとうございます!
冒頭のラブコメの加減はいかがでしたか? もしよかったらコメントを書いてくれると嬉しいです!
次回、アルスの過去を知ったティアは、アルスと一緒に彼の故郷へと向かいます。
いったい、そこには何が待っているのでしょうか……!
本編をお読みいただきありがとうございました。
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