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俺を犯した君の話  作者: 七賀ごふん
除け者

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24/44

#15



四組の、冴木という生徒がその日から教室に来なくなったらしい。彼に連絡をとろうとしても、返信がない。だから周りは口には出さなくても分かっていた。彼が今回の標的だったんだ、と。

学校で襲ったのか、それとも外で襲ったのか……考えたら恐ろしくてゾッとした。


「可哀想にな、冴木のやつ」


たまたま四組の生徒が話してるところを、聞いてしまった。

「でも、アレだな~。……あいつかなり自己中だし、授業妨害してうるさかったからさ。テスト期間いないと、何だかんだ勉強集中できるよな」

「アハハ、言えてる」

その内容に驚いてしまった。


冴木という生徒も素行不良だったみたいだけど、あまりに酷い。何をされたかも分からないのに……皆、次の標的が五組にスライドしたことで嬉しそうにしている。もちろん、安心した気持ちは分かるけど。


次は俺達五組。

廊下で無為に過ごしていると、様々な声が耳に入る。

早くテスト終わんないかな。早くゲーム終わんないかな。

態度が悪い奴らを狙って犯してる。だからこれは粛清なんだよ、という声もあった。


五組が終わったら、また一組に戻るとかないよな? という不安も。

恐怖と、退屈を掻き消す昂揚感に支配された廊下。居心地の悪さは最高だった。


「何やってるんだ、転校生」

「転校生じゃなくて……国崎。もう三回は自己紹介してるよ。そろそろ覚えてほしいな」


隣を見ると、生徒会長の炭野が立っていた。眼鏡をくいっと掛け直し、壁に寄り掛かる。

「ゲーム、順調に進んでるな。むしろ、もうすぐ終盤じゃないか?」

「そうだな」

「犯人っぽい奴は全然見つからない?」

問いかけると、炭野はため息をついて頷いた。

彼もだいぶ疲れてるように見える。

「次は五組。お前のクラスだな。怖いか」

「あはは……何か最近は慣れてきちゃってさ。前は必ず“怖い”って答えてたんだけど」

炭野の目を見返して、はっきり答えた。

「怖くないよ。自分はもちろん、守りたい奴らもいるし」

「そうか。まぁ、馬鹿な真似だけはしないようにな。大人しくしてれば問題ない」

彼は自分の教室に戻ろうとしたけど、ふと思い出したように振り返る。


「四組の冴木は、可哀想な奴だったよ。……最後まで」




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