姉妹で冒険者
なーんか、前にも同じ展開あった気がする……
次からは気をつけよう……
私たちは森を抜けライセリア帝国にやって来た。
ライセリア帝国は北のファナティクス教国と長きに渡り戦争をしていた。多大な犠牲を払ったけど、戦は帝国の勝利に終わる。今の帝都を見る限りは平和そのもの、でもそれはあくまで帝都だけ。村々は度重なる徴兵により働き手が減少、疲弊しきってる。現皇帝になってからは多少はマシにはなったみたいだけどね。
「絶対に手を放しちゃだめだよ、マイナ。治安もあんまり良くないし、はぐれたりしたら大変なんだからね」
マイナにもしものことあれば、私は何をするかわからない。最悪、帝都を消し飛ばす可能性だってある。
「だいじょうぶ。それに、わたしに何かあっても、アルが助けてくれるでしょ?」
「もちろん! 妹を守るのは姉の役目だからね」
さてさて、まずは冒険者ギルドへ行こう。旅も二人になったし、もっとお金が必要になるから、仕事しないとね。ついでにマイナの冒険者登録もしたい。彼女には私と一緒に依頼をこなして、いずれは魔物を単独で倒せるくらいには強くなってもらうつもり。姉妹で冒険者ってなんか良くない?
ここのギルドは王都と比べて、たぶん曲者が多いと思うんだよね。どうせまた、私たちがまだ子供だからってバカにしてくるに決まってる。卑しい顔して近づいてくるやつもいるかもしれない。そいつらがもし私のマイナに手を出そうとしたら……
フフフ、永遠に消えない恐怖を心に刻み込んでやる。
「さあ! 冒険者登録しよう、マイナっ!!」
「えぇ!! いきなりどうしたの?」
マイナが目をまん丸にして驚いてる。さすがにいきなりじゃこうなるのも当然か。
「まあまあ落ち着いて。これにはちゃんとした理由があるから。世の中いつどこでどんな危険に遭遇するかはわからない。もし遭遇した時、私がその場にいなかったらどうする? だからね、マイナには強くなってほしんだよ、自分の身を守れるくらいにはさ。後はまあ、ただ単にマイナと一緒に仕事したいってだけかな」
「そこまで考えてくれたんだ、ありがと。うんっ! ずっとアルと一緒にいるためにもわたし頑張る!!」
ギルドに足を踏み入れて、最初に感じたのは好奇の視線。それから、ガキは帰りやがれ、という侮蔑の視線。ホントに不快極まりない。用が済んだら、さっさとこんなとこからは出たほうがいいね。
「すみませーん、この子の冒険者登録をしたいんですけど」
「構わねえよ。まぁ、そのガキに何ができるかはわからねえけどな」
カチーン
「ねぇ、あなた今、マイナのこと馬鹿にしたよね? ねぇ、したよね?」
「それがなんだってんだよ。事実だ………………っ!」
私は男の首筋に剣を突きつけた。加減間違って、血がにじんでるけど気にしない、する必要もない。
「黙れ。それ以上喋れば、お前は死ぬ。周りの奴らもよーく聞け。これから先、もし私たちを馬鹿にすることがあれば、私は容赦なく貴様らを殺すだろう。せいぜい覚悟しておくんだな。っと、とりあえずお前早く登録しろよ。こっちはお前らに付き合ってるほど暇じゃないんでね」
その後、私は無事にマイナの登録を済ませてギルドを去った。
「アルって、やっぱり強いんだね。ホントにさっきはかっこよかった!!」
「ありがとね。でも私の強さはあんなもんじゃないよ。いつか本気を見せてあげるから、楽しみにしてて。それと、明日から早速二人で仕事するよ。大変だろうけど一緒に頑張ろうね!」
「うん!」
祝!!姉妹パーティー発足




