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東京築地編 〜うちの山の神の祟りは恐ろしいので、供物を捧げました〜

 先日、1泊2日で東京に行った。1日目は、縁あって毎年招待されている能楽公演を家人と観覧(ほとんど幽玄の世界を彷徨っていたが)した。2日目は、家人のリクエストで、築地場外市場に海鮮を食べに行った。

 クルマを立体駐車場に駐車させた。台風30号が接近してくるという予報で、来場者が少ないだろうとの予測通り、駐車場の2階に易々と停められた。エレベータで降り、場外市場に出た。すると、駐車場の空き具合とは裏腹に、場外市場はたいへん混雑していた。観光客が大半で、外国人の姿も目立つ。クルマで来る人は少ないのだろう。ぬか喜びであった。

 しかも、雨のためほとんどの人が傘をさしているので、視覚的な込み具合が倍増され、細い路地を歩くのに人だけでなく、売り物に雫がかからないよう気を遣った。

 家人が、知り合いからの情報で知った〇〇水産に着いた。そこは、海鮮丼のようなボリュームを売り物にしてはおらず、各種の海鮮小皿を500円から売っていた。それを注文して店先にあるテーブルで立ち食いをするのだ。

 ブリ、アジ、中トロ、生ガキを1皿ずつ。生ウニを2皿注文した。運ばれてきた1500円の生ウニは、殻の上に青じそを敷いて身がちょびっとおかれていた。生ウニがそれほど好きではない私は、「こんなもんかな」と思っていたが、

「これだけ…?」

と家人は憮然としていった。

「観光地価格だろうね。」

「それにしても、これじゃ××じゃない!」(××は、ご想像にお任せします。)

家人の怒りがなかなか収まらず、声が店員に聞こえやしないかと冷や冷やした。


ウニ1皿 荒ぶる神の 魂(たま)鎮め


 そこで、私は自分のうに皿を家人に譲った。ウニが2皿になり、怒りが鎮まったのか、家人は小声でぶつぶつ言いながらも、ウニに舌鼓を打っていた。(私は、ウニがそれほど好きではないので惜しくはなかった)

 私は、食あたりが怖い家人が注文しなかった、800円の大きな生がきを頬張った。ぷりぷりでクリーミー!

「うまーい!過去一の生かきだ!」

と思わず叫びそうになった言葉を生がきと一緒に飲み込んだ。他の皿はシェアして食べ終え、店をあとにした。

 その後、たまご焼きとまぐろの小海鮮丼を食べた。お腹は膨れたが、家人の顔も膨れたままであった。


築地にて 食べて地元の 回転寿司


 築地場外市場の滞在時間1時間。私は家人の要望のため、クルマを駐車場から出し、沼津港を目指して首都高速のランプに向かった。

 首都高速に乗り、東名高速道路で沼津港を目指したが、綾瀬や大井松田付近の渋滞に遭ってしまった。そのため、神奈川県境を越えるのに普段より3時間も遅くなり、沼津の回転寿司は、セブン-イレブンの冷凍パスタになってしまった。

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