43話 シャニとお出掛け③
それにしても、店を出てから冷静になって思う。シャニと盛り上がっていたから忘れてたけど僕の自然にやっていた行動が本当に恥ずかしい。
もちろん、嫌というわけではないんだけどシャニはどう思っているのだろう。
嫌なことをさせてしまったかな……
「ショウさん、ショウさん!」
「え! あ、ごめん考え事をしちゃって気付かなかったよ。どうしたのシャニ?」
「いえ、もうそろそろ帰らないといけないかなと思っていたのですが……」
確かにまだ、外は明るいのだけどカイルとイルナの時はこのくらいの時間に孤児院に帰ったけど、もう少しだけシャニといたい。
「あのねシャニ、カイルとイルナには悪いんだけどもう少しだけ僕と一緒に出掛けてほしいんだ。駄目かな?」
「駄目じゃないです、全然駄目じゃないです。わたしもまだショウさんと2人でいたかったので嬉しいです」
「そっか、なら僕も嬉しいよ」
シャニともう少しだけお出掛けができることになったのでこの時間を大切にしよう。
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しばらくの間僕達は、歩いていて人の通りが多い場所まで来てしまった。どうやら、夕飯の買い出しに来る人や依頼を終えた冒険者などがこの時間はたくさんいるようだ。
こんなに人が多いと、なにかのはずみでシャニとはぐれる可能性があるかもしれない。
シャニも子供ではないのではぐれても大丈夫だと思うのだが万が一僕とはぐれたとして、はぐれた時にシャニの事を差別するような人に1人であったりしたら大変だ。
ギュッ
僕は、僕の右手でシャニの左手を握った。
「え! えと、あのショウさんこれは……」
「ごめん、人が多くてはぐれたらよくないなと思って手を繋ごうと思ったんだけど嫌だったら言ってね」
「い、いえ驚きはしましたが。嫌ではないです」
ギュッ
シャニは、僕の手を握り返してくれたので僕とシャニは、今手を繋いだ状態になっている。
シャニの手は、やっぱり女の子なので男の僕と違って柔らかい手をしている。
やっぱりといっても、僕シャニ以外の女の子と手を繋いだ事ないんだけどね。
「ショ、ショウさんの手ってガッチリしているのですね。わたしの手と違って」
「え、そうかな」
「はい、男の人って感じがしますし、それにショウさんの手は温かいです」
シャニは、照れながらもそう言って僕の方を見つめている。
シャニの頬が少し赤くなっている気がする。僕の顔も赤くなっているのかもしれない。
数十秒の間、また静かな時間が流れた。
「あ、あのショウさんそれで次はどこに行こうと思っているのですか?」
シャニから口を開いて次の場所を聞いてきたのだが……
次か、次の事なんてあまり考えていなかった。
どうしよう……
せっかくだから今日の思い出として形に残る何かを買いたいな。
でも、形に残るものってなんだろう。
花は綺麗だからいいと思うけど枯れてしまうし、年頃の女の子ってアクセサリー関連の物がいいのかな……
とりあえずどこかのお店に入ってから考えるしかないか。
あ、丁度いい所に雑貨屋がある。
「シャニ、ここの雑貨屋に入りたいんだけどいいかな?」
「はい、大丈夫ですよ」
シャニと入った雑貨屋には、僕のお目当てのアクセサリー類がいっぱい売っている。
「どうして、雑貨屋に入ったのですか」
シャニが不思議そうな顔をして僕の方を見ていた。
僕は、シャニに似合いそうなアクセサリーを探しながら言った。
「記念に何か形の残るものをシャニに買いたくてね」
「え!! わたしにですか! わたしは今日色々としてもらいましたし外套も買ってもらいましたよ」
「外套はみんなの分を買ったから、他にシャニに対してだけの物は、まだ買ってないよね。だからここに来たんだ」
シャニは、少し困っている様子だったが僕はシャニに構わず探した。
「あ、これなんてどうだろう」
そう言って僕が手に取ったのは腕輪だった。銀色に薄緑の模様が入っている物だ。これをシャニにつけてもらいたい。
「シャニ、これをつけてみてよ」
「えっと、はい」
僕が取った腕輪をシャニは右手につけてくれた。僕の見立てをどうやら正しかったようで凄くシャニに似合っていた。
あとは、シャニがこれでいいかどうかだけど……
「ショウさん、どうでしょうか?」
「僕は、凄くにあっていると思うよ」
「ありがとうございます。でしたらショウさんも同じ物を買ってください」
「え…… どうして?」
「ショウさんは、今回わたしとカイルとイルナにたくさんの物を買ってくれました。そんなショウさんが自分のために何も買わないのは駄目です」
そう言って、シャニは僕に同じ物を買うようにシャニに買おうとした物と同じ腕輪を渡してきた。
みんなで頑張って貯めたお金なのでみんなのために使おうと思っていたのだけど、これはきっとシャニの感謝の気持なのだろう。
そう思いシャニから腕輪を僕は受け取った。
でも僕は一つ疑問があったのでそれをシャニに聞いてみた。
「僕とお揃いでいいの?」
「わ、わたしは、お、お揃いの方がいいんです」
「そっか、僕もシャニとお揃いでいいのならそうしようか」
僕は、シャニとお揃いの腕輪を右手につけてみた。自分では似合っているかどうか分からないけど、シャニとお揃いだと嬉しくなる。
「どうかな、シャニ?」
「はい、凄く似合っています」
お世辞なのは、分かってるけどシャニみたいに可愛い子に褒められると嬉しいね。
店員さんに腕輪を渡した。値段は1つで金貨1枚という、いいお値段だったのだが払えない値段ではないのでそのまま買った。
買う時に店員さんには、お揃いで仲が良くて羨ましいと言われたので少し照れしてしまったが周りからもそう見えるのは嬉しいよね。
シャニもそう思ってくれてると嬉しいなと思う僕だった。
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