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「これが僕のサイコロだ。」
うくぴょん、らとぴょん、ぱこぴょんの3人は、イチニサン城に侵入しようとした。しかし警備兵に見つかってしまう。その時、うくぴょんが取り出したのは、黒いサイコロだった。
「僕の人生は僕が決める!」
「カッコイイ! うくぴょん、半端ねえ!」
「やったー! 私たちは助かったのね!」
「サイコロを持つ者!? 神に選ばれたもの!?」
「まさか!? こんな子供が!? しかも黒いサイコロなんて見たことも無いぞ!?」
この世界はサイコロが絶対。そして、サイコロは選ばれた人間だけしか持てない。それを僕は持っている。
「僕の人生は僕のものだ! 誰にも僕の人生を決めることはできない! 僕はこの手で運命を切り開くんだ!」
僕はサイコロを振った。
「何が出るかな? 何が出るかな? ヤッホー! ヤッホー!」
サイコロが転がっている時の掛け声は不変である。この言葉に魔法が宿っているのかもしれない。
サイコロの目は・・・。
「2人の警備兵を黒い巨人に変えて暴れさせる。」
この世界ではサイコロが絶対である。サイコロの目で出たことは、必ず実行される。
「いい目だ。巨人なら他の兵士の目を向けることが出来る。」
「何を言っている? 人間が巨人になるとでもいうのか?」
「バカなことを。それよりもおまえたちを捕まえ・・・て!?」
警備兵の体に異変が起こった。皮膚が膨張して体が大きくなっていく。
「ギャアアア!? なんだ!?」
「た、助けてくれ!?」
あっという間に身長10メートル以上ある凶暴な巨人の完成である。
「ガオー!」
「ガオー!」
そして巨人には理性は無い。ただ目の前にあるお城を破壊するのみである。
「すげえ! なんか自分たちで人生を作っている感じがするぜ!」
「こ、怖いよ!?」
「巨人は動揺用だ。僕たちは城の中深くに侵入して、金持ちの貴族共を皆殺しにするんだ!」
「おお!」
城の裏門を破り、僕たち3人は城の中に足を踏み入れていく。
その頃、城の中では・・・。
「何事ですか!?」
「はい、セーラ王妃様! 城の外に突如、2体巨人が現れました!」
「なんですって!? 王が病気で伏せている時に巨人の襲撃とは!?」
「どういたしましょう?」
「城の全兵士で巨人の殲滅を! それと気象予報協会に行って、会長を呼んで来い!」
「はあ! かしこまりました!」
イチニサン城の主、ライトレフト王。王は病気のために病床の床に就いているらしい。王の代わりに、王妃セーラが全権を握っていた。
「バッキー。」
「はい。セーラお嬢様。バッキー、ここにおります。」
「何が何でもお城を守るのよ。」
「かしこまりました。お嬢様。」
「せっかく手に入れた王妃の座! 巨人如きに壊されてなるものですか! 私は人生で主役の座を手に入れたのだ! 英雄は死に、私は王妃として人々に羨望の眼差しで見られる快感を得た。この国のお金と権力も全て私のものだ! ワッハッハー!」
「・・・。」
ショッピングモール建設に伴いイチニサン城が作られ、管理人として、王様と王妃様が公募された。見事にサンの町の人の指示もあり、サンの町の長だったレフトライトとセーラは王様と王妃様に選ばれた。
ベッキーは一人で強張った表情をしながら歩いて行く。
「お嬢様は変わってしまった。まるで権力とお金に取り憑かれてしまったみたいだ。あの優しかった、あり1匹殺せなかったセーラお嬢様はどこに行ってしまわれたのだ・・・。」
ベッキーは気象予報協会に向かうのだった。
つづく。




