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幽霊は強いのでは

「おい、どうした!?」


 観測手が必死に狙撃手の肩を揺らします。


 悟ったのか、慌てて立ち上がり、建物内部に走っていきました。


 私の目の前には、狙撃手だけが残りました。


 いまだに彼は、私の目を見続けます。




 視点が変わります。わかりずらいので捕捉すると、CPが言っていた、突入部隊視点です。




 

 







 


 目の前には目標の玄関がある。


 グリップが手汗で滑るので、袖でふき取った。


 リアムがフラッシュバンを顔の横に置いてくる。


 俺はそれを確認して、頷いた。


 リアムが玄関を少し開けて、フラッシュバンを投げ込む。

 

 パンッっと炸裂音。


 すぐさま突入する。


 左側クリア。


 端まで移動。


 部屋を見渡すと、リアムとオリバー、アッシャーがおり。


 左と前に1つずつ扉があった。


 アイコンタクトし合うと、リアムと共に左側の扉に向かう。


 俺は扉の左に、リアムは反対に張り付く。


 準備はできた。


 目が異常にヒリヒリするが、問題ない。スピードが肝心なのだ。


 リアムと頷き合うと、俺は扉を全開にした。


 銃をすぐに構える。


 右奥にはソファーがあるだけ。


 左奥を見ているリアムも発砲をしていない。


 俺はそのまま中に入る。


 瞬間、ソファー上部から男性の顔がにゅるりと現れた。


 急いで照準を合わせる。


 敵の横には銃口も飛び出ていた。


 目の前がオレンジ色に染まり、炸裂音が鼓膜を刺激する。


 右足に鋭い痛みが走り、地面が急速に近づいた。


 同時に衝撃。


「エズラ!」


 扉から飛び出した腕に掴まれて、先ほどの部屋に引きずり込まれる。


 その間にいくつもの弾丸が傍を掠めていった。


 恐怖に呼吸を忘れる。


 足元を見ると、右太ももが赤黒くなっていた。


 これは大丈夫なのか?


 真上でリアムが無線を取り出す。


「エズラが倒れた」

『了解』


 無線を切ると、リアムは銃を構えなおす。


 視線は扉のまま、口を開いた。


「大丈夫。致命傷じゃない。死にはしないさ」

「そ、そうか」


 無意識のうちに不安が滲み出ていたようだ。


 リアムも自分のことで一杯一杯だろうに申し訳ない。


 急に、身体の右下すべてが痛み出した。


「あっ!」

「もう少しだ。耐えろ」


 足音が近づいてくる。外からだ。


 赤十字の腕章を付けた味方が玄関から現れて、俺の襟を掴み、


 引っ張る。


 途端に激痛が脳を焦がした。


 「あ! ゆっくり! ゆっくり頼む!」


 話したことがない味方は返事をしない。


 しばらく喉から叫び声が出た。


 お天道様が見える。


 これで助かる。生きれるんだ。


 激痛の中でしっかりと喜びがあった。


 2人の味方が俺の両肩と両足を持ち上げる。


「ああああああ! 待て! やめろ!」


「オリバー! 息をして――」

「おい! 何があっ――」


 アッシャーとリアムの声がしたような気がした。


 それを痛みが塗りつぶす。


「おいって!  ああ――――触れるなあ!」

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