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水路完成、魔樹が眷属に?


             

         畑   進行方向

 川            ←  ため池

 川           ====〇 

 川 果樹園       岩塩  Ⅱ

 川       畑 〇     Ⅱ

 川     〇     〇   Ⅱ 原っぱ

       〇   〇     Ⅱ

 滝     〇         Ⅱ

       〇      森  Ⅱ

 川     〇 水たまり    Ⅱ

 川     〇 (砲台)〇   Ⅱ  森

 川 陣地〇〇〇      森  Ⅱ

 川 イケス      〇    Ⅱ

 川===水路==========〇

                 ため池



 二つ目のため池完成後、左折する。

 こっちのため池は岩塩の岩場の当り。

 塩の接種のために魔物の集まるスポット、よい狩場になるだろう。

 今度は息子たち自身が水を運んでくれる。

 ウォーターウォールを作れる個体がいるようだ。

 彼らが魔狸と協力して土木工事の能率が一気に上がる。

 魔狐はバケツ持ち。

 魔兎は周囲の警戒である。

 

 森の木々が途切れ原っぱになっている盆地。

 畑にすべきところの真ん中を縦断すべく水路を作っていく。

 畑候補地にウンチ。

 肥料になるかと思ったのだが……すると、んほ~~♡ なんて声が聞こえた。

 まるで大地が声を上げているみたいだ。



「陣地の方向ですね」



 一番耳がいい魔兎が言うには、この声はイケスの最初にオシッコをぶっかけた花の方らしい。

 食物の魔物とでもいうのだろうか?



「眷属でないのにこの魔力。精霊かもしれませんよ、旦那様」



 今度は魔魚だ。

 なるほど。

 本体の植物が、水路の内側の植物、樹木まで含めて体と感じているらしいのである。

 地面に血を与える。



「ご主人様はじめまして。ご主人様のウンチ美味しいです~」


「ウンチじゃなくて肥料な」



 いきなりスカトロな眷属、魔樹だった。

 こいつ、水路周辺の植生を把握しているらしい、極めれば思う通リの農場作りができるだろう。

 麦や稲なんかもあるようである。

 生活の向上が期待できそうだ。

 

 

 いよいよ水路が開通。

 出来た!



「「「「オオッ!」」」」



 眷属たちが歓声を上げる。

 水路が水に満たされていく。

 魔魚の息子たちが、全員集合。



「みんなの働きで水路が完成した。ありがとう!」


「「「「オオッ!」」」」


「これより開通式を行う、先頭を魔魚とし出発だ!」


「旦那様~~~♡」



 魔魚が喜んでいるが当然だろう。

 おまえは正妻だしな。

 護衛は魔兎に任せて行ってくるがいい。

 いざという時にすぐお前が駆けつけてくれるのはわかってるしな。



「ありがとうございます。行ってきます~」


 

 バビューンと魔魚が水路に。

 ものすごいスピードでぶっ飛んでいく。

 泳ぐというか、連続転移の中継着地点に水路を使っている感じだ。



「母上に遅れるな!」


「「「「「ハッ!」」」」



 イケメン声のメダカの指示で息子たちも続く。

  

 バシャバシャ。


 狸さんが水路周りをチェックしながついていく。


 バシャーン!


 ひときわ大きな水音は、魔魚が滝の下から上流へと大ジャンプする音だ。

 さすがに息子たちは登れないらしい。

 まだメダカサイズだしな~。



「特訓です、意地でも登ってきなさい!」


「「「了解!」」」


「ははは」



 厳しい。

 それでも楽しそうに軍隊式に特訓するメダカたちが、徐々に滝の上に。

 あっという間に全員が飛べるように。

 いいペースで進化しているようだ。

 この周囲で俺たちの敵はいないと言っていいだろう。

 果樹園の造成の相談を魔樹と話しながら、調子に乗って川の反対側まで水路を伸ばす。

 稲もあるということなら、日本人はお米である。

 パン用の麦畑も。

 イメージを伝えると、魔樹がフムフムとうなずく声が頭の中で聞こえた。

 神様と同様に念話である。


 本体は見えない。


 本体はやはりイケス横の花なんだろうが、陣地内の植物を介して、念話を飛ばせるってことかな?

 地味にすごい。

 魔樹の勢力圏内にレーダーを飛ばして、すべて監視できるようなものである。

 魔樹が成長したあかつきには外敵は侵入と同時に狩られるだけの獲物となるだろう。

 というか実質、森すべてが牧場だな。


 現時点の計画、予定図がこうである。



             

  麦畑          畑

       川     

〇===== 川=============〇 

Ⅱ      川 果樹園     塩場  Ⅱ

Ⅱ 田んぼ  川        〇    Ⅱ

Ⅱ      川      畑  〇   Ⅱ 

Ⅱ=====       〇  〇    Ⅱ

       滝     〇       Ⅱ

             〇  森    Ⅱ

       川     〇       Ⅱ

       川     〇       Ⅱ 

森      川 陣地〇〇〇  森    Ⅱ

       川 イケス    〇    Ⅱ

       川      〇    

       川===水路========〇

       川            ため池



 畑周りは本当に予定だけだが、植物の育成には時間がかかる。

 それも魔樹に任せれば大丈夫だろう。

 陣地であるイケスに戻る……と、



「なんじゃこりゃ~~~~!」



 巨大な樹木が盛り上がっていた。



「世界樹?」


「いやいやさすがにそれほどじゃないがwwww」



 魔魚が言うほど、そこまでの大きさはないが、これが魔樹の本体のようだ。

 確かに見た目は神話に語られる世界樹っぽいが。



「本体の木に専念すればもっと大きくなれるのですが~」


「いや、このままでいい。むしろ田畑や、森そのものを育てて欲しい」


「わかりました。ご主人様の意志のままに~」



 ホワっとした語り口が癒し系な魔樹だった。

 植物だしな。

 肉食系でガツガツしてないんだろう。


 根元のほこらが寝床に出来そうだ。

 安全を考えると木の上にツリーハウスって手もあるな。

 もっともこの戦力を倒せる魔物がいるとは思えないがwwww


 魔樹が誕生しても花が消えたわけではない。

 魔蜂はここに巣を造るようだ。

 と言っても作るのは魔蜂の息子たちなんだけどな。



「う、生まれる~~」



 さっそく産卵である。

 さすがに精液ぶっかけはナシだ。

 お魚と違ってそんな生態はない。

 俺のオシッコ、ウンチを肥料に育った花の蜜で成長することでご容赦願いたい。


 ハチミツ(砂糖)の入手も近そう。


 期待しながら、今日は魚の塩焼き、果物、木の実で夕食だ。



「すごい旦那様! こんなおいしい食事はじめてです!」


「ご主人様は神ですか! いえシェフですか!」



 たかが塩焼きにおおげさだが、まあ、魔物の食生活なんてそんなもんか。

 魔狐も魔狸も同様の感想のようだ。

 特に哺乳類系が味に驚愕している。

 せっかくなので追加でもう一品。


 バケツにお湯を入れ(水を魔狐に火魔法であっためさせた)、魚を投入。塩と山菜で味付け。


 生煮えのこんな鍋でもガチで号泣するくらいだ。

 器があれば煮物も出来るんだけどな~、と言うと魔狸が土魔法で陶器作りに挑戦するらしい、魔樹いわく、粘土もあるそうだし。魔狐は高火力でサポートだ。

 上司の魔兎からも陶器作りに専念するよう言われておる。

 さすがに木製のバケツでは燃えてしまうんで。



「私もゴハンが欲しいです~」



 さすがに魔樹用のウンチはまだ出ない。

 進化して人化すれば一緒に食べられるんだが、まだ木だしな~。

 先にオシッコで喉(?)を潤しておいてくれ。



「おいしい~。んほお~~♡」







「いや~にぎやかになったね~」


「神様」



 わいわいやっていたら、神様が(脳内に声で)やってきた。

 魔魚も会釈。

 魔兎も、これが神様のお声ですか~、なんて言っておる。

 進化した結果、声が聞こえるようになったようだ。頑張ってたもんな~。


 他の者たちはまだだ。

 進化して神様の声が聞こえるように、頑張ってほしい。



「いや~君たちの頑張りにちょっとプレゼントと思ってね」



 神様が言うには温泉の水脈があるというのだ。

 魔樹ならわかるんじゃないかって。



「あらまあ。これですね~」



 場所が正確にわかれば、掘るのは容易。

 魔狸が土魔法で、俺が水魔法で。地面の中の水の操作はお手の物。

 数分もすると地下からお湯が噴出してきた。おおっ! 確かに温泉である!



 気がつくと夢中になってる間に神様の声は消えていた。

 戻られたようだ。

 まあ。声だけの存在で一緒に入浴ってわけにもいかないしな。



「ありがとうございます神様」



 はっきり声に出してお礼。

 返事はないがきっと聞こえているだろう。


 食後の入浴は哺乳類組だけでなく魔魚も。

 うちの正妻にはお湯も関係ない。

 うちのはお魚である前に俺の嫁という種族なのかも、なんてそんなことを思った。



『水魔法レベル6!』











◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇







 同日、エルフの国から世界樹の魔力が抜けた。

 魔力を失った世界樹はただの大木である。

 同時にエルフに加護を与え、エルフ族の栄華を支えた魔法の力も弱まる。

 エルフの得意とする召喚魔法は、世界樹の加護があってのものだったから。


 この世界の大国は、この日を境に滅亡へと転がりはじめるのだが、そのことは今はまだ誰も知らない。

 

 エルフたち自身もまた、ただ驚愕に呆然とするばかりである……


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R18版水属性魔法をエロに派生させて異種姦ハーレムを作ろう!ノクターンにて21話以降含め、連載中です!
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