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人類滅亡学者の旅路  作者: さくら
人類滅亡
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雲と雨と風

 雲と雨と風。



 空を見上げる。

 今日のソラ色は、水色に近い。灰色に近い白雲の向こうに青空が透けて見えるような水色。

 湿った風が頬を撫でる。


 雨が降っている。

 地面が濡れるのを見て歩いていく。

 差した傘に雨粒が弾ける音がするのが心地良い。

 

 街には、…まだ壊れはない。

 道路も健在。…当然車は一台も通っていないけれど。


 だいたい、あのように大量の車が必要であったのだろうか。

 人の移動が、あんなにも必要なのだろうか。


 ありし日の、車の通行状況を思い浮かべる。



 ん…いらなかったよね。


 僕、必要なら、ずっと家にいられるし。




 閑散としてる今の道路のど真ん中を歩いて行く。

 周囲をグルリと見渡す。

 静かで  とても広くみえる。今ではムダに広いし、必要も無くなってしまった。


 落ち着かないので、…結局、歩道に上がった。

 車道側を見る。


 この車道が使われることは、もうないのだな。



 前へ向かい歩き出す。

 空のつながる先には黒雲が見えている。


 暗雲だ。

 …今日は、あの辺りまで、足を伸ばそ。





 毎日自分で決める事が出来る。

 僕の自由自在なのだ。自分で舵を取る。

 本来なら当たり前の事で、幸不幸に関わらず、便利不便に関わらず、それが生きているということだ。

 人差し指を伸ばして、指鉄砲を作りあさっての方に指先を向ける。


   おまえはもうしんでいる バーン 

   …なんちゃって


 僕を束縛するものは、無い。

 だから何があっても、誰かに責任を問うことは出来ない。

 当たり前田の為五郎なのだ。



 自分の人生の責任は、本来全部自分の責任です。


 


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