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博多旅路 二

※この物語はフィクションです。実在の人物や団体、寺社仏閣などとは関係ありません。

もし、面白いと感じて頂ければ、ページ下部にある《投票!!》のクリックへのご協力お願いいたします。



「蓮華君、お迎えありがとう。すごい車だね。これハマーってやつ? これ蓮華くんの車?」


 私が、ほへぇーと車を見上げていると、蓮華が上機嫌に笑って答えた。


「はい、私の私用車です。今、社用車は全て出払っている状態でして。これは二千五年式のHUMMER・H二ですね。かなりカスタマイズしているのであまり原型留めていませんが。はは」


 年式等を言われても一切ピンとこないが、まぁすごい金が掛かってそうなのだけはわかった。

 ちらりと燐を見ると、なんとも言えない顔でジトリと蓮華を見ていた。

 霞は、ただ呆然と車高が高すぎる外車を見上げて口を開けている。


「では、対策室までお送りします。すこし乗りにくいですがご容赦を、お荷物は私が積みますので渡してください」


 蓮華が、我々の荷物を後部スペースへ軽々と積み込むと、皆それぞれ車に乗り込んだ。

 車高がかなり高いせいか、視線がすごく高く感じる。バスに乗っているような感覚やな。

 助手席に燐が座り、後部座席に私と霞が座った。


 対策室へ向かう道中、燐と蓮華が何やら話している。

 どうやら、燐が今の巽家の状況を確認しているようだった。

 巽家は、元は四輝院家の分家だったから、心配なのだろうか。


「俊彦おじ様は変わりない? 腰を悪くされたと聞いたけど」

「ああ、大丈夫だよ。昔みたいに激しい動きは難しいけど、日常生活に支障はない。翠ちゃんこそ、お父さん亡くなって大変でしょ。元本家の人間うるさくない? 嫌がらせとかされてない?」


 蓮華が、心配そうに燐に尋ねている。翠ちゃんって呼ばれてるんや。確か本名翠子だっけ。

 そっか、燐の濱元家も元は分家だったからな。元々の本家の血筋ではない。

 それ故に、壊滅した本家の人間の生き残りからしたら、あまり気持ちのいいものではないのかもしれない。


「大丈夫ですよ。もう本家には何もできる力はありません。鼎おばさまから小言を言われることはありますが、その程度です。聞き流しておけば問題ありません」

「そっか、あのおば様うるさいからね。まぁひどくなるようであれば、大社に相談すればいいよ」


「そうですね」と、燐は車窓から流れる景色を眺めながら呟いた。


 車が陸上自衛隊・福岡駐屯地の正面ケートに到着し、一度皆車を降りる。

 受付で、荷物検査と身分証明を済ませて、再度車に乗り込んだ。

 数分車を走らせ、一つの建屋の駐車場で車を停めた。


「着きました。功徳室長がお待ちです」


 車を降りて建屋に入り、蓮華の先導でコンクリート造りの廊下を進む。

「沖縄九州方面鬼霊対策室」と書かれた部屋の扉を開き、我々は部屋へと入った。

 二つの大型モニターの前で立っていた功徳室長が、くるりとこちらへ振り返る。


「これはこれは、お待ちしておりました。遠路はるばるご足労感謝致します」

「功徳室長、お待たせしました。状況になにか変化はありましたか?」


 功徳室長が眺めていた大型モニターを見る。

 そこには、統括対策室のモニターにも表示されていた、防犯カメラの映像がリアルタイムで映し出されていた。


 映像にはプライベートを除いた屋内、庭を含めた屋外、その他屋敷の周辺などが映っている。

 屋敷の周辺には、対策室の隊員が警護のために配置されている姿が確認できた。


「至って静かなものですな。周辺地域を回りもしましたが、鬼一つおりませんでした」

「そうですか。不気味ですね」


 主な話は、昨日のブリーフィングで終わっているので、早速早川家に向かうこととなった。

 再び我々はハマーに乗り込み、功徳室長は自分の車で目的地へ向かった。

 二十分ほど走ると、目的地である早川家の敷地内に入った。


 我々が車を降りると、蓮華が車を駐車スペースへ移動させる。

 功徳室長の車も、現場の隊員が車を預かり、ハマーに続いて移動する。

 関西から応援にきていた五木補佐がこちらへ近づいてくる。



「統括室長、功徳室長、お疲れ様です。早川家当主、早川無岸殿がお待ちです」


この度は、当作品をお読み頂きありがとうございます。花月夜と申します。

当作品は、初めての執筆作品となります。

当方執筆に関して、完全な素人な為、至らない点が数多くあると思います。

ですが、書き始めたからには、皆様に読んでよかったと思って頂けるような作品にして行きたいです。

これからも、随時更新して参りますので応援いただけると幸いです。

ありがとうございました。今後とも応援よろしくお願い致します。


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