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赤いくち  作者: yiyi
3/13

2012

2012年8月初旬


東京都の都会を走るバイク。

そのバイクは道路の端に停まり、ヘルメットを取り携帯をポケットから出した。

そして誰かに電話をかける。

「もしもし、夏美か?」

「つ~ば~さ~もう電話遅いよ!」

「わりぃバイク乗ってたから」


運転する男の名は白井翼しらいつばさ、そしてその恋人の名は荒木夏美あらきなつみ

今日は夏美の誕生日で翼は仕事終わりの後、夏美の自宅へ向かっている途中だった。


「ねぇ~あとどれくらいで着くの?」

「そうだなーまだ30分はかかるかもな」

「早くしてよね~もうご飯作っちゃったんだから!」

「はいはい、すぐ行くよ」

「あとケーキも忘れないでね」

「へいへい、じゃまた後でな」

「うん、気を付けてね」


翼はヘルメットをかぶり、再びアクセルを回した。

街のイルミネーションを次々と横切る。

30分後、翼は夏美が住むマンションの前に到着し、バイクを停めエレベータで三階まで上がった。

インターホンを押し、ドアが開くのを待つ。

しばらくするとドアが開き、夏美が抱きついてくる。

「待ってたよ~」

「おいおい、ケーキが落ちちゃうよ!」

翼は部屋に入り、疲れた体を休ませる。

「翼、ビール飲む?」と夏美は缶ビールを2本持ち翼に訊ねる。

「俺バイクで来たの知ってるだろ?」

「泊まっていけばいいじゃん」

「そうだな~明日休みだし飲むか!」


翼はビールを飲みながら、夏美の手料理と店で買ったケーキを食べた。

そしてお風呂に入った後、ごろんっと横になった。

「ねぇ~私たち付き合ってもう2年だね」

「そんなに経ってんの?」

「付き合った日も忘れたの~」

「覚えてるよ」

「じゃ、答えてみてよ!」

「ん~」

翼は夏美の顔に近づき言った。

「今が良ければいいだろ?」

そして翼は夏美にキスをする。

「うん」と夏美が優しく返事をする。

その時、大きな地震が突然起こる。


震度6くらい大きな地震で二人は抱き合ってその場を耐え忍ぶ。

10秒経った後、地震はゆっくりと静まっていった。

「翼怖いよ~」

「大丈夫・・・」

翼はリモコンを手に取りテレビをつけた。

ニュースでは、東京都を大きな地震が襲ったと報道していた。

「ねぇ、明日街には行くの危ないかもね」

「そうだな~じゃぁ夏だしキャンプにでも行くか?」

「私、川が流れてる山に行きたい~」

「ならよ、俺の地元に行かないか?」

「岐阜県だっけ?遠くない?」

「新幹線かレンタカーで行けばあっという間だよ!明後日も休みだし」

「それじゃあ、今の地震の事忘れるために行こうよ!」

そうして二人は翼の地元、岐阜県へ行くことにした。

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