第二話 ゴーカート
案内されたゲーム会場に着くと僕たちは言葉を失った…そこにはベルトコンベアの上にゴーカートが4台並べられており、その後ろでは大きな丸いノコギリが高速で回っていた。
???『じゃあゲームを始めようか。ルールは簡単。今から4人ずつに分かれゴーカートでレースをしてもらう。そして見事逃げきりゴールできたらクリアだ。』
???『見てもらうと分かる通りカーブなんて存在しない一直線のみ。残念なことにこの施設にはゴーカートで十分に走行できるほどのスペースはない。小さいんだ。だから床にはベルトコンベアを敷きこの上を走り、そのままゴールを目指してもらう形になってる。』
あいつの言う通り床には4本のベルトコンベアが一直線に敷かれ、その先にはゴールテープが張られていた。長さは15メートルほどしかない。
???『このベルトコンベアの上を走り切ると実質200メートルほど走ったことになる。後ろから迫るノコギリでグチャグチャにされないように逃げろ。ちなみに "普通に" 走ればノコギリに追いつかれることなく逃げ切れる使用だ。』
僕を含め全てのプレイヤーが引っかかった。
男の子『ん?おい、なら死人が出ることなんかねぇーんじゃねーか?』
ガタイのゴツい男が喋り出す。そうだ。普通に走れば追いつかれず死ぬことはない。僕らが漫画とかで見たようなデスゲームより難易度がかなり低いものだった。
???『そうさ。"普通に走れれば"だ。言い忘れてたがこのゲームを突破できるのは合計で"15人"だ。』
戸惑いながらも僕らは理解した。
このゲームの本質を。
このゲームは僕らが思ってるような簡単なゲームなんかじゃない。この16人の中からたったの1人を殺さなければクリアできないサバイバルゲームだったんだ。
落ち着きを保てないまま僕たちはまず4つのグループ決めをすることにした。グループ決めの時もうめちゃくちゃだった。このゲームでは誰かを突き飛ばしたり見捨てたりできなさそうな人と組むことが重要だった。体がデカく力の強い人達は真っ先に細くて弱そうな子を無理やりグループに入れた。最後までグループを作れなかった僕と舞は余っていた小島崇人、竜崎睦とグループを組むことになった。
崇人はこちらをずっと睨み、睦は僕たちとは一言も話してくれない。どちらも正直あまり信用できない人間だ。
???『それではゲームを始めます。』
最初に位置に着いたのはあの体がデカく細い子を無理やり入れたあいつらのグループだった。
ピー、ピー、ピー、ピーーー‼︎
スタートの音が鳴る。
それとほぼ同時に
バキバキバキ、グチャグチャ、
グチャぐちゃ……ぐちゃ…
もうそこにはさっきまで偉そうにしていた大男の姿はどこにもなかった。
部屋には、人間の潰れる音とベルトコンベアの駆動音だけが響いていた。
誰も言葉なんて発せなかった。誰も、目の前の光景を理解できていないようだった。
床や壁には赤く黒い液体や、赤い"何か"が飛び散った。
最悪だ。
最悪なはずなんだ…
なのに――
僕は何も感じなかった
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