3 テニス部ギャル③
――ピンポーン!
翌日の午後6時過ぎ。
インターホンの電子音が鳴り、モニターを確認した政親は、案の定テニスウェア姿の陽葵を捉えた。
「また来たか」
『うん、またシャワー室混んでたから……いい?』
「断っても入ってくるんだろどうせ」
『いしし、分かってるじゃんw』
そんなわけで、玄関ドアの開く音がした。
陽葵は明るいノリで脱衣所に進んでいく。
「今日も借りるね~ん」
「おう」
そんなやり取りから15分後。
シャワーを浴び終えた陽葵が、いつものようにオーバーサイズのTシャツ姿(下はパンイチ)でリビングにやってきた。濡れた金髪から甘いシャンプーの香りが漂ってくる。
「ふぅ〜スッキリ! ……じゃ、今日はどうする?」
「今日も、おっぱいを触らせてくれ」
考えていた要求を伝えた。
陽葵の表情は照れ臭そうなモノに変わる。
「ま、また? んもぅ、めっちゃ変態じゃん」
「でも、嫌じゃなかったんだろ?」
「そ、それは……、嫌とかじゃなかった、けど……」
耳まで真っ赤にして口ごもる陽葵。
「じゃあ、いいよな?」
「……もう、ホント柊ってスケベなんだから……」
文句を言いながらも、陽葵は抵抗することなく、自分からTシャツの裾を胸の上までたくし上げてくれた。
あらわになるスポブラ。
豊満な谷間が、眼前で据え膳と化している。
「……優しく揉んでよね?」
「ああ」
政親は両手をそっと迫らせ、ブラの上から指先を沈み込ませてゆく。
「ん……っ」
布地越しに伝わる圧倒的な柔らかさと、トックン、トックンと脈打つ自分の鼓動。
指先に伝わる熱気が、政親の理性をじりじりと削っていく。
「……なあ、陽葵」
「ん、なに……っ? ……ひゃんっ、強く揉まないでよぉ……」
「……生で、揉ませてくれ」
「っ……!?」
直球すぎる政親のおねだりに、陽葵の瞳が大きく揺れた。
真っ赤になった顔をさらに熱くさせ、バッと首を横に振る。
「む、ムリっ! 生はまだダメ!!」
「ダメか……?」
「だ、ダメに決まってるでしょバカ! ブラの上からでもこんだけハズいのに……直接とか、私がおかしくなっちゃう……」
拒絶するものの、上目遣いに政親を牽制してくるその表情には、どこか甘えを含んだ隙があった。
「ほんとにダメか……?」
「うぅ……ホントにダメ! てか今日はここまでっ! ……次、もっと気持ち決まってたら……考えてあげなくもない、かも……」
真っ赤な顔でそう吐き捨てると、陽葵はTシャツのたくし上げをやめた。
ショートパンツを履いて、荷物を持ち上げる。
「じゃ、じゃあね! また借りに来るから!」
陽葵が帰っていく。
学校から徒歩0分の柊家。
ただの女友達だったはずの陽葵との境界線は、徐々に書き換えられていく。
それが正しいことなのかどうかは分からない。
けれども我慢なんて出来るはずもない。
きっとこれからも、境界線は書き換えられていく。




