2012
2012年8月初旬
東京都の都会を走るバイク。
そのバイクは道路の端に停まり、ヘルメットを取り携帯をポケットから出した。
そして誰かに電話をかける。
「もしもし、夏美か?」
「つ~ば~さ~もう電話遅いよ!」
「わりぃバイク乗ってたから」
運転する男の名は白井翼、そしてその恋人の名は荒木夏美
今日は夏美の誕生日で翼は仕事終わりの後、夏美の自宅へ向かっている途中だった。
「ねぇ~あとどれくらいで着くの?」
「そうだなーまだ30分はかかるかもな」
「早くしてよね~もうご飯作っちゃったんだから!」
「はいはい、すぐ行くよ」
「あとケーキも忘れないでね」
「へいへい、じゃまた後でな」
「うん、気を付けてね」
翼はヘルメットをかぶり、再びアクセルを回した。
街のイルミネーションを次々と横切る。
30分後、翼は夏美が住むマンションの前に到着し、バイクを停めエレベータで三階まで上がった。
インターホンを押し、ドアが開くのを待つ。
しばらくするとドアが開き、夏美が抱きついてくる。
「待ってたよ~」
「おいおい、ケーキが落ちちゃうよ!」
翼は部屋に入り、疲れた体を休ませる。
「翼、ビール飲む?」と夏美は缶ビールを2本持ち翼に訊ねる。
「俺バイクで来たの知ってるだろ?」
「泊まっていけばいいじゃん」
「そうだな~明日休みだし飲むか!」
翼はビールを飲みながら、夏美の手料理と店で買ったケーキを食べた。
そしてお風呂に入った後、ごろんっと横になった。
「ねぇ~私たち付き合ってもう2年だね」
「そんなに経ってんの?」
「付き合った日も忘れたの~」
「覚えてるよ」
「じゃ、答えてみてよ!」
「ん~」
翼は夏美の顔に近づき言った。
「今が良ければいいだろ?」
そして翼は夏美にキスをする。
「うん」と夏美が優しく返事をする。
その時、大きな地震が突然起こる。
震度6くらい大きな地震で二人は抱き合ってその場を耐え忍ぶ。
10秒経った後、地震はゆっくりと静まっていった。
「翼怖いよ~」
「大丈夫・・・」
翼はリモコンを手に取りテレビをつけた。
ニュースでは、東京都を大きな地震が襲ったと報道していた。
「ねぇ、明日街には行くの危ないかもね」
「そうだな~じゃぁ夏だしキャンプにでも行くか?」
「私、川が流れてる山に行きたい~」
「ならよ、俺の地元に行かないか?」
「岐阜県だっけ?遠くない?」
「新幹線かレンタカーで行けばあっという間だよ!明後日も休みだし」
「それじゃあ、今の地震の事忘れるために行こうよ!」
そうして二人は翼の地元、岐阜県へ行くことにした。




