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ふぃーあ また友達いて草

Vier――Ein anderer Freund spielt ein Spiel Hahaha

「凄くお似合いですよ! 可愛い!」

「あ、ありがとうございます……」



僕らは店を出た。

というかゲームでもスカート履くことになるのかよ……。



◇



店を出た後、集落を歩いていると、見覚えある女の子がいた。薄い茶色の髪にピンクの瞳。なんだか、友達に似ているような気がする……。



その女の子は、剣を背負っているためセイバーだろうか。



「望乃……隣の娘、だr……」

「り、リリィ……?」

「……えっ? 私の名前……?」



彼女の名前はリリィ・キルシェ・シュテルン。(lilie kirsche stern)


僕のもう一人の幼馴染であり、血縁上は日本とドイツのハーフの女の子。だがドイツ語は全く分からない。日本語の発音とかにも外国要素もないガッチガチの日本語話者だ。


……まぁ、ちょっとコミュ障な上に、見た目の感情の起伏がほとんどない。あとおっぱ……胸が結構大きい。



「……え、えっと、ぐ、ぐーてん……もるげん」

「今夕方だからアーベント(Abend)だよ……? モルゲン(Morgen)は朝だよ。確かに知らない相手にナメられないようにドイツ語覚えてーとか僕言ったけど、その肝心なドイツ語が間違ってるよ……」

「……い、いちゅ(Ich) かん(kann) にちと(nicht) じゃぱにすちゅ(japanisch) す、すぷれちぇん(sprechen)」

「……」



ドイツ語で、(私日本語喋れません)とのこと……だろう、多分。発音は全くドイツ語ではないのだが。だが違う点を挙げているとキリがない。恐らく何かの翻訳ツールのものを発音は覚えずに文だけ覚えたのだろう。


リリィのドイツ語力的に「日本語分かりません」と言いたかったのだろう。ならドイツ語で喋ってやろうか。



「……Lilie ist doof」

「……どーふ……豆腐……? ……え、いや……何……? え? わっ……わっと?」



ああ、しまった。リリィがフリーズした。

南無南無。


ああ、日本語訳は書いておいた方がいいだろう。


『リリィのばーか』


勿論本心ではない。煽ってるだけだよ。

リリィがドイツ語が喋れないのは事実だけど流石に馬鹿ではない……はず。


……あ、僕がメスガキになる予定はないです。雑魚雑魚言いたくないですよ。



「……はっ、幼女がドイツ語……日本語話してた……でもドイツ語意味分かんなかった……きっと適当言ってた……」

「……あ、あのリリィさん、この娘は白兎くんですよ」

「……ほへ?」



ああ、復活したと思ったのにまたフリーズしちゃった……。



「……え? え? 本当に白兎? え?」

「落ち着いてくださいリリィさん……」

「白兎……? ……えっと……証明して……?」

「……問:フランスで皇帝に即位した軍人とは? 記 号 で答えなさい。ア:ナポレオン イ:ルイ14世 ウ:モンテスキュー 答:ナ ポ リ タ ン」

「……ダレノコトカナ」



記号じゃないし、そもそも名前も間違えている。なに日本で生まれたパスタ料理になっているんだ。



「……じゃあ、問:次の平仮名を漢字で書け いちじるしい 答:者しい 問:次の漢字の読みを 平 仮 名 で書け 古今東西 答:コキントウセイ 問:次n」

「……白兎って分かった……! それ以上言わないで……!」



……割とすぐに信じてくれるよなぁ。

僕なら例え何を言われても信じない自信があるのに。教えられたのかなって。



「……何故か変なこと知ってるし」

「右に同じくです」

「……あー、うん。そっか……」



……でも今の僕の横に教えそうな人がいるじゃないか。望乃っていうんですけど。



「望乃から聞いたかもしれないじゃん」

「望乃がさっきのミス、知るわけない」

「ええ、わたくしは初めて知りましたよ……?」

「……そっかー」



そういえばリリィが僕に勉強教えてーって解答見せてたので知ったんだったかな。

望乃は意外と文系教科とかが苦手だし、リリィは望乃に向かって教えてーなんて絶対に言わない。



「……ところで」

「ところてん?」

「茶化さないで……。何で望乃が白兎と一緒にいるの? 確か白兎、このゲーム持ってなかったよね。あと何で、最初から分かってたの? ……小一時間問い詰める」

「そ、それはですね……かくかくしかじかでして……」



かくかくしかじかってワケだよ。

リリィ、理解したか《ドゥーユーアンダースタンド》?



「どういうこと……? ちゃんと説明してよ……」

「か、かくかくしかじかで伝わらない……だと……!? そういうルールなのに!?」

「当たり前でしょ……ちゃんと説明して……擽(くすぐ)るよ?」



わ、わかった……ちゃんと話すから擽(くすぐ)らないで……。というかリリィの方が弱いのに……。



「何で白兎が幼女になってるの?」

「知りませんよ」

「僕だって教えてほしい」

「……そ、そう……つ、次」



まぁこんなこと言われたら、反応に困るだろうなぁ……。



「……じ、じゃあ何で望乃はこの女の子が白兎って知ってたの?」

「休んでいたので心配になりまして、お家へと行ったら白兎くんが出迎えて……それで説明されまして」

「……何で納得しt……」

「言わせないでください……!」

「ご、ごめん……」



望乃の凄みでリリィは怯えてしまった。

……凄みって感じられるんだな。



「……何で白兎がこのゲーム持ってるの? 買えるお金ないはず……まさか何かの契約で望乃に渡された?」

「幼女になって失った分の質量から出来た……のかな。あともしかしてリリィ、望乃への信頼全くない……?」

「……そういう訳じゃ……って、それ大丈夫……?」

「知らない」

「ええ……」



リリィは困惑している。

まぁ、確かに意味は分からないだろうな。



◇



「……あ、そういえば渡してなかった」



リリィはカードをくれた。



八角 さん ID:Stli11e

Lv:30 EXP:15159 SP:15

セイバー アタッカー 火属性、闇属性

能力:魔星赫炎

覚えている魔法:ファイア、ダーク、フレアブレード、ダークブレード、ブレイズスマッシュ、シャドースラッシュ


武器 爆炎の剣 ★25

頭装備 黒いマント ★20

上半身装備 冒険者の服 ★20

下半身装備 赤いスカート ★15

靴 黒いタイツ ★8



……みんなネーミングセンスおかしくない? どうしてそれを選んだの? 中華料理に使われたい? 煮込んであげるよ?



「……えっと、白兎くん。リリィはですね、八角をスターアニスということを知って、リリィさんの苗字であるシュテルン……ドイツ語で星という意味らしく、つまりスターなのでそれを選んだらしいです」

「もっといいのあったでしょ……スターとか付いてる食べ物なんてそこそこあるでしょ」



もっといいのがあっただろうに。

……というか人参、八角……皆、料理されたいのか……? ……で、僕はうさぎ……まさかうさぎも料理されてしまう……!? やめてください! 僕は食用のうさぎじゃないですよ!



「あ、そういえば僕のレベル、まだ1なんだよね……レベル上げた方がいいよね?」

「そうですね……。レベル上げにオススメのモンスターはスライムやゴブリンですね」



スライムやゴブリン……RPGでよくあるモンスターだ! よし倒しに行くぞ!



◇



村から少し出て、草原へと出た。

……あ、ゲームで最初にいた所ではない、開けた草原だ。


少し歩くと、二体のスライムが現れた。

大福のような形で、コンセントのような目が付いている。片方は青色、もう片方は赤色だ。そんなのが、僕に気づいていないのか、ゆっくり動いている。



「そいやっ!」



杖をスライムに振りかざした。

青色のほうの不意をつく事ができ、その一発でスライムはダウンした。もう一方はこの攻撃のせいか僕に気づき、とてつもない速度で逃げていった。



〘経験値10EXPを獲得〙



ダウンしたスライムは分かりやすく頭に星が浮かんでいて、目は渦となってぐるぐる回っている。



「……え、えっと……これって倒したってことでいいんだよね?」

「い、いえ違います……倒したならすぐに塵となって消えていきますから……」

「……え? 経験値入ったのに? じゃあこれは……?」

「知りませんよ……」

「じゃあなにこれ……」



望乃もリリィも知らない様子。なので気になって触ってみることにした。



「大丈夫……?」



リリィの困惑の声が聞こえたが、もう触ってしまったのでどうしようもない。



〘スライムを仲間にしますか?〙



触ると、こんな声が流れた。

え? 仲間にできるの? じゃあそうする。


仲間にする、と念じると、スライムは元の目に戻り、若干苛立ったような顔になりつつも肩に乗ってきて、少し頬をぺちぺちと叩いてくる。



「痛い痛い……、ご、ごめんね……? え、えっと二人とも、スライム仲間にできたんだけど」

「? モンスター、あれで仲間になるっけ……?」

「違うと思いますね……。餌を与えたりして懐かせて仲間にするはずなのですが……」



え? じゃあ何……? もしかして僕の伏字にされてた能力のせい?



「赤い方のスライムは……?」

「完全に見失いましたね……」



もう1匹は見失った。

いつか現れるだろうか。



「そのスライムに名前は付けないのですか? その辺のスライムと区別するために……」

「名前? ……ライとか?」

「名前の由来は?」

「スライムからライ」

「うん……いいと思う」



……まぁ名付けがとても適当という自覚はある。でもいいジャマイカそのくらい。



そして仲間にしたモンスターは、いつでも収納したり取り出したりできるらしい。



「……え、えっと、他のモンスター探すよ」



◇



モンスターを探して歩いていたら、後ろからとても大きな甲高い音が聞こえた。



「白兎……っ、ヤバい、危険……。グリフォンに遭遇した……」

「ゑ? ……は? ゑ?」



後ろを振り向くと、獣の体の付いた鷲のようなモンスターがいた。



「グリフォン……。とてもわたくし達が勝てる相手ではないですね……。逃げるしかないです」

「そんなヤバいの……?」

「話してる暇ない、逃げるよっ!」

「うわっ……ちょっ!?」



リリィは僕を抱えながら、村の方へと逃げていく。リリィは幼女とはいえ人を抱えて走れるほど筋力があったのか……? 結構弱かったはずだぞ? あ、ゲームだからか?



……逃げていたのだが、村に着く前に追いつかれてしまった。



「……あっ」

「ちょっ……諦めないでよリリィ……!」

「むり……終わった……」



グリフォンは、じっとこちらを見つめてはいるが、攻撃はしてこない。蛇に睨まれた蛙ってこんな気持ちなんだなぁ……。



「……?」



少しの間静寂が続き、その後グリフォンは森の方を見て、飛び去っていった。



「死ぬと思った……」

「いったい何だったのでしょう……?」



……見逃してくれたのだろう。……ではとりあえず他のモンスターを探すとしよう。



「……で、ではゴブリンを探すとしましょうか。ゴブリンは森に近い所にいますよ」

「うん……」



望乃の言うことに従い、ゴブリンを探す。

すると、割とすぐに見つけることが出来た。


だが、なんと言うべきか……。


ゴブリンの不愉快な顔はまだいい。更なる問題は下半身だ。

なんとゴブリンの九割が、股にエクスカリバー(意味深)を備えているのだ。サイズに個体差はあるが。


フランクフルトの奴も居ればポー○ビッツの奴もいる……。ナニがとは絶対に言わないが。


……これだからゴブリンは。



近寄ると、更にゴブリンらのエクスカリバー(意味深)はギンギンになった。なんか凄くムカついたので杖を振り下ろして、ゴブリンを片っ端から倒していった。あ、エクスカリバーを持っていない奴も含めて。



〘経験値240EXP(30EXP*8)を獲得〙

〘ゆきうさぎ さんのLvが4になった〙

〘SP(スキルポイント)を8つ獲得〙



SP……? 守ってくれる人の事かな?

……いやスキルポイントって書いてあるから違うって分かるけど。でも何それ?



〘SP(スキルポイント)とは、魔法を習得する為に必要なポイント。レベルが上がる毎に2SPを獲得する ※レベル2になった際のみ4SPを獲得する〙



なるほど……? まぁやっていけば分かるでしょ。……おっと、魔法を覚えないとな。魔法を使わないと弱そうな職なんだし。

魔法は、ネット曰くおでこを三回指で叩くと覚えられる魔法のリストが出てきて、そこから選ぶらしい。



ファイア 4SP 火属性 40 5S 弾

扱いやすい火属性魔法。

相手を火傷にできる……かも?


ライト 3SP 光属性 50 10S 弾

扱いやすい光属性魔法。

クールタイムが少し長め。



僕は上の二つを覚えた。

今持っているSPは1つとなったが、基本の魔法を覚えただろう……多分。

僕は光属性だったし、ライトはマストだろう。


……え? ファイアを選んだのは何故かって? 火属性って、すごく主人公っぽくてかっこいいじゃん? それだけの理由。



「白兎くん、レベルが上がりましたか」

「おめでと……あ、もう九時……白兎、寝る時間だよ」

「え? や……」



九時なんてまだまだ起きていられる時間……。いやまぁ幼女だし寝る時間かもだが……僕は幼女じゃな……



「白兎くん。寝てください」

「……えっ、あの……」



寝たくないゲームしてたい。

起きてたいです……。



「「寝て(ください)」」

「はい……」



二人に圧をかけられた。

流石に寝るしかないか……。ゲームをログアウトした。



◇



布団に入ると、眠気が襲ってきた。

gute(グーテ) nacht(ナハト)。おやすみー。



むにゃむにゃ……もう食べられないよぉ……流石にケーキ1ホールは無理だよぉ……やめろぉ口に……むぐにゃ……。おぇ……。

次回:学校……

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