19、おっさん気付く
バイト帰りに俺は気付いた。
最近、魔法少女らしい行動をしていない。
毎日バイトと家との往復で、パトロールもサボりがちだ。
「これじゃ、小瓶の星のかけらが集まらないよ?」
「悪いな、クロ」
俺は早速百々花にラインで連絡を取った。
<たまには一緒にパトロールしない?>
百々花からの返事は早かった。
<いいよ。駅前で待ち合わせね>
俺は駅に向かった。
駅に着くと魔法少女の格好をした百々花が立っていた。
「ひさしぶり、千草」
「こんばんは、百々花」
「今日は例の歩道橋から、中央公園までをパトロールするよ」
百々花の言葉に俺は頷いた。
今日は幸いなことに、歩道橋には誰もいなかった。
「よかったね。今日は事件は起こってないみたい」
「そうだな」
俺はホッとした。
人通りの少ない路地を中心に歩いて中央公園へ向かう。特に変な人物やおかしな出来事はなかった。
「百々花は魔法少女らしいことってしてるか?」
「毎日パトロールしてることくらいかな? あと服装くらい」
「だよな……」
話している内に中央公園に着いた。
「さてと、誰もいないね」
「そうだな」
「千草も変身しなよ」
「うーん、そうしようか」
俺は変身!とポーズを取った。服装が魔法少女の物になる。
「ちょっとだけ、戦闘訓練しておこう?」
「分かった」
百々花と俺は魔法を使って、模擬戦をはじめた。
「こら、君たち何をしている!?」
「ヤバい、警察だ!!」
俺と百々花は変身したまま、夜の町に逃げ出した。
「ふう、びっくりしたね」
「そうだな、ちょっと油断してたな」
時計を見ると、夜の11時を過ぎていた。
「そろそろ帰ろうか」
「そうだな」
百々花と俺はパトロールを終え、それぞれの家に帰っていった。




