20、おっさんの日常
「さてと、今日もバイト頑張るか」
千草はそう言うと、百々花達と買ったワンピースを着てコンビニに向かった。
「おはようございます」
「おはよう、千草」
菜央はいつも通りの笑顔で千草に挨拶をした。
「今日は土砂降りだし、バイト来るのだるかった」
菜央が言うと千草も言った。
「そう? 私は他にすることもないから、バイト好きだけどな。菜央に会えるし」
菜央はそれを聞いて、あははと笑った。
雨のせいか、やはりお客さんは少なかった。
バイトを終えると、千草は魔法少女としてパトロールを行う。最近は死に神のナナを見かけることもなく、平穏な日々が続いている。
「千草、人助けしてよ」
いつのまにかクロが現れて、千草の後を付いてきた。
「そういうなよ、クロ。意外と困ってる人に会うことは少ないんだからさ」
「あ、歩道橋に人が居る」
「うん」
千草とクロが歩道橋に上ると、ナナがいた。
「またあんた達? 今日は仕事はしてないよ」
ナナはつまらなそうに言った。
「そうか、良かった」
千草はナナの言葉に少し気を緩めた。
「もう、私に関わらないで」
ナナは舌打ちをしてから、消えてしまった。
「クロ、ナナは倒した方が良いのか?」
「そうだね、でも、何もしてないんなら戦う必要も無いんじゃないかな?」
クロはのんきに手を舐めている。
「この暮らしにも慣れてきたな」
「そう?」
クロの返事に千草は頷いた。
「じゃあ、またパトロールとバイトの日々を続けるか」
そう言って、千草はクロと歩き出した。




