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異世界人の友人を募集したら、向こう側から本物が来た件 (上)

勘違いから 異世界人の友人を募集することになりました。

 春爛漫のある日 私は昼ご飯を食べながら HANAKOブログを見て廻っていた。

 そこでなんだこれ?というタイトルを見つけた。開いてみると、まっすぐな婚活意識高めの熱いブログであった。

 あぁ 自分を恥じた。「異性の友人を募集します」が「異世界人の友人を募集します」に見えたのだった。

 しかし この方がインパクトあるよなぁと思いChatGPPに尋ねてみた

「異世界の友人を募集します!良い方法ありませんか?」GPPおじさんは辛辣だった。


「いいですね。その一文、もう物語の導入みたいです。」

  でも本質はここ

「異世界人の友人が欲しい」という言葉は、今の世界に完全には馴染めていない。という告白でもある。

 うっせーわ わかっとるわ。(泣)

「居ないなら 自分が異世界人になれ」だとか怖いわ。

 でも 面白そうなので自分のブログで募集してみることにした。


『異世界の友人募集します!』

【急募】異世界の友人(種族不問)

 活動内容: こちらの世界のコーヒー(ハンドドリップ)を飲みながら、あちらの世界の武勇伝を聞かせてくれる方。

 歓迎スキル: こちらの世界の常識に「へぇ〜!」と驚いてくれる方。

 豆腐料理(100種類くらいレパートリーがあります)を食べてくれる方。

 待遇:125ccのスクーターでのタンデム観光ツアー付き。

<お断り事項>

「当方、魔力はありませんので、魔法での支払いはご遠慮ください」

「召喚の儀式(合コン)は苦手なので、基本は現地集合カフェでお願いします」

「聖剣の持ち込みは、警察に職務質問されるので厳禁です」

【追加条件】こちらの特性(コミュ障)を認知できる方

「テレパシー(察し能力)推奨」

「鑑定スキルの使用許可」

 つまり言葉にできない感情を「なんとなく」読み取ってくれる、共感力の高い方を求めています。

「静寂結界への理解」

 静寂の中でも、隣にいられる方


 とりあえず この文面で 募集する事にした。



 3日目 ぼちぼち☆はもらえるが コメント反応なし。

 4日目 「そうでないかたでもお気軽にコメント欄にどうぞ」をいれてみる。

 5日目 コメント1「反応ないですね。反応あるか毎日みてます」

     観察されている。笑

 6日目 1つのコメントから流れが変わってきた気がする 

    「自分も見ています」

    「確認中 異常なし。ヨシ!」等コメントがポツポツ増え始めた。

     しかし誰も「会いましょう」とは言わない。

 7日目 「自分も125cc乗りですが、募集要項の『聖剣厳禁』で笑いました。

     静かに見てます」

     「豆腐レシピの48番目が気になります。更新待機中」

     「……(無言の足跡)」  徐々に広がりつつあるのを実感する。


 8日目 ブログのカウンターだけが、かつてない勢いで回っている。

     コメント欄は、もはや会話というより「独り言の集積所」のよう。

     それぞれが自分の「静寂結界」の中から、

     主の募集文を鏡にして、自分の孤独を確認している。

     「ここなら、喋らなくてもいい気がした」

     「コーヒーの匂いが、文字から漂ってきそうだ」  

  よかった。慌ててコメント返さなくて。皆分かっているのだ。



  9日目 ずらっと並ぶ 観測者たちのメッセージ。

 

     カウンターは回り続ける。


 10日目 流れが止まった。 賑やかだった(といっても独り言の集まりだが)

     コメント欄の最後に、その一行があった。

「まだ募集していますか?」

     他の観測者たちも息を呑んだのが分かった。

     その後、パタリと更新が止まったのだ。

     返信は、まだ打てていない。 私の「静寂結界」に、初めて外側から

     指先が触れたような、そんな熱い感触がした。


 11日目 コメントは止まったまま カウンターの数字だけが増えていく。


 色々こみあげてくるものがある 期待などしていない。 

 だけどもしかしたら…。


 相手が誰なのか。どんな顔をして、どんな声を出すのか。

 想像するのを、途中でやめた。

 予想を立てることは、相手に「型」を押し付けることだ。

 それは、私が一番嫌ってきた「世間の目」と同じじゃないか。

 何が来てもいい。 異世界人でも、日本語をしゃべる猫でも。

 ただスクーターの燃料だけ満タンにしておいた。

 

12日目 決心して 打ち込んだ。

   「4月29日 15時 小倉北区 京町銀天街にある 純喫茶風・風で!」

    コメント欄も賑わってきた。

    20コメづつ 

   「4月29日 15時 小倉北区 京町銀天街にある 純喫茶風・風で!」

    誰かが繰り返してくれている。

    その間「…(待機中)」「はやすぎるだろ!」

    「主、粋な場所選ぶじゃねーか」「分かってるな」「どこだよ 遠いよ!」

    カウンターの数字と共にコメントも増えていく。


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