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人類滅亡学者の旅路  作者: sakura
人類滅亡
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10/59

涼風

 今日は、昨日と打って変わったカンカン日照り。

 暑い。

 昨日とは、違う理由で傘を差す。

 暑い。


 なだらかな下り坂を進んで行った先は、この半島には貴重な平野です。でも周りを見れば、正面から外れると直ぐに起伏のある小さな山々が見える。

 ここから東の海側と都心に続く北側は割と平らで進みやすい。


 人もクルマも無いと、世間は一変する。


 信号がまだついている…まだ電気の供給は止まっていない。

 まあ、人が居ない以上時間の問題だろう。


 交通信号が動いてるのに、人もクルマも通行してないのは、まったくシュールな光景だ。

 さて、誰も居ないのに交通ルールを守る必要があるのだろうか?

 この問題に正答は無い。人それぞれ千差万別です。

 今、人は僕一人だから千差も万別も無いけど…クスクス。


 僕は、ルールは約束の一環と考えている。

 約束というものは、たとえ相手が居なくても有効である。

 交通ルールは、ありし日の人類と僕との約束なのだ。


 結論、だから、僕は、なるべくルールは守ろうと思う。

 人類滅亡前と後では、僕のスタンスは何も変わらない。

 なるべくとは、緊急事態が何事にも優先するという事で、例外はあるという意味です。


 信号待ちで、立ち止まっていると、何だか歩くよりも暑く感じる。

 気のせいだろうか。


 時折り、海の方から涼風が吹き抜けてくる。

 …涼しくて心地好い。


 まるで夏に食べるカキ氷のよう。

 ああ、なんて事だ、もう、カキ氷も食べれないとは。

 激しく後悔する。


 何処かに氷職人とカキ氷屋さんだけ、生き残っていないだろうか。

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