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十二話

序盤はシリアス。

手にねっとりとこびりついた血が幻視される。


彼らは私の命によって死んだ。


抵抗すらできず。


ただただ刃に晒されたのだ。


気持ちが悪い。


でも目を逸らすわけにはいかない。


――だって今は私が焼く担当なのだから。


空城の計(笑)を発動したはいいが、さすがに止水関が奪われるまでは虎牢関まで下がるわけにはいかない。


つまり野宿となるわけだが当然ながら野外の方が関よりも寝づらいし、他にも不都合が多い。


そしてそれにより士気が下がることを懸念した私はBBQを企画したのだ。


補給物資はいらないくらいにあるし、華雄さんが毎日暇して近くの森で猪やら虎やらパンダやら狩ってくるから肉は増える一方。


だからBBQ。


肉食べたほうが士気が上がるしね。


べ、別に私が食べたい訳じゃないんだからねっ。


というわけで今に至る。


焼く係は適当に順番に回しているが、序盤に食べ過ぎてぶっちゃけ気持ち悪いくらいになったので今は私がやっているが失敗した。


腹一杯で食べ物を見ると気持ち悪いのだ。


いやぁ屠殺した豚や猪、虎にパンダには悪いが美味かった。




所変わって@洛陽。


竹簡の山と力尽きている赤髪の少女。


竹簡の山を挟んで睨み合う緑髪の眼鏡娘と黒髪に笑顔が黒い少女。

「ねぇ李儒」


「なんでしょうか賈駆様」


「なんかボクが昼御飯食べてる間に仕事が倍増してるんだけど」


「ええ。そこの高順が力尽きましたのでその分を移しましたわ」


一応確認しておくと高順とは力尽きている赤髪の少女である。


「うん。それは知ってる。でもね、何故かあなたの分が増えてないのよ」


「ええ。私はこの後はいくつか出なければならない会議がありますので」


「それも知ってるわ。この後って具体的には二刻は後なのも。少しはその時間で仕事ができるんじゃない?」


「はぁしかたないですわね。高順、起きなさい。賈駆様はあなたの睡眠をお許しにならないそうですわ」


まぁ穏やかな口調の割にはゲシゲシと高順を蹴りつける李儒。


「う~あ~…。眠いッス。このまま寝かしてもらえたら死んでも…いや、一食抜いてもいいッス」


「ねぇ李儒、気のせいかこの娘かなり余裕ない?」


「まぁ流石は徐庶様が見つけてきた逸材というところでしょう。私達程ではないにしろ仕事を覚えて二カ月程でこれだけこなしていますし。というか本来は彼女は武官ですし」


「…あなたも徐庶が見出した口でしょうに、自慢?」


「ええ」


「はぁ、本当にいい性格してるわね貴女」


「それほどでも」


「…褒めてないわよ。というかこんな量を徐庶はどうやって処理してたのよ。確か高順も武官だから貴女と二人だったのでしょう?」


「徐庶様の処理速度は人間業とは思えないですからね。まるで全く読んでいないかのように判を押されますし、細かい雑務は全て官吏育成のために下級官吏にやらせていましたわ」


「なるほどね。妙に下級官吏の質が良くてこんなに洛陽だけにいらないと考えて各地に派遣したボクが間違ってたのか」


「安心して下さいな。それを抜いても私達三人でも徐庶様の半分も処理できていませんから」


「嘘っ!?じゃあ残りは?」


「重要性が低い民からの要請などは全て保留と」


「ちょ、ちょっと待って。最近、なんだか洛陽内の有力者からの要請を見ないと思ってたんだけど」


「はい。全て保留です」


「なっ!?ばかちんっ!そんなことをしたら…」


「ですから問題はないです。徐庶様が築き上げた人脈で後半年は保ちます」


「…なるほどね。徐庶はここまで想定していたと」


「そうでなければ文官な私はともかく武官な高順は連れて行かれたはずです」


「ああ、政に役立つから置いていってくれたみたいね」


「う~、二人とも仕事して欲しいッス。喋ってる間も手がお留守ッス」


「わかっていますわ」


「わかっているわよ」



――蛇足ではあるが、徐庶が二人を置いていった理由は董卓配下を辞めるつもりであったからである。




「戻ってるわね」「戻ってますね」「戻っているじゃありませんの」


前日の軍議でとうとう止水関への突入が決まった翌日に止水関に目をやった人物達の声だ。


前日まではおいでませと言わんばかりに開いていた門扉は閉じられ、翻る旗に書かれた名前は『張』『華』『徐』。


見える兵の顔は精気に漲りもはや『みwなwぎwっwてwきwたwww』状態である。


そしてこの時点で連合ははっきりと悟った。


『あいつらちょっとピクニック行ってきたノリでいやがる』


もちろん意訳である。


実際にどうかは不明とは言えども恐らくは関に仕込みなどなく、連合側が過剰に警戒しただけな形だ。


そしてそれは兵にも伝播し士気の低下に繋がる。


ましてやこちらは兵糧としての保存食が基本の食事な日々だというのに止水関から焼き肉特有の匂いがすればなおさらだ。


そして諸葛亮、鳳統、曹操、荀或、周喩は敗北を覚悟し。




――『七乃~いい加減飽きたのじゃぁ、いつもいつも後少しとばかり言う七乃なんか嫌いじゃぁ』


――『怒ってるお嬢様も可愛らしいんですが。むぅ、蜂蜜も残り少ないですし仕方ないですね。味方からも顰蹙ものな手ですが…』


時は動き始め…。




「暇…」


「こんなことなら止水関に志願するのでしたぞ…」


飛将がアップを始めたようです。

というのは嘘(前書きの続き)。


活報にも出したけれど一応は圧倒的多数なギ√に決定。


高順はリリなのstsのウェンディそのままな容姿性格話し方(服装は違うよ!)


李儒はD×Dの朱乃先輩の容姿+毒舌お嬢様。



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