不安
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そして状況が一転したのがつい1週間前のこと。
ダンジョン研究チームが衝撃的な新たなる研究発表をしたのだ。
ダンジョンが発生した時から徐々にだが、重力がなくなっているということを
重力とはエネルギー体の崩落と余剰エネルギー体の発生が、星の中心から、宇宙の端まで続き、余剰エネルギー体分のエネルギーが増加して行き、その結果、星の中心から、宇宙の端へ向かうほど、エネルギー体のエネルギーレベルが、一定の率で増加して行く。
そして、この空間に置かれた物質(素粒子)は、素粒子の上下のエネルギー体のエネルギーレベルの差による力を受けて、下方へ引かれるものだと考えられている。
ダンジョンはこれを妨害しているということなのだ。
地球が無重力になるまで残り10年
普通の生活が出来なくなるまであと7年
それまでに全ダンジョンをクリアし、ダンジョンを消さなければならない。
これを受け、日本では自衛隊だけでは手が圧倒的に足りないと判断し、試験を合格しプロライセンスを取得した者は、一般人でもダンジョンに入ることを許可した。
もちろん年齢制限はあり、義務教育が終わる高校生から体力的に考えて、30歳後半までとなっているが。
ダンジョン内のことは完全に自己責任である。
ダンジョンに潜る人を探索者と呼ぶようになり、探索者はYouTuberと同じように一つの職業となりつつあった。
だが探索者になるためのテストは厳しく、単純な筋力や体力などの身体的テストの他に人間性を見られるテストもあった。
ダンジョン内での出来事は完全に自己責任なので、極力問題を起こさせないために、ここで厳選しておこうという判断らしい。
また、探索者のモチベーションを上げるためにダンジョンで手に入れたアイテムは個人のものとして所持して良いことになった。
ただし、あまりに危険なものなどはダンジョン外に出る時に預けなければならないが。
あとは、アイテムにもランクがあり、例えば低級ポーションならば、一本数十万円なのだが、末期癌を治せるような高級ポーションになっていくと何億もする。
ちなみに低級ポーションは骨折などを治せる程度だ。
美肌効果もあるらしい。
特に巻物、今はスクロールと呼ばれているが、これは開いた瞬間勝手に使用されてしまうため、効果がわからないまま売り出させているが、一番安くても数億する。
そして最後に1ヶ月たった今でもカイトは帰ってきていない。
ダンジョンの発生に巻き込まれた人は世界中にもたくさんいるが、まだ一人しか助かっていない。
その一人というのは京都のダンジョンの発生に巻き込まれた高校2年生の男子生徒だ。
自衛隊が侵入したときに保護したという。自衛隊が来るまでの3週間はモンスターを殺し、その肉を食べて生き延びたという。
自衛隊が4日でクリアできたのもこの高校生からモンスターなどの情報を聞いたのが大きいのだろう。
だとすればカイトが生きている可能性だって十分にあるはずだ。
ありがとうございました!




