閑話1-ミハイル
ほとんど登場してなかったので書いてみました
俺はこれまで王国の膿を徹底的に排除してきた。
〈たとえどんな地位にあろうとも絶対に容赦はしない〉誰に何と言われようともこの考えを改めるつもりなどなっかた。
そのせいか俺は次第に恐れられるようになる。まあ、それは当然覚悟の上だ。
恨まれようが何だろうが俺にとってはどうでもいい。俺を突き動かすのはエリスとの約束、決して忘れることのない大切な記憶。
かつての唯一の味方であり、姉のような存在だった彼女。
彼女のために俺は前に進み続ける。
ある時、ピグー子爵が子供を誘拐し屋敷に連れ込んでいたという報告があった。ピグーのことは前にエリスから、幼女趣味の危ない奴だと聞いていた。
やはり早めに始末しておくべきだっただろうか。
誘拐されていた子供たちは冒険者の少女に助けられたようだ。その少女なのだが、どうやら普通ではないという。ピグーはならず者を30人ほど雇っていたようだが、そいつらは皆殺しにされていたという。しかも死体がなく大量の血液のみがその場に残されていた。その光景は騎士たちでさえ、あまりの不気味さに恐怖したという。
話だけ聞いているとその少女は悪魔か何かなのだろうか? どう考えても普通の人間が為せることではない。
最後に気になることがあった。ピグーが供述の中でエリスの名前を出したのだという。
なぜ彼女の名が? 本当に少女は何者なのだ?
次の日その少女が王宮に来ると聞いて、見に行くことにした。
ありふれた茶色の髪に茶色の目、それにあどけなさの残る顔。年は12~15くらいだろう。
本当にこの少女は強いのか? 何かの間違いなのでは?
そう疑問に思いつつもその場を後にした。
その後彼女は学院の実習で弟のフェイを助けてくれた。フェイ曰く、彼女は化け物みたいに強く、もはや次元が違うそうだ。それと、「血にまみれた彼女は美しかった」などとよくわからないことも言っていた。
変な方向に目覚めてしまったのか?
フェイと会話した翌日、『大災厄』により東の森が吹き飛ぶという大事件が起こった。
それを聞いたとき俺は少女のことを思い浮かべたが
「まさか………な」
そんなわけがない、とその考えを打ち消す。さすがにいくら何でもそこまで化け物じゃないだろう。
なぜだかとても興味のひかれる存在だ。
いずれ直接会って話をしてみたい。
次はケインのお話です




