9話 埃まみれの角
マリー「……クラウン生きてるかー?」
周りを見渡しても、クラウンの姿はなかった。
マリー「いないな……どこなんだろう」
ベアトリス「サーチアイで探してみるね」
マリー「それで探せるのね……便利だね」
ベアトリス「……ねぇ?MPすごい減ってない?」
マリー「……太陽に焼かれながらあそこ行ったからね……ゴリゴリMP削れたよ」
グラシー「ここが……城の図書館……本たくさんだな」
マリー「基本的に無い本以外はある」
私は本の山をどかした、そこにはクラウンが寝ていた。
マリー「雪崩に巻き込まれてたんだ……」
クラウン「おはよ……あれ、ここ冥界?」
マリー「現世だよ、私復活したから」
クラウン「……そっか、それで連れが凄い本に興味津々だが……どうした?」
マリー「なぜか興奮してるんだよね……好きな本でもあったらいいんだけど」
クラウン「それはそうとして……探し物?」
マリー「いいや、ここに来たかっただけ、そうだ、ワルプルギスのあの本って……どこにあったっけ」
クラウン「これだけど……どうしたの?」
マリー「いいや、なんでもない」
その本をじっくりと見た、そこにはレベルが多ければ多いほど贄の質が高いと書かれていた。
マリー「……そもそもなんでこの本がここにあるの?」
クラウン「ホーリーナイトの近くで拾った」
マリー「へぇ……拾ったのね……」
となると、ホーリーナイトの連中の中に、召喚しようとたくらんでいた奴がいたって……
マリー「……MPが足りないね……案外死ぬ前の体、よかったんだなぁ」
グラシー「私の血、飲む?」
マリー「……いや立場的にだめでしょ……」
グラシー「たしか、ヴァンパイアって、キスでもMPを吸収できるんでしょ……?」
マリー「そうだけど……」
グラシー「ビューに聞いたんだ、だから、いいよ?」
マリー「あいつの名前ビューって言ったんだ……」
グラシー「いいや、下の名前じゃないぞ」
そして無理やりキスをさせられた。
グラシー「ご馳走様」
……こっちの方がご馳走様なのに、変だな。
マリー「……これ見て?」
グラシー「どうしたんだ?」
そしてワルプルギスの本を見せた。
グラシー「……これか、見せたい奴は」
マリー「そうなんだよ、あの時、聞いた声の人がシモン様のためって……もしかしてって思ったんだ」
グラシー「そっか、なにか嫌な予感がするけど……まだ起こらなさそうだな」
マリー「そうかな……」
ベアトリス「これみてー」
見せてきたのは、紙芝居だった。
マリー「紙芝居か……懐かしいな」
私は昔お母さまに紙芝居を見せてもらった、そして捨てられずに、今に至る……のか。
ベアトリス「……知らない話だね……これ、どこで売ってたのかな」
マリー「さぁ、お母さまに聞かないとね……って、お母さま死んでたんだっけ」
そうだ、お母さまは死んでいた、このポンコツが。
マリー「……そういえば……捨て子は……どこ行ったんだろう」
そうだ、ここに残していた捨て子は、どこに行ったんだろう。
マリー「もし生きてたら30歳……だけど」
私はグリーンに聞いた。
マリー「ねぇ?」
グリーン「どうしました?」
マリー「……あの捨て子は……?」
グリーン「あの子たちは世界を旅してますよ?」
マリー「そっか、旅してるのか」
そうだよな、この狭い城に、長くいたら病気になってしまうよな。
マリー「よし……決めた、私はその子たちを探しに、旅に出る……」
そのことをベアトリスに伝えた。
ベアトリス「へぇ……旅ね……いいわね、ついて行くよ」
マリー「でも王国の政治は……」
ベアトリス「だいじょうぶ、最近覚えたテレポートがあるから」
マリー「それは……頼りになるけど……グラシーは?」
グラシー「王女様が行くなら……私も」
マリー「……いいのかそれで……」
グラシー「はい!王女様がいいのなら!」
ベアトリス「ねぇ……?」
グラシー「どうしましたでしょうか!王女様」
ベアトリス「マリーといる間は王女様呼びはやめてくれない……?」
グラシー「どうしてでしょうか」
ベアトリス「なんだろうね……ベアトリスって呼んでくれない?」
グラシー「はい!ベアトリス様!」
ベアトリス「様つけないの!」
マリー「でもいいじゃないの?」
ベアトリス「いや対等な立場じゃないから嫌なのよ」
そういえば……そうだな……
ベアトリス「そういえば……服、横から見たら素っ裸なのね……あなた」
マリー「仕方ないでしょ、これで男どもを誘惑できるのだから」
ベアトリス「それはそうだね……えい」
マリー「やめろーぺたんぬと腹の間の隙間に指を入れるな~」
グラシー「細かい……」
ベアトリス「それで?どこから行くの?」
マリー「まずは……レッドウッドからだね!」
ベアトリス「レッドウッドか……じゃしゅっぱつー」
グラシー「待ってくださーい!」
そして私たちは同じ道を歩む仲間になった、あわよくば……もう一人ほしいけどね。
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